大学で「数学」を学ぶ意味って何ですか? 数学科から経済学科へ、官僚も経験した教授に聞いてみた #学問の面白さ 2ページ目

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数学から経済学へ、官僚も経験した高橋先生の実績

マスコミでマクロ経済や日本の経済政策について語るときに、最も信頼できる一人といわれるのが「嘉悦大学 大学院ビジネス創造研究科 経営経済学部・ビジネス創造学部 高橋洋一教授」です。高橋先生は、東京大学理学部数学科卒で「実は数学の研究者になりたかった」というほど数学的素養にあふれた方です。

高橋先生は、そのキャリアも非常に独特で、数学科を卒業した後は、東京大学経済学部経済学科に籍を置きつつ、統計数理研究所に内定。しかし結果として不採用となり、同経済学部を卒業後に、大蔵省(現・財務省)に入省し大蔵官僚として働き始めます。

そして、2001年発足の小泉内閣の下では経済財政政策担当大臣・竹中平蔵の補佐官、2006年に発足した安倍内閣では内閣参事官を務めますが、2008年3月31日に退官。その後は民間に転じ、政策・経済についての論客として、活動を続けています。

また、大蔵官僚時代の高橋先生の大きな功績として忘れてはならないのは、日本政府のバランスシート(賃借対照表)を作成したことです。当時「政府のバランスシートを明らかにする」というのは世界初の試みといってよく、非常に画期的なことでした。

忘れがちですが、企業と同じく政府にも「借り方」「貸し方」があり、それが明示されなければ、財政上の健全性についての議論などできません。高橋先生が作成したシートは、当時いったんお蔵入りになったのですが、世界の趨勢(すうせい)から日本でも明らかにせざるをえなくなり、将来の公表が既定路線となりました。この公表作業は、現在も財務省が続けています。

高橋先生が他の経済学者と一線を画すのは、きちんと数字の裏付けをもとにして、科学的、論理的に論じる点です。また官僚時代には、プリンストン大学に客員研究員として留学し、経済学についてベン・バーナンキ(元FRB議長)、ポール・クルーグマン(ノーベル経済学賞受賞)から、じかに学んでいます。 

【高橋洋一先生 プロフィール】
1955年、東京都出身。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年、大蔵省入省。理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、総務大臣補佐官などを歴任し、郵政民営化、政策金融改革を企画立案。その後、2006年から内閣参事官(官邸・総理補佐官補)。2008年退官。金融庁顧問等を経て、現在は嘉悦大学教授、(株)政策工房会会長。

(柏ケミカル@dcp)

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