初めてのプログラミング言語と学び方を覚えよう(3)「PHP」

学生の窓口編集部

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IoTやICT(モノのインターネット)が推進され、技術を支えるプログラマーやエンジニア人材のニーズも高まっています。今や就活や転職時のスキルとして、プログラミングを学んでおくことは大きなアドバンテージになるともいえます。この世相を受け、プログラミング学習に挑戦してみようと考えている人が、まずすべきことは「学ぶプログラミング言語を決めること」です。

現状プログラミング言語は数百の種類があり、学ぶプログラミング言語を選ぶことは、その後の仕事内容を決定付ける要素になります。この決定が、人生を左右するといってもいいかもしれませんね。そのためには、人気のプログラミング言語は何か、どこで使われているのか、将来性はあるの? など基礎知識を身に付けておく必要があります。

そこで今回から全5回にわたり、人気のプログラミング言語を1つずつ取り上げ、歴史的な背景から最新動向までを現IT研修講師として活躍している斎藤和明さんにお聞きしました。第3回は「PHP」です。プログラミング言語の特徴から自身が目指す業界、作りたいサービスなどと比較しながら学ぶべきプログラミング言語をみつけてください。

目次

PHP開発の背景と使用シーン

PHPは、Webページにアクセスしたタイミングで最適化した内容を表示させるための動的なプログラミング言語です。身近な例としては、誰かが書き込むたびに内容が変わる「掲示板」をイメージすると理解しやすいと思います。PHPが動的ならば、いつアクセスしても同じ内容を表示するHTMLが静的となります。

PHPは、1994年ラスマス・ラードフ氏がCGIソフトウェアとして開発されたのが始まりです。その後、多くの人の手が入りつつ発展していきます。現状に近い形になったのは、1997年「PHP 3」でした。このとき「Hypertext Preprocessor」の頭字語から「PHP」という名称になりました。現時点の最新版は、2020年にリリースされた「PHP 8」となります。

PHPと類似する「JavaScript」との違いは、「クライアントサイド」と「サーバーサイド」という言葉で区分けします。まず、JavaScriptはWebにアクセスしたユーザー側のブラウザ上で動く「クライアントサイド」の言語となります。反対に、PHPはユーザー側のブラウザ上で動くわけではなく、アクセスしたサーバー側で動く「サーバーサイド」の言語です。JavaScriptと違いPHPは、サーバー側で動くため、サーバー上に開発環境を構築する必要があります。

掲示版以外では、Webページの「問い合わせフォーム」や、ショッピングサイトの「カート」の表示などで活用されています。またPHPで書かれたアプリケーション「IBM WebSphere sMash」やCMSの「WordPress」、Webサイトでは「Wikipedia」、ほかにもWebアプリケーションフレームワークなどにも使われ、IT業界内でのニーズは高いプログラミング言語といえます。

監修:斎藤さんのコメント

ホームページ制作というと初めにHTMLを覚えるかもしれませんが、PHPはその拡張版ともいえるでしょう。お問い合わせフォームなどを作成し、問い合わせ後の結果を表示することもでき、ホームページを作ることの楽しさが少しずつわかります。登場から25年以上経過していますが、今も現役で使われている言語です。

PHPのニーズは今後どうなる?

PHPが利用されているショッピングサイトや、ユーザー同士が交流可能な掲示板などは、今後も継続することが予想されます。

特に掲示板のベースとなるCMSアプリケーション「WordPress」は、今後さらなる発展も期待されています。なかでも誰でも簡単に導入できる「テーマ」や「プラグイン」などの開発にニーズは高いといえます。

また、ほかのプログラミング言語に比べ比較的シンプルな記述・構造となっているためサーバー側での使用だけでなく、PHPを使ったアプリケーション開発などのニーズも高いままです。

Webページ制作会社に入社・転職を希望する人にとっては、必ず習得しておきたいプログラミング言語の1つといっても過言ではありません。そのため実際の現場でニーズとして求められる機会も多く、案件数も多く発生しています。

監修:斎藤さんのコメント

日本においてはPHPで開発されているWordPressのシェアが高いため、今後もPHPの開発案件は多数あると考えています。もちろん新しい競合言語であるRubyやPythonなども増えていますが、PHPで作られたシステムがたくさんあり、その保守運用はまだまだ続いていくでしょう。
有名サイトであれば「ぐるなび」のような一般に普及されているサイトもありますので、これからもニーズのある言語かと思います。

PHPの学習難易度は高い? 低い?

