【大学生とその親御さんへ】大学卒業までの教育費ってどう準備したらいいの?イベントレポート!

学生の窓口編集部

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大学卒業までの教育費ってどう準備したらいいの?」という疑問に応えるため、教育費をサポートする3機関が連携して行われるセミナーをレポート!昨年に続き4回目となる今年の会場にも、保護者や高校生などが多く集まりました。

当日配布されたパンフレット

資金計画のために役立つ的確なアドバイスを交えながら、制度が複雑な公的な奨学金や教育ローンの活用方法などをわかりやすく解説。すでに奨学金を受けている現役大学生にも役立つ情報もありましたよ!

【Part.1】教育費関連 CFP®認定者(ファイナンシャル・プランナー)

▼学生にとって、奨学金は自分に対する投資

まずはファイナンシャル・プランナーの小山信康さんが、「大学資金とその準備方法」をテーマにトーク。「'20年4月から大学や専門学校などを対象とした高等教育無償化がスタートしますが、対象となる所得や成績など条件があります。また、実習費や施設費など自己負担となる部分もあるのでチェックが必要です」と最新情報と注意点を教えてくれました。

もう1つ、進学を助けてくれる制度がJASSO(日本学生支援機構)による奨学金。
「基本的に奨学金は借りるものと考えてください。学生にとって奨学金は、自分に対する投資です」と小山さん。奨学金には返済不要なもの、利息がつかないもの、利息がつくものと3種類ありますが、日本学生支援機構の奨学金なら上限3%と低金利。「利息があるからと進学を諦めるよりは、低金利で進学していい給料をもらったほうがいい」と言い切ります。

もちろん、「将来自分の給料から返還する必要があるため、必要のない金額を借りるのはおすすめしません」と小山さん。そのためにまずすることは、進学のためにどれぐらいの費用がかかるのか、具体的に調べておくことだと言います。

見落としがちなのは、受験から入学までにかかる費用。受験料や受験のための交通費や宿泊料、入学する大学への納付金、自宅外から通学する場合は住まい探しに関する費用などが挙げられます。
「今は地方でも受験できる大学も多いので、情報をしっかりチェックしましょう。また地方で受験する場合は、宿泊施設を早めに押さえておいたほうがいい。福岡など、受験シーズンとドームコンサートが重なってホテルが見つからない場合もあります」と豆知識も。

そして重要なのは、入学前の費用には奨学金は使用できないため、預貯金でまかなうか、国の教育ローンなどを検討する必要があるということ。
「奨学金は卒業したあとにお子さんが返還するもの。教育ローンは保護者の借金なので、借りた翌日から返済が必要です。審査基準もあるので、お子さんが高校生になったら借りる場合の審査基準を調べておいたほうがいいでしょう」。

早めに動き出すことと具体的な借入金額を計画することが、賢く奨学金や国の教育ローンを利用するポイントとなります。さらに、本人の成績によってお得に利用できるものだというのも大事なポイント。

小山さんは、「お子さんにお伝えしたいのは、今、学校で大人になったらこんなの使わないと思いながら学んでることもあるかもしれません。でも学校で習ってることは、大人になってから意外と使います。知っといたほうが得だったと思うことがたくさんあるんですね。ですから、しっかり学んでいただきたいです」とメッセージを伝えていました。

【Part.2】奨学金関連 日本学生支援機構

▼返還制度が柔軟に。学びたい学生を応援する奨学金資

第2部では、JASSO(日本学生支援機構)の制度について、具体的な申込み方法などの説明が行われました。JASSOは、昭和19年から奨学金事業を行ってきた日本育英会などが統合し2004年から事業を展開。営利団体ではなく、返還された奨学金は次の世代に貸与されます。奨学金の種類は、給付型の奨学金、貸与型の第一種奨学金(利息なし)、第二種奨学金(利息あり)の3種類。

育英会のころから75年間貸与事業を行なっていて、現在130万人に貸付しています。これは学生2.6人に1人の割合で、利用している人が多いことがわかります。

JASSOを利用したい場合、まずチェックしたいのが申込みの時期。機会は2度あり、高校3年生のときの予約採用申込みと、進学後の在学採用申込みがあります。
予約採用申込みは、「2020年度入学の場合、高校3年生の6〜8月に実施しました。来年度の実施月はまだ未定。時期を逃すと申込みできないので、4月になったら担当の先生に確認をお願いします」とのこと。

申込み基準は学力や所得によってさまざま。進学したらどれぐらいお金が必要なのかを把握しておく必要もあります。そこでJASSOはHPに「進学資金シミュレーター」を用意。ご自身の条件に合わせた進学資金計画のシミュレーションができます。

いくら借りたらいくら返すのかがシミュレーションできる「奨学金貸与・返還シミュレーション」もあるので、「奨学金を借りる前からシミュレーションすることをおすすめします」とのこと。

返還については、卒業後7ヶ月目から口座から引き落としが始まるということ。以前は定額返還方式のみでしたが、月々の返還金額を1/2、または1/3に減らすことができる減額返還制度を導入。月々の返還を先に延ばすことができる返還期限猶予制度もあるので、「返還が安定的にできない場合は、相談センターを設けているので相談してほしい」とのこと。卒業後の返還については現役大学生にも関係することなので、最新情報をチェックしてみるといいかも!

【Part.3】教育ローン関連 日本政策金融公庫

▼入学前に必要な費用をカバー。学生の未来を応援します。

最後に登場したのは、国の教育ローンを展開している日本政策金融公庫。「家庭の経済的負担の軽減」と「教育の機会均等」という目的のため、昭和54年に創設された公的な融資制度です。40年以上の歴史を持ち、年間12万人の利用実績があるということ。

特長としては、奨学金では対応が難しい入学前に必要な費用に幅広く利用することができること。受験料などの受験にかかる費用、入学金などの学校納付金のほか、自宅外通学に必要な住居費用や教科書代、パソコン購入代、学生の国民年金保険料などに使うことができます。
また、ご家庭の状況に応じた優遇制度があること。年1.66%(令和元年12月2日現在)の固定金利で、最長15年の長期返済が可能なことが特長として挙げられます。

みな熱心に耳を傾けていました

奨学金との大きな違いは、奨学金の利用者は学生本人ですが、国の教育ローンの利用者は保護者であるということ。返済方法には、元金と利息を合わせて毎月一定額返済する方法と、在学期間内は利息のみ支払う方法があります。もっともお金のかかる在学中の支出を減らすことができるのはありがたい配慮です。
そのほかにも、(公財)教育資金融資保証基金による保証を選択することもできます。

国の教育ローンの利用についてはコールセンターでも相談を受け付けているので、お気軽に相談してみてください。

「国の教育ローン」詳細はこちら!

取材協力:株式会社 日本政策金融公庫

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