「グレタのおかげで僕らの声は力強くなった」北欧の若き環境活動家から日本の若者へ伝えたいこと

編集部:ろみ
2020/06/29
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2019年9月、国連で行われた温暖化対策サミットで一躍有名になったスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさん。彼女の活動のきっかけは何なのでしょうか?

また、今回隣国ノルウェーで25歳以下の若者7,000人で環境問題に取り組む団体「Young Friends of the Earth Norway」の副議長・アンドレアスさんにもお話を聞きました。世界の若者たちの想いを読んで、日本にいる私たちができることは何か考えるきっかけにしてみてください。

日本は気温の上昇ペースが速い国

日本は気温の上昇ペースが早い国だということをご存知でしょうか。実際、近年猛暑日が増えているように感じている人も多いと思います。

2018年の政府報告書を見ると、世界は100年あたりの年平均気温上昇が約0.73度なのに対し、日本は1.19度。明らかに気温の上昇ペースが速いことがわかります。

自然災害で避難を強いられている人は世界で年間平均2,000万人以上

温暖化はさまざまな災害を引き起こしています。記憶に新しいのがオーストラリアで起きた森林火災です。昨年6月から今年2月にかけ、なんと日本の国土の6割超の森林が燃えるという甚大な被害が発生しました。

世界では2008年以来、年間平均で2,000万人以上の人々が洪水や嵐、山火事、干ばつといった自然災害が理由で避難を強いられているといいます。SDGsがかかげる目標のひとつ「気候変動への緊急対策」は、地球の誰もが取り組まなければいけない課題なのです。

世界中に飛び火した、あるひとりの少女の「学校ストライキ」

「私たちの“家”は焼け落ちつつあります」――。

人間が暮らす地球を“家”に見立て、地球温暖化や気候変動の危機とその深刻さを訴えているのが、スウェーデン人のグレタ・トゥーンベリさん。学校を休み、ひとりスウェーデンの国会議事堂前でストライキを始めたのは2018年、彼女がまだ15歳のときです。

この運動は世界中の若者に飛び火し、翌年3月に行われた環境保護を訴えるデモには125カ国、100万人規模の若者が学校を休んで参加。同年9月の「グローバル気候マーチ」には163カ国、400万人以上が集まり、政治家やリーダーにアクションを求めました。

「若者たちはあなた方の裏切りに気付き始めています」

日本でグレタさんの名前を一躍有名にしたのが2019年9月、国連で行われた温暖化対策サミットでのスピーチです。

「あなた方は私たちを裏切っています。しかし、若者たちはあなた方の裏切りに気付き始めています」

涙ながらに各国代表を叱咤した姿は、日本国内でも繰り返し報じられました。

スピーチ後、グレタさんはさらなる賛同と称賛を得た一方で、ネガティブな反応も少なくありませんでした。アメリカのトランプ大統領を始め、「大人に操られている」「環境保護推進派のマーケティングに利用されている」などと揶揄する声も、未だにあとを絶ちません。

グレタさんは地球温暖化を悪化させる二酸化炭素の排出量を減らすため、「飛行機に乗らない」「肉を食べない」というライフスタイルを徹底していますが、そんなグレタさんを「過激な人」と批判的に見る向きもあります。

実際の彼女はどんな女性なのか、グレタさんが気候活動家と呼ばれるまでの軌跡を簡単に振り返ってみます。

環境問題に目覚めたきっかけは一本の映画

グレタさんが環境問題に関心を持ち始めた発端は、授業中に観た一本の映画。世界中の海に浮遊するプラスチックごみがメキシコの国土よりも大きい島を作っているという事実を目の当たりにし、11歳のグレタさんはショックのあまり泣き続けたそうです。

環境問題の深刻さに気付いた少女は10代も半ばになると、スウェーデンの4大新聞すべてに目を通すようになりました。

科学的なデータや論文を読み漁り、さらにはスウェーデンの気候問題の第一人者に自ら会いに行くなど、ティーンエイジャーが持つ熱意のすべてをかけて熱心に学び、驚くべき早さで気候変動の問題に精通していったのです。

グレタさんは“過激派”? 彼女の訴えと現実のギャップ

グレタさんはもともと人と積極的に話すタイプではないそうです。それでも気候変動の危機を訴えるため、人前でスピーチする決心をしました。あえて個人的なエピソードや感情的な話から語り始めるのも、人々の関心を得るために学んだプレゼン術のひとつだと明かしています。

IPCCの報告によれば、人類は約10年後に「制御できない不可逆的な連鎖反応を起こす状態」に到達。この豊かな文明を維持するためには、2030年までに二酸化炭素排出量を最低でも50%削減する必要があると言われています。

これはグレタさんもたびたびスピーチで引用するデータですが、こうした科学的な根拠を示してグレタさんが訴えても、各国の取り組みは到底、現状に追いついているとは言えません。

グレタさんのスピーチに賛否はあるでしょう。しかし、世界中の人々がこの問題に目を向けなければならないのは事実です。そして、悲鳴にも似たグレタさんのスピーチが実際に多くの人々を動かしているのも否定できない事実なのです。

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編集部:ろみ

学生時代は南米に留学していたラテン系関西人。好きなものは音楽とスポーツ観戦とお酒です。映画を見たり、料理をするのも好き。

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