開発背景と将来性がわかったところで、PHPを学習面からみていきます。先にも少し触れましたが、PHP はHTMLに埋め込む形になり、構文の記述はシンプルです。ほかの言語に比べて覚えることが少なく、プログラムのバグが分かりやすいことがメリットです。

構文がシンプルということで、記述方法を覚えやすいプログラミング言語ともいえるでしょう。では、PHPを学ぶケースを「独学」と「スクールに通った」2つのケースにわけてみていきましょう。

【独学編】PHPを独学で学ぶ方法

1.初心者におすすめのPHPの独学法

プログラミング言語共通内容となりますが、毎日少しずつでも学習を継続することが大切です。とくに独学の場合は、土日に集中して数時間学習するよりも、1日15分でも30分でも勉強する時間を作り、学習を習慣付けすることが習得する近道となります。

PHPは単体で覚えることは少なく、CSSやHTMLといったWebページ作成で使われる言語とともに覚えることがほとんどです。学ぶことが多いように見えますが、ホームページで使う役割の1つと覚えておけば単純です。あまり複雑に考えずに、ひとまとめで覚えていきましょう。

ほか言語と学習プランの立て方を大きく変える必要まではありません。PHPは、Webページを作成しながら同時に覚えられるレベルなので、HTMLなどほか言語にかける時間も考慮して学習計画を立てるといいでしょう。

監修:斎藤さんのコメント

PHPが使えるレベルになるまでの学習時間目安は、「1日1時間ならば約6カ月、1日2時間ならば約3カ月」となります。難易度は他言語と比べて低いため、慣れればもっと早く覚えられるかと思います。JavaScriptと違い開発環境を用意する必要があるため、最初は多少時間がかかるかもしれませんが、一度構築してしまえば問題ありません。

2.独学するときにおすすめの本

PHPは、学習段階に合わせた解説書が多く出版されています。そのなかから斎藤さんおすすめの書籍を紹介します。

『スラスラわかるPHP 第2版』(翔泳社)

監修:斎藤さんのコメント

入門書で人気の『スラスラわかるPHP』がリニューアル。最新環境PHP8にも対応しており、ほかの入門書と違ってバージョンの差異を気にする必要がありません。本文内のプログラムコードには簡単な説明文があるため、なぜそのコードを書くかが理解しやすいです。専門用語の解説もあり、補足情報を学ぶのにも活用できます。

『WordPressユーザーのためのPHP入門 はじめから、ていねいに。[第3版]』(MdN)

監修:斎藤さんのコメント

PHPの中でも、WordPressに特化した入門書です。WordPressはさまざまなホームページで使われており、自分でホームページをつくりながら参照するのもいいかもしれません。あくまでもWordPressに関する本のため、他のシステムにおけるPHPプログラミングは別の本や学習サイトで補完しましょう。

『独習PHP 第4版』

監修:斎藤さんのコメント

PHPプログラミングをする上での標準的な教科書です。ボリューム感あるページ数で、入門書というよりも辞書代わりに使うといいでしょう。最新環境のPHP8にも対応しています。初心者だけでなく上級者でも活用できるような内容なので、長く使える本です。単純な構文の説明だけでなく、よく見かけるエラーとその対処方法にも記載があるため、実際にプログラミングしている最中に見返すのもいいかもしれません。

3.独学するときにおすすめのサイト

PHPには、学習に最適なサイトが多くあります。ここでは、斎藤さんおすすめの3サイトに絞って紹介していますが、自分に合った学習方法を掲載しているサイトをみつけることも独学するときには重要です。いろいろなサイトにも目を通してみてください。

■Progate
https://prog-8.com/

監修:斎藤さんのコメント

世界中のユーザーが活用しているグローバルなプログラミング学習サイトです。有料版もありますが、無料版でも基本的なコードの使い方を学ぶことができます。ゲーム感覚で学べるようにレベル制度を取り入れているので、自分自身のレベル上げをしながら楽しめます。

