Q5.福沢が自らの「一大欠点」だというのは、どんなところ？
A5.お酒に目がないところ

福沢はたいそうな大酒飲みだったことで有名です。幼少の頃からたしなんでおり、書生時代には失態もかなりやらかしていたようで、酒のエピソードは多数残っています。適塾時代には禁酒をしていたこともありますが、それでは何も楽しみがないと代わりにタバコをはじめたら、結局、酒もタバコもやめられなくなってしまったという人間味あふれる一面も見せてくれます。塾生の皆さん、変なところはリスペクトしなくてもいいですよ。

Q6.福沢がアメリカへ行く際、乗り込んだ船の名前は？
A6.咸臨丸

品川からアメリカ・サンフランシスコまで1ヶ月ほどかけて航海しました。ちなみに艦長は勝海舟。福沢と勝は終生仲が悪かったことでも有名です。

Q7.福沢がアメリカへ行っている間、日本である大事件が起きました。その事件とは？
A7.桜田門外の変

国内の反対を押し切って日米修好通商条約を結んだ大老・井伊直弼が桜田門外で殺害された事件。アメリカから帰った福沢は家来から「大変なことが起きた」と聞くと、「言い当てて見せよう」といって、桜田門外の変のことをぴたり言い当てたという逸話が残っています。時流、政治動向を読む目はさすがわれらが先生。

Q8.福沢が「親の敵」と言ったのはどんなもの？
A8.門閥制度

中津藩は生まれながらの身分格差が激しく、下級武士だった福沢の父は、たいした出世もできないまま終わってしまったといいます。このことから福沢は封建制度に批判的だったようで、「天は人の上に人をつくらず……」もこの思想が土台にありそうです。

『福翁自伝』を読むと、福沢諭吉のちょっとお茶目で、人間味あふれる一面が見えてきます。「福沢先生、尊敬してますっ！お財布の中にいてくれると心強いっス！」だけではもったいない。塾生ならばちゃんと福沢先生の偉業と人となりを知っておきたいものですね！

（文・インパクト / 慶応義塾大学経済学部2年宮田）