女優・杏の“偽らない生き方”「一人がこわいなら旅をしてみて」

編集部:おもち
2019/08/07
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女優・杏の“偽らない生き方”「一人がこわいなら旅をしてみて」


絶賛放送中のドラマ『偽装不倫』。思わずついてしまった“既婚”という嘘から生まれた、ちょっとこじれた大人のピュア(?)なラブストーリーに毎週キュンキュンしている方も多いのではないでしょうか。そんな物語の主人公・鐘子(しょうこ)を演じている杏さんに、作品についてお伺いするとともに、物語の重要なキーとなる“嘘”にちなみ、「偽らない自分」や「自分を偽ること」について語っていただきました。

文:落合由希
写真:島田香
編集:学生の窓口編集部

I n d e x


1.「これがいい」を追求する

女優・杏の“偽らない生き方”「一人がこわいなら旅をしてみて」

ーー常に「偽らない自分」でいるためにはなにが必要だと思いますか?

自分を肯定する気持ちがあればありのままの自分を受け入れられますし、嘘をつく必要がないと思うので、自己肯定感は必要なんじゃないでしょうか。

あと、物事を考えたり決めたりするときに「これでいい」と思う場合と「これがいい」って思う場合があると思うんですけど、できるだけ自分の「これがいい」って思ったことを追求してみることも大事だと思います。

ーー今までついた嘘の中で、印象的な嘘はありますか?

嘘をつくのが苦手なので、そんなに印象的な嘘はないんですけど、街中で「杏さんに似てませんか?」って話しかけられたりすると、「あ、そうですね」って言って終わらせちゃったことはあります。断定されてないのに、こっちから「はいそうです、わたくしめが杏でございます」って断定しちゃうのがちょっと恥ずかしくなってしまって。

「杏さんですか?」って言われたら「はい」って答えられるんですけど、「杏さんみたいですね」って言われると、それも「はい」って言ってしまうので、それはある意味、嘘かもしれないです(笑)。

2.学校だけが世界じゃない

女優・杏の“偽らない生き方”「一人がこわいなら旅をしてみて」

ーー学生生活の中で「ぼっち」でいることや「ぼっち」になることを怖がって周りに合わせてしまう(=自分を偽る)人もいると思いますが、そういった学生にアドバイスをするとしたら?

今回わたしが演じた鐘子は一人旅が好きなんですけど、それこそ鐘子のように旅に出るのはおすすめですね。わたしの場合はひとりで海外に行ったときに「自分のペースでいることってすごく大事だな」と思ったんです。もちろん、人と盛り上がることもおもしろいんですけど、その経験をしてからはあまりひとりが苦じゃなくなったような気がします。

「自分の居場所はここにしかない」って思っちゃうと、追い込まれたり不安になったりすると思うんですけど、普段と違う環境に身を置いてみることで「別に無理にがんばって自分の立ち位置を作ろうとしなくても、自分がラクな方法でいけばいいのかな」って思えるんじゃないかな。

ーーまさに鐘子のように嘘をついたことで苦しい思いをしている大学生に、エールをお願いします。

振り返ったときに「あのころは時間があったな」って思うのって学生のときだと思うんです。わたしは大学には行っていなくて、高校もペーパー(大検)でとっちゃったので、学校自体にはほとんど通っていなくて……なので、学校っていうコミュニティ自体に理解があまりない部分もあるんですけど、だからこそ「別にそんなにそこに固執しなくても」って思います。

学校だけが世界ではないし、世界ってもっと広いじゃないですか。それは本を読むことだったり、いろんな場所に行くことで実感を得られるものだと思うんです。まだ学生だからそんなにお金がないかもしれないけど、お金をかけずに新しいことを得ることはできると思う。

たとえば情報誌を見ても、お稽古ごとだったり、趣味だったり、いろんなジャンルの無料体験っていっぱい転がってたりするので、そういうものを利用するのもいいと思いますし、「ただ図書館に行って本を読む」とか、「歩けるところまで歩く」でもいいじゃないですか。

わたし自身、もし10代のころの自分に出会えるんだったら「とにかく時間をたくさん使えるうちは使って」って言いたいですし、学べるだけ学んでおきたかった、もっともっと学びたかったっていう心残りもあるので、学生のみなさんには自分の持てる時間を精一杯楽しく使っていただきたいな、と思います。

3.鐘子に対する想い

女優・杏の“偽らない生き方”「一人がこわいなら旅をしてみて」

ーードラマの撮影が始まって2ヶ月以上経つそうですが、改めて鐘子はどんな女性だと思いますか?