■paizaラーニング
https://paiza.jp/works

監修:斎藤さんのコメント

3分動画で学べる学習サイトです。短い動画を見ながら学習できるため、ピンポイントで学びたい部分だけ学べます。無料版と有料版があり、有料版はエンジニアに質問することもできます。金額も安価ですので、独学である程度学びたい方は活用してもよいと思います。

■PHP公式マニュアル
https://www.php.net/manual/ja/index.php

監修:斎藤さんのコメント

PHPの公式マニュアルで、PHPに関するあらゆる情報が記載されています。実務でPHPを使う方も利用するサイトですので、実際に仕事に就く前に一読しておくといいでしょう。ただし、初心者向けのサイトではないため、少々分かりづらい表現もあります。他サイトと併用しながら活用すると良いです。

【オンラインスクール編】PHPをオンラインスクールで学ぶ

1.オンラインスクールのメリットとデメリット

ほかのプログラミング言語と比べると、学習難易度が低くなるPHP。それでも初めてプログラミング言語を学ぶ人にとっては、感覚をつかむまでに時間がかかります。さらに独学では自身で管理することになる学習習慣や学習計画、モチベーション維持などに不安がある人は、オンラインプログラミングスクールを受講する選択肢を考えましょう。

大きなメリットは、学習時間と場所に縛られないこと、疑問点や不明点を質問して解消できることです。一度つまずくと先に進めなくなることもあるので、1つひとつ解決できるのも魅力といえます。

デメリットとなるのは、スクールごとに設定されている受講料です。カリキュラムやサポート体制によって受講料が高くも安くもなります。スクールを選ぶときは、自身の予算・学んだ後どうするのかなどをしっかり決めて、自分に先行投資するくらいの気概で臨むと学習のモチベーションにもなります。

2.おすすめのオンラインスクール3選

ここでは、費用やカリキュラム、学習スタイルなどが高評価のおすすめオンラインスクールを3校紹介します。初めてスクール情報を調べる人は、費用・時間・学習内容を参考にしてみてください。

TechAcademy

TechAcademyはプログラミング言語別に学習深度が異なる多くのコースがあるので、自分の目的に合ったコースを見つけやすいのが特徴です。さらに将来のキャリア形成を考える人は、全コースとも転職サポートがあることもポイントです。

スクール名 TechAcademy
言語/コース ・Webアプリケーションコース
・PHP/Laravelコース
・Javaコース
・フロントエンドコース
・WordPressコース
・iPhoneアプリコース
・Androidアプリコース
・Unityコース
・はじめてのプログラミングコース
・Pythonコース
・AIコース
・データサイエンスコース
・Node.jsコース
・Google Apps Scriptコース
・OSS学習コース
受講期間 最短4週間~
メンター 現役エンジニア
受講料 174,900円(税込)~
就職/転職支援 転職サポート有
割引 学割
特徴 オンライン完結型
毎日15時〜23時のチャットサポートと回数無制限の課題レビュー
週2回ビデオチャットを使ったパーソナルメンターのマンツーマンサポート
公式ホームページ 【TechAcademy】公式ホームページをチェック

CodeCampGATE

CodeCampGATEは4ヶ月で実務レベルを目指すエンジニア転職プログラムです。1~2ヶ月でフロントエンドとサーバーサイドを身につけ、3~4ヶ月目で実践開発を行います。キャリア支援では、現役エンジニアメンターとキャリアアドバイザーによる転職支援が受けられるのがポイントです。

スクール名 CodeCampGATE
言語/コース ・学習プログラム
   L1~2ヶ月目:フロントエンド/サーバーサイド
 (HTML/CSS/JavaScript/jQuery/PHP/MySQL)
   L3~4ヶ月目:実践開発
 (チーム開発/仮想環境/フレームワーク/セキュリティ)

受講期間 4ヶ月
メンター 現役エンジニア
受講料 受講料495,000円(税込)
+入学金33,000円(税込)
就職/転職支援 キャリア支援有
割引 -
特徴 オンライン完結型
現役のエンジニアがマンツーマンで一人ひとりサポート
現役エンジニアメンターとキャリアアドバイザーによる転職支援
公式ホームページ 【CodeCampGATE】公式ホームページをチェック

