ゲームは就活の役に立つ? eスポーツ専門会社代表が送る大学生へのヒント

編集部:ベッシー

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eスポーツ専門会社として、日本で確固たるポジションを得ているウェルプレイド株式会社。ゲーム大会の運営や配信、選手のブランディングなど”eスポーツに関わる仕事ならなんでも”手掛けています。

社員さんにはプロゲーマーも所属しており、”ゲームが人生の役に立っている人”ばかりなイメージですが、代表の谷田さんに、あえて「ゲームは就活の役に立ちますか?」と質問をぶつけてみました。

教えてくれたのはこの人

谷田 優也さん

ウェルプレイド株式会社
代表取締役社長

ゲームの経験は就活で役に立ちますか?

―― 谷田さんは昔からゲームが大好きとのことですが、ゲームが大好きで就活に役立ったことはありますか?

就活で有利だったことはあります。エピソードトークになってしまうので、参考にならないかもしれませんが、僕は『モンスターハンター』というゲームが死ぬほど好きすぎて、いろいろなオフ会に顔を出していました。 

その結果、ゲーム雑誌の『ファミ通』さんが主催するオフ会に参加することができたんです。そしたらそのオフ会は、一般人が数名しかいないゲーム業界の人たちが中心のオフ会でした。そのとき僕の目の前にたまたま座った人が、当時「浜村通信」というペンネームで記事を書かれていたファミ通の編集長。オフ会で仲良くなって、結果的に浜村さんがやっている別の会社の社員になりました。これって、モンスターハンターというゲームを一生懸命にやっていたがゆえにたどり着いた世界です。

ほかにも、『ストリートファイター』というゲームを一生懸命やっていたら、渋谷のゲームセンターで共同代表と出会い、ウェルプレイドが設立されました。

―― まさにゲームが大好きだからこその出会いですね。ウェルプレイドの社員さんも皆さんゲーム好きなのでしょうか?

そうですね。僕たちの会社は、1人を採用するのに年間800人や1,000人の応募がくるのですが、ゲーム業界からの応募は5%ほど。大半は、ゲームが大好きだけど違う仕事をしてきた人からの応募です。

そういうこともあって、もともとパチスロ攻略マガジンのライターで、かつ、『ストリートファイターIV』のジュリというキャラクターの世界ランキング1位の社員や、28歳まで鹿児島で焼酎をつくっていたけど「全てを投げ出して挑戦したい仕事ができた」と両親に言って、ウェルプレイドで働いている社員もいます。

その社員は、『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズのトッププレイヤーなんです。世界大会でも結果を出している人間なので、現在はプロゲーマーとして働いてもらっています。少なくとも、ゲームが大好きじゃないとウェルプレイドには入れなかった、と思う社員は多いのではないでしょうか

学びの観点でもゲームは役立っていると思います。僕は、前職のマーベラスという会社で働いていたときに、3~4年くらい新卒採用現場で会社説明をしていたことがありました。たまにSNSなどで「ドラゴンクエストは人生において大事なことをすべて教えてくれる」みたいなことが言われますが、僕もドラクエで例えて説明をしていたんです。

「新卒というのは、勇者の卵です。この先、いろいろな世界を変えるためにボスを倒してもらいます。会社の中にはメラゾーマが使える魔法使いも、ベホマが使える僧侶もいます。それが素晴らしいと思えば、スペシャリストの道を目指してください。だけど、「こんな世界がつくりたい」「世界をこう変えたい」という勇者の道を進むのであれば、スペシャリストの彼らの凄さを理解したうえで、自分の意思で道を切り開かないといけません。スペシャリストたちと様々な仕事をして、自分のなりたい世界を見つけてほしいと思います。」

といった、話をしていました。「なるほど」と理解してくれる人は多かったですし、仕事のスキル的な話でいうと、ゲームは段取りを学びやすいんじゃないかと思います。

自分の軸を持つことの大切さ 

―― 経営者の立場でみて、大学生に大事にしてもらいたいことはありますか?

今ってとにかく情報が多いですよね。どれくらい情報が多いかを調べてみたら、1990年に1年間で目にしていた情報の量を1としたときに、2020年の1年間で普段生きているだけで目にする情報の総量が10ゼタバイトという量になるそうです。10ゼタバイトって何それって話ですけど、世界中の砂浜の砂粒の数と同じみたいです。

ここまで情報が多くなってしまったら、どの情報に価値があって、どの情報が信憑性があるのかを判断するのは難しくなります。その結果として今の10代とか若い世代は、自分でものを決められない、人のおすすめでしかものを決められなくなっている人が圧倒的に多いんです。どこに行くのも、何を食べるのかも、曲を聞くのも、YouTubeを見るのも、インスタをフォローするのも、「あの人いいよ」みたいな言われたもので決めている。

これの何がまずいかというと、自分の軸を持っていないこと。軸がないので、「あなたはどうしたいんですか?」「あなたはなぜこれが好きなんですか?」という質問に答えられないんです。

仕事をするときって、何をするかよりも誰とするかが大事なことが多いです。そのときに、「この人はこんな考えを持っている人」という認識をしてもらえているかが重要で、その価値は10年前より100倍くらい大事になってきていると思います。要は、「僕はこの理由でこう思います」というのを、自信を持って言えるかどうか。これがあるかないかで、一緒に仕事をしたい人かどうかが決まると思います。

ですので、大学生の皆さんには、自分の軸を持って欲しいなと思います。

今の時代はカジュアルにゲームができるようになったので、例えばゲームを遊んでみて「なんでこれが好きなのか」「このゲームを面白いと思うのか」などを考えてみるのも、軸を持つ練習になると思いますよ


文・取材:砂流 恵介
写真:日比谷 好信
編集:マイナビ学生の窓口編集部

編集部:ベッシー

編集部:ベッシー

昔ながらの大学生活でイメージされるような大学生活を謳歌し、就職活動はちゃんとやらず、社会人のスタートではつまづき、いろんな会社を転職しながらキャリアビルド。学生や若い人のチャレンジを応援したい、頑張れる場を提供したいという想いを持って編集部で活動中。伝えたいメッセージは「自分で考え、自分で動き、人にはどんどん頼りましょう」

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