学歴コンプを乗り越えるためには #大学1年生の転び方

ものすごい愛

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いやーすっかり秋ですね。

最近は引きこもってパソコンの画面ばかり見つめる生活を送っていて、そのせいか視界が白黒になってきたので、「このままではまずい」「なんでもいいから目に色を入れなければ」と慌てて紅葉を見に行ったのですが、あまりにも鮮やかで美しい様に体じゅうに血が巡るのを感じました。

秋になれば肌寒くなり、日も短くなり、過去に思いを馳せては切なくなり、それに伴って気分が落ち込み気味の人も増えてきているのではないでしょうか。
今回の転びエピソードを送ってくださった方も、季節性のものかはさておき、長い間鬱々とした気持ちを抱えているようです。

私は大学1年生ですが、今いる大学は受験のとき、滑り止めで他の大学に全部落ちたのではいったところです。受験期の努力が足りずに落ちたと自覚しているので仕方ない結果だと自分ではわかっているのですが、受験がきっかけで半ば学歴コンプのような感じになり、大学でなにをやるかが大事だとわかっているのに希望してない大学にしか受からなかった自分はダメなんだと思ってしまったり、偏差値が上の大学へいった人より就職で不利になるという風潮も相まって将来が不安になってしまいます。
学歴が全てではないと言われますが、やはり学歴で評価されるのも事実だと思います。このように考えてしまう自分はやはりダメなのでしょうか。


あなたはぜんぜんダメじゃない

まず、自分のことをダメダメ言うのはやめましょう。

言霊というものがありますので、「わたしなんてダメだ」と言葉に出してしまうと、そこから「どうせダメ人間だからなにもかも上手くいかない」「ダメ人間だからなにかに挑戦することは無駄だ」とよくない方向に引っ張られて、抜け出せなくなってしまいますからね。

現在大学一年生ということは、18歳か19歳でしょうか。
最近では「人生100年時代」とも言われていますし、そう考えるとあなたの人生はあと80年は続きますよね。
「自分はダメなんだ」と投げやりになって、人生を諦めたまま残り80年も生きるの、想像したらかなりしんどそうじゃないですか?

「無責任なこと言わないでよ!」と怒られるかもしれませんが、人生って、マジでどうとでもなるんですよ。

大事なのは「挫折をどう捉えるか」

人間は、遅かれ早かれ必ずどこかで挫折を経験します。
学業でも、仕事でも、恋愛でも、人間関係でも、絶対に一度はあるものです。
おそらく、あなたにとって今回の大学受験の失敗が挫折というものだったのではないでしょうか。

挫折というのは、なにか目標や夢に向かって努力し続けた結果や、極めて順調だと思っていたところに突然訪れるものなので、下手したら、いえ下手しなくても絶望を感じるでしょう。
それも、“はじめての”、となると、かなりのしんどさを伴うでしょうし、どうやって抜け出したらいいかわからなくなってしまうのも無理はありません。

ちなみに、わたしのはじめての挫折は、大学を留年したときです。
当時は「大学はストレートで卒業するのがスタンダート」と信じて止まなかったものですから、「まさかわたしが……」という衝撃に加えて、親は泣くわ、余計にかかる学費を考えたら頭が痛いわ、ただでさえ6年制の学部なのにさらに社会に出るのが他の人より遅くなって焦るわ、そりゃあもうどん底まで落ち込んだことを覚えています。

しかし、そこから数年経った今となっては笑い話なんですよね。
挫折したときに大事なのは、そこからどう這い上がるか、挫折した自分をどう救うか、挫折からなにを学ぶか、だと思います。

挫折したから即人生終了のゲームオーバーではありませんからね。
そしてさらに、将来的にその挫折をどう捉えるかが重要です。

たしかに、あなたは志望する大学に落ちてしまったことで挫折を味わっているかもしれません。
ですが、今の環境でできるかもしれない友人はかけがえのない存在になるかもしれませんし、そこで入ったサークルや始めたバイトで新たな人間関係が始まったり夢中になれるものが見つかるかもしれませんし、選んだ研究分野で尊敬する教授と出会えるかもしれません。

あなたが今どう行動するかによって、将来的に「志望する大学に落ちたからこそ得られたものだ」と感じられる可能性があるということは、知っておいてほしいと思います。

方向転換はいつでもできる!