今は5話と6話を中心に撮影しているんですが、物語も中盤にさしかかってきて、やっぱり嘘をついていることに対しての悩みがどんどん深くなっているので、毎シーン毎シーン悩んでいることが多くて。1、2話のころは明るく楽しいデートがあったんですけど、今は「これからこの先どうなっていくんだろうなぁ」という気持ちがありつつ、まだ「(ほんとのことを)言おうかなぁ」と悩んでいたりするので、わたしとしては鐘子に「もうちょっとがんばれ」という気持ちでいます。

最初は応援してたんですけど、最近では応援から激励に変わってきていますね……。「がんばれよぉ〜!」みたいな(笑)。

ーーこれまでに印象深かったシーンはありますか?

梅雨どきの撮影だったので、デートシーンの撮影では、雨のために待機するっていうことが何回かあったんです。で、「いけるかな?」って半信半疑で現場に行ったら雨が止んでいて、ちょうど引きの絵でツーショットを撮るというところで虹がかかったんです。それにはすごく「おおっ!」ってなりました。しかもちょうどスカイツリーにかかったんですよ! すごいタイミングだなって思って嬉しかったです。

偽装不倫 場面写真

ーー「実は結婚していない」という事実を言おうとして、でも結局なかなか言えない鐘子の心境を、杏さんはどう理解していますか?

お付き合いうんぬんの前に関係を持ってしまったことで、「もしかしたら遊びなのかも……」と悩むのは、想像するとやっぱりすごくつらいだろうなと思いますし、好きになればなるほど今の関係が壊れるのが怖いんだろうなっていうこともわかります。でも言ってしまったほうが絶対ラクになれるし、ほんとの自分として一度ぶつかってみればいいのになぁって思うことが多いです。

ーー杏さんは鐘子に共感できる部分はありますか?

自分に自信がない気持ちはすごくわかるけど、そのレベルの嘘はハードル高いなぁ……って(笑)。もちろん、鐘子も自分でつこうと思ってついた嘘ではないし、結果そのことで苦しんでいるので、悩ましいですよね……。鐘子も「なんでわたし、あんな嘘ついたんだろう」って自分で言ってるぐらいなので、とっさの謎の言動だったんですよね、きっと。

4.“オタク心が理解できる女優”

女優・杏の“偽らない生き方”「一人がこわいなら旅をしてみて」

ーーもともと東村アキコさんのファンだそうですが、東村作品のどこに惹かれますか?

さまざまな題材を取り扱っていて、時代も違えば主人公も違うし、あるときは自分を投影していたり、あるときは現代の女性を切り取っていたり、子どもが主人公だったり……。どれも着眼点がすごいなと思うのと、どれもスピード感がすごくあるなと思って。ギャグのスピード感もすごくて、思わず吹き出しちゃうくらいですし、ストーリー展開も早くてどんどん進んでいくので、読者を飽きさせることなく引っ張っていってくれるようなところが好きですね。

『偽装不倫』も毎週毎週「えっ!?」って言いながら、スタッフもキャストも全員毎週土曜日の更新を楽しみに作品を読んでいるので、ほんとにクラスメイトと「今週の見た!?」って言い合う、あの感じを今味わっている気がします。

ーー原作を読み始めた当初は鐘子はどんな女性だと思っていましたか?

