初めてのプログラミング言語と学び方を覚えよう(4)「Python」

学生の窓口編集部

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IoTやICT(モノのインターネット)が推進され、技術を支えるプログラマーやエンジニア人材のニーズも高まっています。今や就活や転職時のスキルとして、プログラミングを学んでおくことは大きなアドバンテージになるともいえます。この世相を受け、プログラミング学習に挑戦してみようと考えている人が、まずすべきことは「学ぶプログラミング言語を決めること」です。

現状プログラミング言語は数百の種類があり、学ぶプログラミング言語を選ぶことは、その後の仕事内容を決定付ける要素になります。この決定が、人生を左右するといってもいいかもしれませんね。そのためには、人気のプログラミング言語は何か、どこで使われているのか、将来性はあるの? など基礎知識を身に付けておく必要があります。

そこで今回から全5回にわたり、人気のプログラミング言語を1つずつ取り上げ、歴史的な背景から最新動向までを現IT研修講師として活躍している斎藤和明さんにお聞きしました。第4回は「Python」です。プログラミング言語の特徴から自身が目指す業界、作りたいサービスなどと比較しながら学ぶべきプログラミング言語をみつけてください。

目次

Python開発の背景と使用シーン

Pythonが利用されているのは、システム管理ツールやアプリケーション開発、Webシステム、そしてAI(人口知能)開発となります。特に2010年代前半は、AIを活用したWebサービスやビッグデータなどに注目が集まりました。2010年代後半には、Pythonを利用したディープラーニング、機械学習も注目され今に至ります。

さらに人気のSNS「Instagram」や、動画サイト「Youtube」、クラウドサービスの「DropBox」などの開発に利用されていることもプログラミング言語のニーズを高くしています。ほかにも身近なところでは、カーナビゲーションの最短ルートの計算、パソコンやスマートフォンで利用しているSiri(Apple)や、Alexa(Amazon)の音声認識などに利用されています。

Pythonの歴史は古く1990年に開発され、1991年にソースコードが公開されています。その拡張性の高さから開発後1~2年のサイクルでバージョンアップされ続け、現在の最新バージョンは「3.9.6」となります。ほか言語と比べると1行の中に多くの処理を記述できることも特徴です。そのためコードの記述がシンプルかつ理解しやすくなっていることもあり、初めてのプログラミング学習や入門用として選ぶ人も少なくありません。

監修:斎藤さんのコメント

Pythonのメリットは、コードがシンプルで読みやすい点です。文法がわかりやすいため、ほかのプログラミング言語で挫折した方も覚えやすいのではないでしょうか。無料のオープンソースなので、自分でソースを確認できるのはもちろん、開発そのものにも参加できるのが面白いところです。

実はこのPython、1989年12月に「クリスマスの暇つぶし」として開発がスタートしています。オランダ出身のグイド・ヴァンロッサム氏によって創り出され、その後バージョンアップを重ねて人気プログラミング言語となりました。AI関連で有名な言語が30年以上も前から、しかも暇つぶしで開発されたのは意外ですよね。

Pythonのニーズは今後どうなる?

現在のPythonは、人気上位プログラミング言語といえます。そして、この先もバージョンを重ねて5年、10年は利用される可能性が高い言語ともいえます。その要因は、やはり機械学習などのAI開発です。

まだ発展途上ともいえるAI開発分野は、今後も伸びることは明白です。IT業界もAI関連の開発ができるプログラマーやシステムエンジニアに対してのニーズが高く、一度スキルを身に付ければ、就活や転職時にとても優位になります。就労後も市場価値が高いことから、それなりの年収も約束されるでしょう。

さらに2020年度には、エンジニアの登竜門ともいわれる国家資格「基本情報技術者試験(独立行政法人 情報処理推進機構)」の出題に、Pythonが加わりました。このことからも、業界をささえるプログラミング言語として期待されていることもわかります。

監修:斎藤さんのコメント

Pythonは、世界でもっとも成長している言語です。「開発者調査2019」など、さまざまな人気ランキングで上位に食い込んでいます。日本での導入実績はほかの言語と比べて少な目ですが、今後AIやディープラーニング(機械学習の手法)が普及するにつれて、需要は増えることでしょう。Pythonプログラマーは日本国内ではまだまだ少ないため、覚えておくと重宝されると思います。

Pythonの学習難易度は高い? 低い?

