5Gスマホ普及で無人店舗が一般的に ~5Gで変わる未来のカタチ:小売業界編~
キャッシュレス決済が広がりを見せ、タッチ決済やQRコード決済を使ったことがある人も多くなってきたのではないでしょうか? ところが、5G技術を活用した未来には、「かざす」も「見せる」も必要なくなり、お店に入って商品を取ってお店を出るだけ。そんな未来が近づいているようです。
すでに始まっていることや、この先の近い未来で実現しそうな取り組みについて、MdNコーポレーションから出版された『これからの5Gビジネス』石川温/著の1セクションからの転載でご紹介します。
将来はスマホを出さなくても買い物可能に
2019年10月、消費税引き上げに伴い、消費者還元事業としてキャッシュレスで支払うと一部還元されるというサービスがスタート。「キャッシュレス決済」が盛りあがりを見せました。すでに普及しているクレジットカードやおサイフケータイやApple Payに加えて、PayPayやLINE PayといったQRコード決済が台頭。各社とも強烈なキャンペーン合戦を展開しました。
現在はスマートフォンの画面をレジで読み取るQRコード決済や、リーダーライターにスマートフォンをかざす非接触決済が一般的ですが、将来的には5Gによってタッチや画面をかざす行為すら不要になるかもしれません。
レジがないamazonのコンビニ「Amazon Go」
2019年夏、米シアトルでamazonが展開するレジのないコンビニ「Amazon Go」を体験してきました。
客はあらかじめ「Amazon Go」アプリをスマートフォンにインストールして個人情報とクレジットカードを登録。そのアプリ画面に出ているQRコードをお店のゲートにかざします。あとは店内で買いたいものを袋にいれるだけ。そのままゲートを出てしまえば、会計完了です。
店内には無数のカメラが設置されており、入店してきた人の顔を行動を特定。何を手に取り袋に入れ、何を買わずに棚に戻したのかをすべて把握しています。
そしてゲートを出たのを確認し、袋に入れた商品の合計金額がアプリに登録したクレジットカードから引き落とされる仕組みです。
これまでAmazon Goだけでなく、たとえば空港で搭乗口を通る際なども、個人を特定するために画面上に表示されたQRコードをゲートにかざす手続きが必要でした。
これが将来、5Gスマートフォンが普及すれば、入口のドアの上から28GHz帯の電波をピンポイントで吹かせることで、下を通った個人を特定し、あとは店内のカメラで買い物する様子を追いかけ、店を出る時も28GHz帯の電波で見つけられるようになります。
客はスマートフォンをポケットから出すこともなく、買い物ができてしまうというわけです。もちろんコンビニだけでなく、デパートやショッピングセンターでも応用できます。レジに店員が不要になるので、人手不足解消にも役立ちます。
まとめ
無人コンビニ・無人店舗といったものがだんだんと近づいてきましたが、5Gによってこの動きが加速しそうですね。10年後くらいには、「レジ待ち」という言葉が死語になっているかもしれません。
お店を出す側の人としても、人を雇う必要がなくなり、場所さえあれば出店できる。ビジネスのハードルが下がる予感も感じます。
この記事を読んだあなたも是非、これからの未来のカタチを考えてみてくださいね。
出典:『これからの5Gビジネス』石川温/著、MdNコーポレーション
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