Freeks

Freeksは入会金0円、月額10,780円(税込)でHTML、CSS、PHP、JAVA、Pythonなどのカリキュラムが学び放題のプログラミングスクールです。定額制で学べて講師は現役のエンジニアが担当、転職支援も行っているため、安心して学習を開始できるのがポイントです。

スクール名 Freeks
言語/コース ・学習カリキュラム
  (PHP/Java/JavaScript/Python/AndroidJava/HTML/CSS)
※上記言語が学び放題
受講期間 最短1ヶ月~
メンター 現役エンジニア
受講料 月額10,780円(税込)
就職/転職支援 転職支援有
割引
特徴 入会金0円、月額10,780円(税込)のサブスク型プログラミングスクール
HTML、CSS、PHP、JAVA、Pythonなどのカリキュラムが学び放題
エンジニアによる勉強会に無料で参加可能
公式ホームページ 【Freeks】公式ホームページをチェック

監修:斎藤さんのコメント

PHPを学ぶ上では、HTMLとCSSの理解は外せません。まずはHTMLとCSS、PHPの違いや、どのような目的で使うのかを覚えましょう。またPHPプログラミングでは、主に「Laravel」というフレームワーク(開発するためのひな形)を使うことが多いです。単純なPHPプログラミングだけでなく、フレームワークを使った開発ができるようになる必要があります。
ある程度慣れたら、構文を学ぶだけでなく簡単なメールフォームなど、実際に動作するページを作れるようになりましょう。余裕があればデータベースの知識も身に付けておくと良いです。これだけ聞くと大変なイメージがありますが、実際に働く前に身に付けておけば、就労後が楽になりますので、できる限り学んでおくことをおすすめします。

PHPは学ぶ価値が高い

PHPの始まりから現在の活用・導入事例、プログラミング言語としての将来性、学習難易度をみてきました。広くPHPが使われているWebサービスは、これから先数十年衰退することはなく、さらなる展開が期待されます。そのベースとなるPHPの需要も高まることが十分予想されます。

学習を始める難易度が低いことから、プログラミング言語学習の最初に位置付けるのもひとつの方法です。独学をカバーする書籍やホームページの豊富さ、オンラインプログラミングスクールでの受講機会など幅広い学習スタイルが選べることもメリットです。

IT業界への就職・転職を目指すとき、保有スキルとしても有益です。もちろん、ほかのプログラミング言語と合わせて学習すれば、自身の価値もグンと高まります。総合的な学習計画を立てて、取り組んでみてください。

監修

斎藤和明

IT研修講師。ニュータイプエンジニア養成講座主宰
https://love-survivor.com/
神奈川県倫理法人会 後継者倫理塾 第四期生。株式会社ラブサバイバー代表取締役。
◎1984年埼玉県坂戸市生まれ。浦和大学卒業後、IT企業に就職するが、心療内科でうつ病と診断され休職・転職することに。「現状を変えたい」との思いから、お笑い養成所「ワタナベコメディスクール」に入学(第16期卒業)。会社員として勤めながら、お笑い芸人としてライブ出演等を行っていたが、結婚、妻の出産を機にお笑い芸人活動を引退。
◎転職を重ねるごとに100万、200万と年収アップに成功し、2017年には、茨城県を中心に活動する人材派遣会社へ就職。約1,100名の会社で、IT部門の立ち上げに当初から関わる。歴代最速および最年少でIT部門のマネージャーに就任。社内で唯一のIT研修講師に抜擢され、自社および他社の新入社員研修を行いつつ、人事および営業も兼任。トップセールスとなる。
◎2019年、フリーエンジニアとして独立した後、株式会社ラブサバイバーを設立。システム開発、IT技術研修、YouTube企画運用を主な事業とする。現在は、IT業界からうつをなくすことを掲げて、日夜講演活動を行っている。趣味は読書、経営者モーニングセミナー。
近著『フリーエンジニアで成功するためにやるべき54のこと』(秀和システム)

◎編集・執筆:松田政紀(アート・サプライ)

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