日本を代表する文化の一つでもある『マンガ』。皆さんの中にも日ごろから愛読している方がいるのではないでしょうか。マンガで描かれるストーリーは、読者を楽しませてくれて、時には生活を豊かにするヒントを与えてくれます。最近のマンガ、特に少女マンガなどは高校生が主人公であることが多いです。高校生の若くて眩しい青春も良いですが、大学生だって青春したい！そこで、キャンパスライフを描いたマンガを紹介します。

●まずは王道『ハチミツとクローバー』

羽海野チカ　集英社　全10巻

『ハチクロ』の愛称で知られる作品。美術大学に通う男女の複雑に絡み合いながらも報われない恋模様や、美大生だからこそ感じる自身の才能や生き方についての葛藤など、若者の苦悩を描いています。繊細な恋愛感情の描写が多く、美大に通っている人もそうでない人も、恋をしたことがあれば思わず共感して胸が苦しくなるような、切なくて儚い青春群像劇です。宝島社が毎年刊行している「このマンガがすごい！」オンナ編の2006年版と2007年版で二年連続１位に選ばれました。作品はすでに完結しており、全10巻と長すぎず手ごろな量。大学生活における恋愛のバイブルとして読んでみてはいかがでしょう。

●ドラマも大人気『のだめカンタービレ』

二ノ宮知子　講談社　全25巻

一度はドラマを見た方も多いのではないでしょうか。上野樹里さんや玉木宏さんが出演した大人気月９ドラマの原作です。音楽大学に通うのだめと個性的な仲間たちが、触れ合う中で成長し、活躍する様子が、ラブストーリーの要素も含みながら描かれています。のだめと千秋や仲間とのコミカルで楽しいやりとりの一方で、題材となっているクラシック音楽と音大生たちがそれぞれどのように向き合うかがいきいきと描かれていて、元気とパワーをもらえる作品です。とにかく登場人物のキャラが濃いので、自分の周りの人々をキャラクターと重ねながら読んでみるのも楽しいでしょう。

●ハスキーブームを巻き起こした『動物のお医者さん』

佐々木倫子　白泉社　全12巻

北海道にあるH大学の獣医学部を舞台に、個性あふれる登場人物たちの大学生活を描いた作品。コメディ要素が強く、珍しく恋愛要素はほとんどありません。その作風からか少女マンガながら男性からも強く支持されています。この作品がヒットした影響により、H大学のモデルである北海道大学獣医学部への志願者数が急増したり、主人公の飼い犬チョビと同じシベリアン・ハスキーを飼いたがる人が多く現れたりと社会現象を起こしました。それだけ、獣医という職業や動物たちの魅力がつめこまれたマンガです。