「クリスマスの定番」は実はPR戦略だった! クリスマスの真実をマーケティングでひもとく #もやもや解決ゼミ

編集部:いとり
2019/12/23
授業・履修・ゼミ
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日常に潜む「お悩み・ギモン」=「もやもや」を学術的に解決するもやもや解決ゼミ。今回はクリスマス特集です!

今年もクリスマスが近付いてきました。そもそもクリスマスは、キリスト教徒がイエス・キリストの生まれた日を祝うというイベントでしたが、日本では宗教色の薄れたものになっています。彼氏・彼女とデート、友達とパーティーを開いてプレゼント交換といった予定の人も多いでしょう。

実は、「クリスマスの定番」とされているものはマーケティング戦略によるものが多いのです!
マーケティングの観点からクリスマスを見ると、どのように解釈できるでしょうか? 立教大学 経営学部の有馬賢治教授に回答してもらいました。

クリスマスは「記念日マーケティング」の成功例!

クリスマスは「記念日マーケティング」の最も成功した例として読み解くことができます。

「記念日マーケティング」というのは、ある特定の日を記念日とし、イベント化して販促活動を行い、商品販売の拡大を狙う手法です。うまく定着すれば、1年に1回必ず需要を喚起することができ、消費の習慣化に導くことができるのです。

『一般社団法人 日本記念日協会』に申請・認定されれば独自の記念日となることができますが、同協会に登録されている記念日は現在約2,100もあるそう。

記念日マーケティングは最近始まったものではありません。例えば、「土用丑の日にうなぎを食べる」といった風習は江戸時代に始まった(平賀源内の発案によるという説あり)ようですが、これもまた記念日マーケティングの一種と解釈できます。

夏は暑いですからうなぎの需要は減りますが、これを逆手にとって需要を喚起するために夏は体力を消耗するので栄養を付けましょう、とやったわけです。

クリスマスでいえば、サンタクロースが白く長いひげをたくわえ、紅白の衣装を着ているというイメージは、アメリカ合衆国でコカ・コーラ社が1931年(昭和6年)のクリスマスキャンペーン用に制作したポスターが元になって広まりました。

⇒参照:『日本コカ・コーラ株式会社』「コカ・コーラ社とクリスマス」
https://www.cocacola.co.jp/history_/history_christmas

こちらもコカ・コーラ社の巧みな記念日マーケティングの結果といえるでしょう。

ほかにもある! マーケティングの成功で定着したクリスマスの定番

マーケティングの成功で定着したクリスマスの定番

日本でクリスマスにケーキを食べるというのは、1922年に不二家が行ったキャンペーンが元になっており、昭和50年代に定着したといわれています。

また、クリスマスにはケンタッキーフライドチキンが大繁盛しますが、これも1974年に行われた同社の「クリスマスチキン」キャンペーンが元になっています。日本では七面鳥を食べる習慣がほとんどありませんから、これをチキンに代替しようという巧みなマーケティングだったといえます。

1980年代、バブルの時代にはメディアでクリスマスデートが推奨され、恋人に高価な食事やプレゼントを贈ろうという風潮が浸透し、ホテル、レストラン、貴金属店が繁盛しました。これもマーケティングの効果といえるでしょう。

クリスマスは、子供はプレゼントがもらえる、若い世代はデート、結婚している人にとっては家族パーティーというように世代を超えて「乗っかりやすい記念日」なのです。
シックスポケット(現代の子供は両親、両親の両親合わせて6つのポケットがあるという意味)という言葉がありますが、祖父母も孫にプレゼントをあげる口実ができて喜んで参加できるイベントになっています。

サービス、商品を提供する側から見ても、ケーキ、チキン、お菓子、おもちゃ、レストラン、ホテル、貴金属など多業種で需要を喚起できる非常に優れた記念日です。

現在でも、例えば「11月11日はポッキー&プリッツの日」「11月22日はいい夫婦の日」など成功しつつあるかな? と思われる記念日マーケティングが出てきましたが、クリスマスは、記念日マーケティングの中でも最も成功したものといえるでしょう。


有馬先生によれば、マーケティングの視点から見れば「クリスマスは記念日マーケティングの最も成功した例といえる」とのこと。確かに、日本では宗教色がほとんどないイベントとなっていますので、世代を超えて参加できますし、消費される商品も多岐に渡ります。

クリスマスは1年に1度の需要を喚起する一大イベントとして、企業にも消費者にも歓迎されて日本に定着しているわけです。

イラスト:小駒冬
文:高橋モータース@dcp

教えてくれた先生

有馬賢治 Profile

立教大学 経営学部 教授。

著書に『マーケティング・オン・ビジネス―基礎からわかるマーケティングと経営』(新世社,2016年,共著)、『マーケティング・ブレンド ―戦略手段管理の新視角』(白桃書房,2006年)、『Business Journal』連載「日本を読み解くマーケティング・パースペクティブ」https://biz-journal.jp/categor... 、「今さら聞けないマーケティング 基礎の基礎講座」https://biz-journal.jp/categor...-kihon などがある。 

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好きなものはチョコとビールと音楽と映画。ネトフリ廃人。ときどき絵を描きます。
Twitterで人の「いいね!」欄を見て時間をつぶすのが日課。

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