大学でなにをどれだけ学ぶか、というのはたしかに大事。大事なんですが、そのことに気づけている現役の大学生って果たしてどのくらいいるのでしょうか?
わたしはかなりのアンポンタンで目先の娯楽しか考えていない学生だったので、現時点であなたが「将来が不安」と思っていること自体、なんて立派なんだ! と尊敬します。

もちろん、将来の目標を明確にして、それに適した進路を選択して、日々努力を継続して……という人もいるとは思いますが、じゃあそれに気づけないまま大学生活を過ごした人はみんな就職で不利になって、その後は楽しい生活を送れていないか、と言ったら決してそうではない。

わたしの周りには、経済学部に入って銀行員になった人、医学部に入って医者になった人は当然いますが、そうじゃない人たちもたくさんいます。
文学部に入ってメーカーの営業として就職したけれど、やっぱり自分がほんとうにやりたいことを仕事にしたいと、働きながら学校に通って広告ライターになった人がいたり、デザイン系の大学に進学してアパレル勤務になったあと、自分のお店を出すために必要だからと簿記の勉強をしている人がいたり。
わたしも、薬学部に入って薬剤師の資格を取りましたが、今は文章を書くことを仕事にしていますし、そのために地域の作文教室に通ったりもしましたしね。

気づいたときに方向転換すること、新しく勉強を始めようとすること、そしてそのために努力することに、遅いということはありません。

だから、あなたがこれから先、なにか目指すものが見つかったとき、志望する大学に落ちてしまったことは足枷にはならないと思いますよ。

探究心が、あなたを豊かにする

ただ、あなたが言うように、学歴で評価される部分があるのもおそらく事実でしょう。
企業によっては、履歴書に書かれている大学名を見た時点で弾くところもある、そもそも応募すらできない、という話も聞いたことがあります。
もしもそういうところをすでに目指しているのなら、今の大学を辞めて志望の大学に受験し直すとか、仮面浪人をするとか、編入試験を受けるとかも、選択肢としてあります。

今のあなたは“わたしなんてダメ”モードに陥っているようなので、もしかしたらこれらの選択をしたとしても「一度大学に落ちた事実」が不利なものとして捉えてしまうかもしれませんが、先でもお伝えしたとおり、挫折は強みになることを忘れないでください。
面接で学歴の理由を聞かれたときに、どれほどその仕事をしたかったのか、そしてそのために勉強し直したのか、熱意を伝えることができますからね。

でも、そういうわけではないのであれば、今の環境を目いっぱい楽しむ方向に感情をシフトチェンジさせてほしいと思います。
今はまだ学歴に囚われているかもしれませんが、何度か挫折を経験したり、さまざまな失敗と成功を繰り返していくうちに、学歴ってそんなに重要じゃないな? ってことに気づいていくと思います。

わたしは現在29歳ですが、学歴の話が出るのは、新たに知り合った人の年齢が近かったり同郷だったり同業者だったりしたときに、「どこの大学?」「友達が同じ大学かも!」「もしかしたら学内ですれ違ってたかもしれないね!」という会話の取っ掛かりとする程度のもんです。

結局のところ、人生を楽しむために一番大切なのは、自分の人生を豊かにするための探求心なのではないでしょうか。

大学生活の失敗談・転び
エピソードはこちらから

文・ものすごい愛
北海道出身。心身ともに健康だけが取り柄の、元社蓄のしがない主婦。洗濯洗剤はジェルボール派。AMにて『命に過ぎたる愛なし』を連載中。

連載:命に過ぎたる愛なし 
初のエッセイ本『ものすごい愛のものすごい愛し方、ものすごい愛され方』好評発売中。
Twitter:@ mnsgi_ai ;


イラスト・saori・tanaka
北海道生まれの関東在住。文字とイラストを描きます。好きな食べものは梨。

Twitter:@ oyocois


ものすごい愛

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北海道出身。心身ともに健康だけが取り柄の、元社蓄のしがない主婦。洗濯洗剤はジェルボール派。AMにて『命に過ぎたる愛なし』を連載中。
連載:命に過ぎたる愛なし https://am-our.com/author/122/article
Twitter:@ mnsgi_ai

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