悩む暇があるなら、やればいいのに。Mega Shinnosukeの行動力の源泉とは #セルフライナーノーツ

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悩む暇があるなら、やればいいのに。Mega Shinnosukeの行動力の源泉とは #セルフライナーノーツ

SNSやインターネットは、今やわたしたちの生活の大部分を占めています。だからこそ、その利便性と危険性を理解しながら、バランスよく自分の人生にとり入れていくことが大切なのではないでしょうか。

2000年生まれのクリエイター・Mega Shinnosukeさんは、作詞作曲だけではなく、アートワークや映像制作にも携わるなど、すべてをセルフプロデュースしている、新世代のアーティストのひとりとして現在注目を集めています。

今回は、リアルとバーチャルのコミュニティが入り混じるこの時代で生き抜くために、わたしたちに必要な考え方ついて、Mega Shinnosukeさんにお話を伺いました。

文:蜂須賀ちなみ
編集:学生の窓口編集部

楽しいことを自ら掴む。そのスタイルに至るまで

――まず学生時代を振り返っていただきたいのですが、ご自身ではどんなタイプの子どもだったと自覚していますか?

Mega Shinnosuke:僕は物事にハマりにくく、飽きやすいタイプだと思います。なにか一つのことにのめり込んだ経験があまりありません。

小学生の頃、少年野球を4年間続けていたんですけど、最後の2年半はずっと「やめたい」と思いながら続けていました。試合のときは、ボランティアのお父さんたちが審判をしてくれるんですけど、人によってけっこうストライクゾーンが違うから、アウトの判定がめちゃくちゃなんですよ(笑)。そういう理不尽なものに妨げられるのって嫌だなぁと思って……。単純に野球に飽きていたのもあって、ずっと「やめたい」って思ってたんです。

そんななか、高校2年生の頃、バンドを組んでいる先輩から「文化祭に出るけど、人が足りないから手伝ってほしい」と言われて。そのとき初めて人前で演奏したのが、自ら音楽活動を始めようと思ったきっかけでした。

そのバンドは、オリジナルとは言っていたけど、某有名バンドのスタイルをそのまま真似ているようなバンドだったんですよ。オリジナリティはないし、かっこよくもないのに、自分たちだけで盛り上がっている感じを見て、超つまらないなって思ったんです。

――そういう世界から抜け出したいという気持ちで楽曲制作を始めたのでしょうか。

はい。僕としては「この環境で音楽をしていたくない」「ちゃんと(音楽を)やれる環境に行きたい」という気持ちから作曲を始めました。

多分、(当時周りにいた同世代とは)単純にノリが合わなかったんだと思います。たとえば、小学生なら「10分くらい遅刻してもいいや」っていう感覚で人付き合いができるけど、大人になると、所属するコミュニティによっては、10分前に集合するのが当たり前になるケースもあるじゃないですか。そういう「これは常識だよね」という部分が同い年とはまったく合わなかったんです。

それは音楽だけの話ではなくて。たとえば、体育祭でもなんのために応援するのかわからなかったし、別に盛り上がりたくない、だったら勉強したい、と思ってました。

元々人付き合いは好きなほうなので、友達がいなかったわけではないんですけど、学校が窮屈に思えてしまって。結果的に高2で中退しました。

――中退するにも勇気がいりますよね。

そうですね。でも「ここに留まってもなにも生まれないな」「時間の無駄だな」とは思っていたので、学校に居続けることのほうが逆に怖かったです。だったら別のことをやったほうが可能性はあるだろうし、という考えでした。

――学生のなかには、本当は将来やりたいことがあるのに、両親になかなか切り出せずにいる人もいます。そういうとき、Mega Shinnosukeさんだったらどうしますか?

僕の場合は、両親にちゃんと伝えてないですよ。父も母も今では応援してくれてますけど、僕の両親はどちらかというと芸術には無頓着なんです。家で唄ってたら「歌下手だね」って言われたこともあるし、僕のファッションを見て「なにそれ?」っていじってくることもあるし(笑)。

だから、説明しても理解してもらえないと思うんです。でもそれは、生きてる世界、時代が違うだけなのでしょうがないと考えていますね。

そのうえで言えることは……そもそも親が反対してくるのは、自分の子どもに不幸になってほしくないからだと思うんですよ。

だから、自分のやりたいことをちゃんと理解してもらうのが難しいとしても、生活していくなかで「元気に生きてます」ということを見せることができれば、自然と安心してもらえるんじゃないかなと思います。

――高校を中退したあと、人生で2番目に作った曲「O.W.A.」のMVをYouTubeにアップしたところ、大きな反響が上がりました。

僕のいた福岡の高校生バンド界隈には「福岡の高校生が作ったMVなんて、音楽業界の人もどうせ見てくれないよ」みたいな空気があったし、正直僕も「どうせ誰にも観られないんだし、まぁいいかな」という気持ちで載せたんですよ。

だけど次の日以降、音楽業界の人からTwitterを通じて毎日のように連絡が来て。さすがに想定外で「こんなことってあるんだ」と思いました。

――最初に飽きやすいタイプだと仰っていましたけど、能動的に行動することで、ご自身の性質をいい方向に生かすことができていますよね。

僕はどちらかというと、「こうしたほうがきっと成功につながるだろう」ではなく、「やらないよりかはやったほうがおもしろい」という考え方で行動をしてますね。いくらお金があったって、つまらない人生は嫌だし、自分が飽き性なのもわかっているから、結局楽しいことしかできないと思うんですよ。

もしも自由に生きられるなら、人間誰しも楽しいことを選択すると思うんですけど、僕もそう。楽しいことに全力になれるような環境を、自分の行動力で掴んでいくタイプなのかなと思います。

「Sports」で唄った「誰とでも仲良くなれる瞬間」の素晴らしさ

――5月8日にリリースされた新曲「Sports」はどういうきっかけで生まれたんですか?