開発背景と将来性がわかったところで、Pythonを学習面からみていきます。先にも少し触れましたが、Pythonはほかプログラミング言語より、記述するコードがシンプルです。そのため全体像をつかみやすく、かつ記述時間が短いなどの特徴があります。

このことから相対的に判断すると、学習難易度は低いといえます。それでも覚えるべきことは少なくありません。ここからは、Pythonを学ぶケースを「独学」と「スクールに通った」2つのケースにわけてみていきましょう。

【独学編】Pythonを独学で学ぶ方法

1.初心者におすすめのPythonの独学法

プログラミング言語共通内容となりますが、毎日少しずつでも学習を継続することが大切です。とくに独学の場合は、土日に集中して数時間学習するよりも、1日15分でも30分でも勉強する時間を作り、学習を習慣付けすることが習得する近道となります。

独学で学ぶときに覚えておきたいのは、Pythonの開発分野が広いため学習の着地点を決めることがポイントになります。Webサービス開発のための学習計画なのか、個人レベルで開発できる簡単なAIやブロックチェーンまでの学習なのか。もしくは、全分野に通じる技術を習得するという選択肢もあります。

自身で学習計画を立てるのが難しいときは、Pythonの資格試験を目安にしてみるのも1つの方法です。資格試験には、国内向けの「Python3エンジニア認定基礎試験」、「Python3エンジニア認定データ分析試験」の2種類があります。試験名称をみても試験範囲が異なることがわかると思います。範囲が広すぎて決めかねるときは、この試験の出題内容に沿った学習計画を立ててもいいでしょう。

監修:斎藤さんのコメント

独学で学ぶ場合は、モチベーションを維持することが重要です。そのためにも、何か目標を設定するといいでしょう。簡単なプログラミングを1つ開発してみるのもいいかもしれません。以下、プログラム開発と、資格取得における学習時間の目安を記載しますので参考にしてください。

◎プログラミング開発
1日1時間ならば約100日、1日2時間ならば約50日程度で、簡単なプログラミング開発ができるのが学習時間の目安です。
◎資格取得
前述した「Python 3 エンジニア認定基礎試験」の場合、プログラミング未経験者が1日1時間ならば約180日、1日2時間ならば約90日程度が目安です。他のプログラミング言語を使用した経験があれば、その半分の期間で取得できるでしょう。

2.独学するときにおすすめの本

Pythonは、学習段階に合わせた解説書が多く出版されています。そのなかから斎藤さんおすすめの書籍を紹介します。

『Python 1年生 体験してわかる!会話でまなべる!プログラミングのしくみ』(翔泳社)

監修:斎藤さんのコメント

マンガやイラスト形式で学べる初心者向けの書籍です。知識ゼロでも分かりやすく説明をしてくれているため、概念を理解するのにおすすめです。ただし書籍内のプログラミングコードは、旧バージョンをもとに書かれているため、動作しない場合があります。ほかの書籍と併用することでカバーしてください。

『スッキリわかるPython入門 スッキリわかるシリーズ』(インプレス)

監修:斎藤さんのコメント

プログラミング未経験の方でも分かりやすい書籍で、はじめの一歩としておすすめします。「エラー解説・虎の巻」というよくあるエラーと、その解決方法が付録としてついてくるため、エラーが発生した際も対処しやすい本です。「文系出身の新入社員」と「入社3年目のプログラミング未経験社員」が登場人物として出てくるので、同年代の方には共感できるかもしれません。

『独習Python』(翔泳社)

監修:斎藤さんのコメント

辞書代わりに活用できる参考書。前述の「Python 1年生 体験してわかる!」よりも詳細に記載されているため、もっと詳しく学びたい方向けです。プログラム名など多少誤記があるため、つまずいたときはネット検索しながら学習するといいでしょう。

3.独学するときにおすすめのサイト

Pythonには、学習に最適なサイトが多くあります。ここでは、斎藤さんおすすめの3サイトに絞って紹介していますが、自分に合った学習方法を掲載しているサイトをみつけることも独学するときには重要です。

