【データで見る就活】第1回 就活生諸君!「人気企業ランキング」に載らない宝物を探そう

【データで見る就活】第1回 就活生諸君!「人気企業ランキング」に載らない宝物を探そう

2014/12/02

就活の悩み・疑問

毎年、発表される「大学生就職人気企業ランキング」。ここ15年ほどの顔ぶれを見ると、文系学生は日本航空、全日空、JTBなど、航空、旅行業界上位が常連で、理系では大手電機メーカーや鉄道、自動車、通信が入ってくる。ベネッセコーポレーションや資生堂は、男女別の統計をとったとき、女子学生からの人気が高い。

このランキングを見て、毎年考えさせられることがある。大学生が利用する、もしくは知っている企業ばかりなのだ。もし、このランキングを小学生相手にとれば、きっと玩具のバンダイや、マンガの小学館、講談社、おやつの明治製菓、カルビーなどが上位になるに違いない。

だが、このランキングは独り歩きもする。学生は判断基準がないため「そんなに評判がいいならJTBと電通も受けておくか」となり、これら企業から内定をもらえば「勝ち組」となって「あの先輩すごい」と言われて楽しい、という流れだ。

だが、これでいいのだろうか。

筆者は就職活動のカウンセラーとしても活動しているが、本業は、経済ジャーナリストをしている。取材に行くと、有名でなくとも、素晴らしい企業がたくさんあるのだ。

たとえば「ナブテスコ」。鉄道車両用空気ブレーキなどを製造していた「ナブコ」と、産業用ロボットの精密減速機などを製造していた「帝人製機」が03年に合併して生まれた企業だ。自動ドアの国内シェア約50%で世界でもトップ、レトルト食品用充填包装機の国内シェアも約85%を誇る優良企業でもある。ところが、同社の小谷社長に、取材当時、企業CMを打っていた理由を聞くと「ちゃんと知名度も上げないと、学生さんが集まってくれないんです」と言う。世界に冠たる優良企業が、何と、新卒の応募が少なく悩んでいたのだ。一般的に「シェアトップ」の企業は、給与水準も高く、大きな仕事ができる。そして「シェアトップ」で検索すれば、ナブテスコのような企業はいくらでも出てくる。

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