“魅力”を身につけるのに最適なのは『美術館』だった!? 先輩に学ぶ感性の磨き方
もうすぐ待ちに待った夏休み。せっかくの長期休みですから、この機会を活かして「もっと人として成長したい」と考えている人や「魅力を身につけたい」と思っている人もいるのではないでしょうか。
しかし、「魅力」はどのようにして身につければよいのでしょう?
今回はそんな悩みを抱えた大学生2人に密着! どうやら魅力について、ある先輩にアドバイスをもらいに行ったよう。いったいどのようなアドバイスをもらい、「魅力」を身につけるのか、その会話の様子から紐解いていきましょう。
夏休みの間に一皮むけた「魅力的な人」を目指したい!
もうすぐ夏休みだ!
そうだね! 何しようかな。
実はちょっと考えていたことがあって……。
どうしたの?
せっかく夏休みで時間があるから、この機会に“魅力”を身につけたい!
魅力かぁ……。私たちはもう成人しているのに、高校生のときから変わっていない気がするかも。
そうそう! でもいったい何から始めればいいかわからなくてさ。
そういうときは、私たちが“魅力的”だと思う人に教えてもらえばいいんじゃない?
魅華(みか)先輩とか!
たしかに! 魅華先輩ならきっといいアドバイスをくれるはず!
じゃあ、さっそく聞きに行こう!
夏休み期間を利用して、魅力を身につけたいと考えた石田さんと岡さん。2人が思い浮かべたのは、大学の先輩である魅華先輩でした。魅華先輩は、老若男女に人気があり、いつも周囲に人が集まってくる人気者。どんな人にでも親切で、面倒見がいいだけではなく、ユーモアのセンスまであり、その場を明るく、和やかにしてくれる魅華先輩。そんな魅華先輩には多くの人を惹きつける魅力があると考えた2人。さっそく、「魅力の身につけ方」についてアドバイスをもらいに行ったようです。
魅力を磨く秘訣は……
魅華先輩、おひさしぶりです!
今日はどうしても魅華先輩に教えてもらいたいことがあって……。
2人ともひさしぶり! 急にどうしたの?
実は、魅華先輩に魅力の身につけ方を教わりたいんです!
魅華先輩はいろいろな人から慕われているじゃないですか。どうしたらそんなふうに魅力的な人になれますか?
先輩の「人を惹きつける魅力」の秘訣を教えてください!
な、なんか直接そういわれると照れるかも……。アドバイスになるかわからないけど、私は「感性」を磨くことを意識しているかな。
感性ですか……?
感性を磨くことで、人とは違うものの見方とか考え方とかができるようになって、人としての深みがでる気がしていて。そんな感性を磨くために、よく美術館に行くようにしているんだ!
美術館はあまり行ったことないです……。
美術館に行くと、さまざまな美術作品に触れることができるから、作品背景や作者の心情を作品から考察することで、新しい発見があるから面白いんだ!
そうなんですね!
魅華先輩と一緒に美術館に行きたいです!
じゃあさっそく行ってみよう!
魅華先輩の魅力の秘訣が「感性」を磨くことにあると知った2人。さっそく先輩と美術館へ行ってみるようです!
<美術館紹介>
東京国立近代美術館は、日本で最初の国立美術館。周りには、皇居や北の丸公園、千鳥ヶ淵などがあり、日本文化や自然豊かな環境に位置している。19世紀末から現在に至る日本の近現代美術作品を中心に展覧会が行われている。今回訪れた所蔵作品展「MOMATコレクション」は、東京国立近代美術館に所蔵されている日本画、洋画、版画、彫刻、写真、映像など13,000点を超える作品から、会期ごとに約200点を展示する国内最大級のコレクション展示だ。
東京国立近代美術館で自由に作品鑑賞を楽しもう!
ここが美術館か〜! あまり行ったことないからドキドキする……。
私は高校のとき美術部だったんだ! 美術館は好きだけど、最近は行けてなかったなあ。
この東京国立近代美術館は日本で最初の国立美術館で、所蔵作品は13,000点以上もあるんだよ。私のおすすめはMOMATコレクション! 会期ごとに約200点を展示していて、教科書に出てくる作品も多いから初心者も入りやすいと思う。
そんなに作品が展示されているんですね! しかも、絵画だけじゃなくて彫刻とか写真もあるのは知らなかったので驚きです。
展示室ごとに作品が時代順に並んでいるから、時代背景もわかって面白いです!
そうだね。時代背景を考えてみると、作品それぞれのつながりや歴史の歩みとかいろいろ読み取れるものがあるよね。気になる作品はあった?