■Python-izm
https://www.python-izm.com/

監修:斎藤さんのコメント

入門から応用まで、無料で幅広く学べる学習サイトです。サンプルコードの実行結果がどちらも記載されており、自分でコードを書きながら学習するのに便利です。処理ごとに細かく解説があり、初心者だけでなく経験者も辞書のように活用できるサイトです。

■Progate
https://prog-8.com/

監修:斎藤さんのコメント

プログラミング学習で有名なサイトです。自分で環境構築する必要がないため、サクサク勉強できます。基本的な使い方を学べるので初心者にはおすすめです。カラフルで見やすいサイトなので、気軽に勉強してみてはいかがでしょうか。

■ドットインストール
https://dotinstall.com/lessons/basic_python_v3

監修:斎藤さんのコメント

3分程度の動画で学べる学習サイトです。ひとつひとつの動画が短く、わかりやすいのではじめの一歩としては最適だと思います。自分で環境を構築する必要がありますが、仕事で使うイメージもつきやすいのではないでしょうか。無料版と有料版があるため、まず無料版で試してみましょう。

【オンラインスクール編】Pythonをオンラインスクールで学ぶ

1.オンラインスクールのメリットとデメリット

ほかのプログラミング言語と比べ、学習難易度が低いといえるPython。それでも初めてプログラミング言語にふれる人にとっては、感覚をつかむまで時間はかかります。さらに独学では自身で管理することになる学習習慣や学習計画、モチベーション維持などに不安がある人は、オンラインプログラミングスクールを受講する選択肢を考えましょう。

大きなメリットは、学習時間と場所に縛られないこと、疑問点や不明点を質問して解消できることです。一度つまずくと先に進めなくなることもあるので、1つひとつ解決できるのも魅力といえます。

デメリットとなるのは、スクールごとに設定されている受講料です。Pythonの学習範囲が広く、多くのカリキュラムを受講すれば、学習期間や受講料も高くなります。逆に限られた範囲しか学習できないケースもあります。スクールを選ぶときは、自分が学習したい分野の講座があるか、予算的に見合うかなども無料体験や説明会などを活用してチェックしておきましょう。

2.おすすめのオンラインスクール3選

ここでは、費用やカリキュラム、学習スタイルなどが高評価のおすすめオンラインスクールを3校紹介します。初めてスクール情報を調べる人は、費用・時間・学習内容を参考にしてみてください。

Aidemy Premium Plan

Aidemy Premium Planは東京大学AIセンター長監修の4コース(AI・データ分析・自然言語・AIマーケ)と、JDLA(一般社団法人日本ディープラーニング協会)認定プログラムのE資格対策講座があるのが特徴です。24時間チャット、転職などサポートも充実しています。

スクール名 Aidemy Premium Plan
言語/コース ・AIアプリ開発コース
・データ分析コース
・自然言語処理コース
・AIマーケティング講座
・ E資格対策講座
・クラウドAI開発講座
・実践データサイエンス講座
受講期間 最短3ヶ月~
メンター 機械学習に精通した講師等
受講料 327,800円(税込)~
就職/転職支援 転職相談有
割引 友達紹介キャンペーン
特徴 オンライン完結型
東京大学AIセンター長國吉康夫教授による監修
東証一部上場企業導入済み
公式ホームページ 【Aidemy Premium Plan】公式ホームページをチェック

PyQ

PyQは最安値の受講料で、機械学習の基礎を学べるライトプランが特徴です。その分学習内容と範囲も限られているので、自分の目的別に選ぶことをおすすめします。スタンダードプランもあるので、内容を比較してみましょう。

スクール名 PyQ
言語/コース ・個人ライトプラン
(プログラミングの基本/Python入門~中級/ユニットテスト、設計/Webアプリ開発/Django/スクレイピング/データ分析/機械学習/統計入門/アルゴリズム)
※個人スタンダードプランは上記内容+学習サポート
受講期間 最短1ヶ月~
メンター 不明
受講料 個人ライトプラン月額料金3,040円(税込)
個人スタンダードプラン月額料金8,130円(税込)
就職/転職支援 -
割引 -
特徴 オンライン完結型
ブラウザーだけで、プログラムを作りながら学べる
1000問以上の実践的な課題が使えて月額制
公式ホームページ 【PyQ】公式ホームページをチェック

