「就活ではコミュニケーション力が必要」って本当? - 常見陽平×中澤二朗スペシャル対談

「就活ではコミュニケーション力が必要」って本当? - 常見陽平×中澤二朗スペシャル対談

2015/03/14

就活の悩み・疑問


「働くこと」に対する意識を再確認することが大切

常見:そういう意味でも、最近の就活はますます「受験」に似てきているなという懸念があって。少なくとも学生はそう認識しているはずです。どういうことかと言うと、「面接でこれを言っていいのかな」とか「これ言っちゃダメなんじゃないか」とか、「ビジネス誌は日経ビジネスと東洋経済とダイヤモンドだったらどれがいいのか」とか……。模範解答を求めすぎるあまり、そういう些末なことに走りがちなんですよ。

中澤:「学生の勘違い」というところで私が気になるのは、企業を「就職先」としか見ていないということです。だから、つい「仕方なく就職する」というネガティブなサインがにじみ出る。

常見:かくいう僕も、高校時代までは企業社会に対しては基本的に暗いイメージを持っていました。だけど大学1年生の時、所属していたサークルに社会人の先輩が遊びに来て、楽しそうに企業社会のことを語っているのを見て、それが当時の僕にとってはすごく衝撃的だったんです。そこから思ったのは、まず根本として「働ける喜び」というのを理解しないといけないんじゃないかということ。

中澤二朗さん 中澤:それに越したことはありません。が、それが難しければ、せめて、あらかじめ、「企業はそもそも何のために存在しているのか」「どうしたら企業を通して世の中に貢献できるのか」。そうした根本に立ち返った議論は一度はくぐり抜けてきてほしいですね。ここで先程のコミュニケーションの話につながりますが、大事なのは自分の問題意識をダイレクトに社会のテーマと結びつけること。企業そのものではなく、企業が見ている社会のテーマを自らの目でみつめ、そこに働きかける姿をイメージすることが大事。つまり、そんな順番で考え、その結果として入りたい企業にたどりつけるのではないでしょうか。言いかえれば、社長をみるのではなく、社長が見ているものを見る。だから社長とも喧嘩できる。「社長の夢を実現するなら、私のやり方の方がいいですよ」と言いながら……。要は、だから「仕事は宝」。仕事を「通して」おカネももらえれば、知識・人脈・成長の機会ももらえ、社会貢献もできれば、やりがいや生きがいという契約に書いてない報酬も得られるからです。

(文・瀬尾麻美)

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