自動車保険の乗り換えをスムーズに! 必要な書類や手続き、解約時のポイントとは?
車の買い換えや保険の満期が近いなどの理由から、自動車保険の乗り換えを検討する人も多いですよね。乗り換えるなら、支払い金額は少しでも安く抑えたいものです。今回は、自動車保険の乗り換えの注意点や必要な手順、手続きなどを解説します。
自動車保険は中途解約できるの?
一般的にどこの自動車保険会社も、保険の満期前に中途解約できます。
通常、契約満期での乗り換えだと手続きがスムーズです。しかし、契約期間の途中で乗り換えたくなったとしても、違約金や解約金は発生せずに解約できます。さらに、契約内容や保険の残りの期間によって、解約返戻金として保険料が戻ってくることがあります。ただし、解約手続きは契約者本人でなければできませんので、注意が必要です。
乗り換え時に注意したいポイント
自動車保険の乗り換え時に注意したいポイントを解説します。
1.等級の引き継ぎタイミングに注意
引き継ぎは満期日翌日から7日間
新しい保険で等級を引き継ぐには、現在の保険の満期日翌日から7日以内に新しい保険へ契約する必要があります。
8日目で契約しても等級は引き継がれません。それどころか、初めて自動車保険に加入した時と同じ6等級までダウンします。もし次の契約まで期間が開いてしまうのであれば、中断証明書を取得しておくと期間が空いても等級を維持できます。
満期前の引き継ぎは等級の進みが遅れる
1年間無事故の場合、満期日の乗り換えだと、1等級上がっての契約となります。反対に、満期日前の乗り換えは、1等級上がるタイミングが乗り換えをした一年後となってしまいます。
また、事故を起こしていた場合は、事故歴も引き継がれるので乗り換えのタイミングで等級が下がります。満期前に乗り換えすると、早く等級が下がってしまうのです。満期前の乗り換えは等級の進みが遅くなり、保険料が割高になる可能性もあるでしょう。
2.保険料を上手に節約するには
通販型の保険会社を選ぶ
代理店を通して保険会社と契約する代理店型よりも、電話やインターネットで直接保険会社と契約をする通販型(ダイレクト型)の方が、保険料が安くなります。
代理店型では人件費や仲介手数料などのコストが掛かり、その分保険料が高く設定されているためです。現在の保険会社が代理店型であれば、新しい保険会社に通販型(ダイレクト型)を選ぶだけで、保険料の節約に繋がるでしょう。
早期割引サービスを使う
通販型(ダイレクト型)の自動車保険には、早期割引が設定されていることがあります。保険会社によって期間は異なりますが、保険開始日の30〜50日程度前に契約をすることで、自動車保険が割引になります。
保険会社のHPなどで、早期割引についての事前確認がおすすめです。
補償内容やサービスを見直す
自動車保険契約当時と現在とでライフスタイルが変わっていれば、当時は必要だった補償内容やサービスが、今では必要ないこともあります。一度補償内容を見直して、今必要な補償だけにするのも手です。
また、家族構成や年齢構成、車の使用目的など、以前と条件が変わっていると保険料が安くなります。例えば、「通勤や通学で車を運転していたが、電車を使うようになった」というケースでは、事故リスクが低くなるので保険料も低くなります。
3.解約返戻金が少なくなることに注意
支払った保険料から、支払った保険料に短期率を掛けたものを引いた残りが、解約返戻金(保険を途中で解約した時に戻ってくるお金)となります。
短期率は保険会社が独自に設定していますが、大体戻ってくる解約返戻金は少ないです。満期日前の乗り換えは損をする可能性もありますので、要注意です。
自動車保険の乗り換えに必要な手順と手続き
自動車保険の乗り換えに必要な手順と手続きについて解説します。
必要書類を揃える
まずは、自動車保険の乗り換えに必要な書類を用意します。必要書類は、以下のものです。予め準備しておきましょう。
・車検証
・運転免許証
・自動車保険の保険証券(契約中のもの)
現在契約している保険会社へ解約の連絡を入れる
現在の保険会社に、電話で解約の連絡を入れます。解約の場合はネットでできないことが多いので注意しましょう。満期乗り換えの場合は連絡は不要ですが、自動継続で契約している場合は、必ず契約会社へ連絡を入れなければなりません。
新しく契約する保険会社に連絡を入れる
新しく契約する保険会社に連絡します。新規契約ではなく、乗り換えであることを忘れずに伝えましょう。
書類の記入と保険料の支払い
解約と契約は、書類で手続きします。書類が届いたら、早めに記入して返送しましょう。また、新しい保険会社への保険料支払いも、期限内に行います。書類の提出と支払いをすれば、手続き完了です。
まとめ
自動車保険の乗り換えは、等級の引継ぎのタイミングや解約返戻金に注意するなど、抑えておきたいポイントがあります。乗り換えについての知識を深めることで、自分にとってベストタイミングで、乗り換えができるでしょう。
(学生の窓口編集部)
監修協力:冨士野 喜子(ふじの よしこ)
ファイナンシャルプランナー。お金に関する相談実績1000件以上。 大学卒業後、教育出版会社、保険会社勤務を経て独立。個人のマネー相談以外にも、講演、ラジオなどで「楽しく、分かりやすく」情報発信中。 プライベートでは3児の母。
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