ヒューマンアカデミー

ヒューマンアカデミーのプログラミング講座には、はじめてのPython・AI入門などニーズが高いプログラムを学べるコースと、総合的に学習できるIoTエンジニア総合講座等が用意されています。教育訓練給付制度が利用可能なコースもあるので事前チェックしましょう。

スクール名 ヒューマンアカデミー
言語/コース ・【1年制】IT総合コース
・AI入門
・はじめてのPython
・IT総合講座エキスパートコース
・IT総合講座
・レスポンシブWebデザイン
・データベース
・バージョン管理
・ITパスポート
・アルゴリズム
・開発インフラ
・Webデザイン
・IoTエンジニア
受講期間 6ヶ月~
メンター 現役のプロ講師による映像授業
受講料 受講料308,000円(税込)~
※入学金、教材費が別途必要
就職/転職支援 就職転職サポート有
割引 学割、紹介割、ペア割、ママ割
特徴 オフライン(通学)も選択可能
オンライン講座は受講期間中映像見放題
就職プログラム提携企業全国115社以上
公式ホームページ 【ヒューマンアカデミー】公式ホームページをチェック

監修:斎藤さんのコメント

Pythonを学べるオンラインスクールを選ぶには、講師の見極めが重要です。Pythonは他のプログラミング言語と比べ、まだまだプログラマーの数が少ないです。なので、現場経験者かつ教えるのが上手な方は限られます。もし講師の方について聞けるのであれば、その方がどれくらいPythonでのプログラム開発を経験しているかを確認しましょう。

また、PythonはJavaやPHPなどのプログラミング言語とは色合いが違います。そのためさまざまな言語を教えている一般的なスクールよりも、Pythonに特化したスクールがあればそちらを選ぶことをおススメします。

Pythonは学ぶ価値が高い

Pythonの始まりから現在の活用・導入事例、プログラミング言語としての将来性、学習難易度をみてきました。

あらゆる開発に通用する言語ながらプログラミング言語入門としてスタートするには最適な言語ともいえます。独学の場合は、分野に特化した学習、資格試験に合わせた学習など、自身にマッチする方法をみつけることも近道です。

プログラミング初心者は、やはりPythonの期待値が高い「AI開発分野」を見据えた学習が望ましいといえます。現状進化し続けるプログラミング言語に対し、IT人材のニーズも高く、市場価値も落ちることはないと予測できます。

監修

斎藤和明

IT研修講師。ニュータイプエンジニア養成講座主宰
https://love-survivor.com/
神奈川県倫理法人会 後継者倫理塾 第四期生。株式会社ラブサバイバー代表取締役。
◎1984年埼玉県坂戸市生まれ。浦和大学卒業後、IT企業に就職するが、心療内科でうつ病と診断され休職・転職することに。「現状を変えたい」との思いから、お笑い養成所「ワタナベコメディスクール」に入学(第16期卒業)。会社員として勤めながら、お笑い芸人としてライブ出演等を行っていたが、結婚、妻の出産を機にお笑い芸人活動を引退。
◎転職を重ねるごとに100万、200万と年収アップに成功し、2017年には、茨城県を中心に活動する人材派遣会社へ就職。約1,100名の会社で、IT部門の立ち上げに当初から関わる。歴代最速および最年少でIT部門のマネージャーに就任。社内で唯一のIT研修講師に抜擢され、自社および他社の新入社員研修を行いつつ、人事および営業も兼任。トップセールスとなる。
◎2019年、フリーエンジニアとして独立した後、株式会社ラブサバイバーを設立。システム開発、IT技術研修、YouTube企画運用を主な事業とする。現在は、IT業界からうつをなくすことを掲げて、日夜講演活動を行っている。趣味は読書、経営者モーニングセミナー。
近著『フリーエンジニアで成功するためにやるべき54のこと』(秀和システム)

◎編集・執筆:松田政紀(アート・サプライ)

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