外出自粛期間に入る前のことなんですけど、公園で小さい子が遊んでいるのを見て、小学生の頃の校庭開放を思い出したんですよ。

あの頃って、3人でボール遊びを始めても、「お前も入れよ」みたいな感じでどんどん友達が増えていって、夕方になる頃にはすごい人数が集まっているようなこともあって。そこには知らないやつがいることもあるし、なんならいつの間にか他の学校のやつもいたこともありました。

そうやって年齢も性別も学校も関係なく、みんなでわいわい遊んでいた時間って、とても素晴らしいものだったなぁっていうことを思い出したんです。大人になるにつれて、いろいろな肩書きを気にすることが増えると思います。

それは生きるための術のひとつだとは思うんですけど、なんでもかんでもボーダーを引いて考えちゃうのは悲しいことじゃないかと思いまして。

――そのテーマは、文字通りのスポーツだけではなく、いろいろなことに通じそうですね。

そうですね。今は外で遊ぶのもなかなか難しいかもしれないけど、たとえばSNSにもコミュニティというものは存在します。この曲のテーマはそういうところにも当てはまると思います。

SNSのメリットって、いろいろな人とつながれる、自分の趣味の合う人とつながれることだと思うんですけど、それってつまり、趣味の合わない人を隔離できるということじゃないですか。

――そうですね。フォローするアカウントを自分で選んでいくと、タイムラインは似たような価値観を持つ人で形成されることになりますし。

そうなると考えが凝り固まって、変な尖り方をしてしまうというか。集団意識が高まって「自分と同じことを思っている人がこれだけたくさんいる」「だからこの意見は絶対正しいんだ」という錯覚を起こしやすくなりますよね。

さらに、それが他の意見を持つ人をひどく叩いてしまうことにつながっていて……。そういう環境が、さっき話したような「誰とでも仲良くなれる瞬間」を呼びづらくしているんだと思います。

僕は小・中学生の頃、SNSをやっていなかったんですけど、今の子はきっと小さい頃からそういうものに触れているだろうし、外に出なくても楽しいことはいくらでもあるから、大人になってもずっとインドアのままという人も多くなると思います。

そうなると、偶然の出来事を経験する機会がどんどん減っていくから、もったいないですよね。

必要なのは大切なものを見極める力、それを実行するための行動力

――SNSなど、ひとつのところに留まるのではなく、外に出ていったほうがいいんじゃないかと。

はい。SNSでいくら情報を得られると言ったって、それだけでは行動力に結びつかないと思うんですよ。なぜなら、そこにはエナジーがないから。

たとえば、タイムラインに流れてきた「○○っていう映画は観たほうがいいよ」という情報よりも、たまたま出会った古着屋の店員さんがめちゃめちゃ笑顔で言っていた「この映画、おすすめです!」という言葉のほうが、観てみようっていう気持ちになりません? 

他者と関わることによって、行動を起こしてみようと思えること、やってみようと思えることは絶対に増えると思うんですよね。

それに、結果的になにが今に生きてくるかなんて、自分にもわからないじゃないですか。閉鎖的でいると、自分の人生の幅を広げられる可能性がなくなってしまうと思います。そういうスタンスをやめたほうが、結果的に人生が楽しくなるかもしれないと僕は思いますね。

――今はネット上にもいろいろなコンテンツがあるので、そういったものをバランスよくとり入れられるといいですよね。

そうですね。でも思うのは、いくらでもやりようのある時代ではあるけど、やらない人は結局やらないですよね。誰かに力説されたとしても、どんなに細かく説明されても。

最近けっこうインスタライブをやっているんですけど、そのなかで「エレキギターとアコースティックギター、どっちがおすすめですか?」みたいな質問をよくいただくんですね。でも正直、僕としては「どっちでもいいからやればいいのに」と思っていて。

ハマるやつはハマるし、ハマらないやつはハマらないんだから、なんだって始めてみればいいのに! と僕は思いますね。

――これまでの流れを踏まえて最後に伺いたいのですが、これからの時代を生きるためにはなにが必要だと思いますか?

必要なのは、自分にとってなにが大切なのかを考える力と、それを実行するフットワークの軽さだと思います。

SNSをやっていると、何事も人と比べがちになってしまうけど、一番大事なのは自分自身の幸せですよね。それをまだ見つけてられていない人もいるかもしれないけど、そこは結局、さっきも言ったように「やればいいのに」に尽きると思います。

幸せに生きていくためには、お金に換えられるような才能なんていらないし、これといって特別な技術が必要なわけでもなくて。

自分と他人を比べて、勝手に不幸にならないこと。自分のやるべきこと・やりたいことを的確に分別すること。それを見つけるために、若いうちにちゃんと行動を起こすこと。その3つが結果的に全部つながってくると思います。

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