僕はこの≪パリ風景≫っていう作品のところで足が止まっちゃいました。うまくいえないんですけど、なんだかすごく寂しさを感じるような……。
ちょっとわかる気がする。色合いなのかな?
私も気になった。使われている色が少ないこともあって、寂しそうに見えるのかもね。この作品を描いた藤田嗣治は鮮やかな色の作品も残しているから、この作品の灰色の雰囲気はあえてそうしているのかなあ?
近くで見ると描きこみがすごい! 地面なんて、そんなに!? ってびっくりするくらい緻密に描かれていて驚きます。
描きこみでいうと、僕は遠くに見える煙突の煙や雲が気になるかな。どんよりした雰囲気が伝わってくる感じがする。
同じ作品を見ても人によって注目するところってぜんぜん違うでしょ? それが美術鑑賞の楽しさでもあるんだと思う!
たしかに……!
あっ、この絵なんだかすごくないですか?
ほんとだ! これ何をしているところなんだろう。
これは1928年にとある国から来日した政治家を出迎えている場面みたいだね。向かって右に描かれている青年がビラを撒いているから、きっと何か伝えたいことがあったんじゃないかな。
他の作品と何か違う印象を受けたのは、きっと一瞬を描いたジャーナリズム的な作品だからかな。
一部の聴衆の顔色が赤っぽく表現されているのが気になる。ビラも赤いし、これは何を意味しているのだろう。
美術作品を見ていると、いろいろな想像がふくらむよね。自分がどう感じるか「正解」はないのが美術鑑賞。感想を誰かと共有することで新しい視点に気づけたりもするし、1人でじっくり鑑賞して考察しても楽しいと思う!
美術館って友達と行けない場所なのかと思っていたんですけど、一緒に来ることで新たな美術鑑賞の楽しさを知れてよかったです!
美術館なら多様な視点を身につけて“感性”を磨ける
今回は東京国立近代美術館で美術鑑賞をしたけど、2人ともどうだった?
すごく楽しかったです! たくさんの作品があって飽きないですね。
知らない作品を見て誰かと共有し合うことがこんなに楽しいんだって気がつきました!
2人にとって私が魅力的に見えるのは、きっと美術鑑賞を通して、多様な視点を身につけることで感性を磨いたからかもしれないね。
魅華先輩がいっていた「感性」を磨くって、こういうことだったんですね!
もっと美術館に行って、いろいろな作品を見たくなってきました!
そういってくれてよかった! 私も2人と同じように美術のすばらしさに気づいてからは、毎週のように美術館に行ってるんだ。
毎週ですか!?
行けるなら行きたいけど、さすがにお財布が厳しそう……。
それなら大丈夫! 大学生がお得に美術館に通える「国立美術館 キャンパスメンバーズ」を使えば、お得に美術館に行けるよ。
キャンパスメンバーズ?
学生ならお得に鑑賞できる「国立美術館 キャンパスメンバーズ」とは?
国立美術館 キャンパスメンバーズ(以下、「キャンパスメンバーズ」と称する)とは、国立美術館が提携する大学・短期大学・高等専門学校等を対象とした会員制度。入会した学校の学生や教職員は展覧会等を無料または割引料金で何度でも観覧できます。
対象となる美術館は、日本全国に7カ所ある国立美術館。今回訪れた東京国立近代美術館ももちろんキャンパスメンバーズが使えます。
※メンバー区分によってご利用いただける国立美術館が異なります。事前にご確認ください。
知らなかった! すごくお得ですね。
これなら毎日だって行けそうです!
せっかくなら学生のうちに楽しみたいね!
よーし、夏休みはキャンパスメンバーズで美術館に通って感性を磨くぞ!
魅華先輩の魅力の秘密が、美術鑑賞で感性を磨いたことだと学んだ2人。さらに、お得に美術館に通えるキャンパスメンバーズも知ることができて、大満足の1日となりました。
学生の皆さんもぜひキャンパスメンバーズを活用して美術館に足を運んでみてはいかがでしょうか。
東京国立近代美術館(https://www.momat.go.jp)
〒102-8322 東京都千代田区北の丸公園3-1
東京メトロ東西線「竹橋駅」1b出口より徒歩3分
開館時間▼
10:00-17:00(金・土曜日は20:00まで)
※入館は閉館30分前まで
休館日▼
月曜日(祝休日は開館し翌平日休館)、展示替期間、年末年始
※ご来館前に美術館ウェブサイトで最新情報をご確認ください。
観覧料▼
【所蔵作品展】:一般500円、大学生250円
*キャンパスメンバーズは学生証や教職員証のご提示で無料
【企画展】:展覧会により異なります。
※キャンパスメンバーズは学生証や教職員証のご提示で割引
提供:独立行政法人国立美術館