ドラマでもそうなんですけど、ほんとのことを言おうとするたびにいろんなタイミングが重なって言えなくなるっていうことが続いて、そのうちだんだんそれが様式美みたいになってきちゃってるというか、「志村後ろ!」みたいになってきてるな、って思ってました(笑)。

ーー鐘子の姉・葉子役の仲間由紀恵さんが、「杏さんとのかけあいのシーンを見てほしい。思わず姉としていじめたくなっちゃう(笑)」と言われてたんですけど、杏さんはかけあいのシーンについてどう感じられましたか?

わたしには姉ではなくて兄がいるんですけど、「たぶん女兄弟がいたらこれぐらい遠慮がないんだろうな」って思います。それに、5歳くらいの歳の差があるから、一方的に搾取されてたり、やられっぱなしで絶対に勝てなかっただろうし、「きっと子どものころからこういうふうに利用されてきたんだろうな」って。こういうドライというか遠慮のない感じのやりとりがリアルだなと思ってます。

女優・杏の“偽らない生き方”「一人がこわいなら旅をしてみて」

一度、監督が「背中をさするみたいなのはどうかな?」って(演出を)言ってこられたことがあるんですけど、わたしも仲間さんも「いえ、たぶんこの姉妹はそんなことしませんね」って即答して(笑)。姉妹の関係性みたいなものはどんどん構築されてきているなって思います。ひとつの室内でずっとしゃべってるシーンが多いので、セリフも多いぶん、一緒に練習させていただいたりして、より絆が深まった気がしています。

ーー仲間さんは杏さんのことを「オタク心を理解できる女優」と言われていましたが……。

実は東村先生にも同じことを言われたことがあるんです。「杏ちゃんはこじらせ系女子を絶対表現できる! たぶん(その素質を)持ってるから」って。これはもう、お2人からのほめ言葉だと思っています。そう言われることはわかるような気もしますし、わりと嬉しいです。

ーーマンガの中では鐘子にできたタンコブが擬人化してしゃべり出しますが、ドラマでは鏡越しの自分との対話という遊び心のあるシーンで表現されていますね。あのシーンは演じていていかがですか?

単純にセリフが倍あるので大変だし、「全部しゃべってんじゃん!」みたいな感じですね(笑)。しかも撮るときは、反射角とか、カメラを同ポジションでかまえて2人が映るようにとか、それをまた反転させて鏡に……とかいろいろ工夫してるみたいなんで、みんなちょっと頭を抱えながら毎回やってます。

毎回同じところに出てくるわけではなくて、いろんなお店のお手洗いの鏡とか、ちょっとした街中の窓とか、いろんなところに出現するので、すごく実写的な感じで見やすくなってるし、その鏡の中の鐘子はけっこういろんなことをやるので、それもちょっとたの楽しみのひとつかなって思ってます。

ーーちなみに、杏さん自身は、「こじらせてるな、自分」と感じたことはありますか?

あまり自分のことを「変わってる」とキャラづけしちゃうのもちょっと気持ち悪いなって思っちゃうんですけど、自分が好きなものを追求していくのが好きで、あまりそれを人と共有したいと思わなかったり……。もちろん、共有できたらたのしいんですけど、それとは別に自分の中で完結する喜びみたいなものがすごくある気がします。

ほんとに、たとえば「棚に箱がピッタリはまった」とか、そういうことを自分だけでたのしんだりとか(笑)。自分でこだわりを発見するのがすごく好きですね。

ーー杏さん、ありがとうございました!

笑顔で赤裸々にお話してくださった杏さん。ひとりになるのがこわかったり、周りの空気に合わせていて「なんだか心が疲れたな」「しんどいな」って思ったら一人旅をしてみてはいかがでしょうか? 杏さんのようになにか新しいものが見つかるかもしれませんよ。


『偽装不倫』(フジテレビ系)
毎週水曜 よる10時〜 放送中


編集部:おもち

アイドルと音楽と猫とお酒がだいすきな新卒2年目(もうすぐ3年目)のOL見習い。
休日は推しを見てキンブレを振り回してるただのオタク。お給料のすべてを推しに振り込みたい。
がくまど公式Twitter(@m_gakumado)の中の人ですっ٩( 'ω' )و
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