『トイ・ストーリー4』プロデューサーの人生の指針「好きなことを追い求めて」

編集部:すい

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『モンスターズ・インク』や『ファインディング・ニモ』など、世代を問わず人気の作品を世に送り届けてきたピクサー・アニメーション・スタジオ。中でも、長年愛され続けている『トイ・ストーリー』シリーズが9年ぶりに戻ってきます。

最新作『トイ・ストーリー4』は、登場人物たちが自らの生き方を考えて「選択」していくストーリー。就活を控えた学生や、キャリアを考える時期には、ついキャラクターたちに感情移入してしまう物語になっています。そんな共感必至の今作のプロデューサーを務めたマーク・ニールセンさんに、ご自身の人生を振り返ってもらいながら、「人生の選択」に迷ったときのアドバイスを聞いてきました。

文・編集:マイナビ学生の窓口編集部すい
写真:島田香

「映画作りが好き」だから、ピクサーを選んだ

ーー今回の『トイ・ストーリー4』は、登場人物たちが自らの生き方を考えて「選択」していくストーリーになっていると思います。大学生世代も、就活など、今後の人生の選択に悩む時期。マークさん自身は、ピクサーで働くにあたって何か悩んでいたことはありましたか?


(C)2019 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

今作『トイ・ストーリー4』の中でのウッディも、まさに「過渡期」。今まで自分はアンディにとって、お気に入りのキャラクターだったんですが、新しい持ち主ボニーに受け継がれたことで、それが少しずつ変わってくる。そして、「自分の人生」というものを再定義しなければならず、一生懸命彼なりに考えます。学生さんも、おそらく今後のキャリアをどう決めていくのか、悩んでいる時期になんじゃないでしょうか。

私の場合は非常にラッキーなことに、いまから23年前、ちょうど自分が20代の半ばのころ、ピクサーで働くことになりました。ピクサーで働くことを決めたときには、自分がどういうスキルを持っていて、どういうことをやればよりよい映画を作るお手伝いができるんだろうか、というのを一生懸命考えていました。

ーーピクサーで働こうと決められたのは、自分自身で選択したことですか、それともどなたかのアドバイスをもらって決めたことですか?

自分で選択した部分が大きいです。私は大学生のとき、映画製作やアニメ製作を専攻して学んでいたわけではないんです。でも、映画を作ることに対して、心の中には「深い愛」がいつもありました。

大学を出たあとは、「映画を作る」という道で自分の進路・キャリアを探し、最初はCMやMVなど実写の作品に関わることになりました。数年後、『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』や『ジャイアント・ピーチ』などストップモーションの作品に関わったことで、そこからアニメ作品を担当するようになり、最終的にピクサーに入ります。

ーー最初は実写作品からスタートされたんですね。

アニメーションが本当に素晴らしいと思うのは、いろいろなスキルを持った人がたくさん集まって、みんなでひとつの作品を作り上げていくことです。それぞれのスキルがなくては、作品は成立しません。

会社の中にはクリエイティブなスキルを持った人もいれば、財務を担当している人もいるし、ビルを管理している人もいるように、さまざまなスキルを持った人たちが集まっている。私はどちらかというとコミュニケーションとかジャーナリズム、あるいは文章を書くことなどをスキルとして持っています。

いろんな才能のある方が集まって、ひとつの作品をみんなで作り上げているというところが、アニメーションの素晴らしいところ。私がピクサーでアニメ製作に関わるようになった理由のひとつは、アニメーションにはいろんなスキルが必要とされていたからだと思います。

すぐにはできないかも。それでも「好きなこと」を追い求める。

ーー自分のキャリアにおいて、どの道に進めばいいか迷ったときは、何を信じたらいいのでしょうか?

やはり「好きなこと」を中心に考えて、なるべく近い業界とか興味があるところで仕事を探すようにするといいと思います。私は、好きなことや興味を持っていること、「これをやっているときが、自分がいちばん幸せだ」と思うようなものが、きっと誰にでも必ずあると思っているんです。私自身は自分のキャリアを決めるときに、「自分が情熱を持っているもの・興味があるもの」「仕事」とが一致するように、今まで努力してきました。

すぐに「好きなこと」をできる機会がない、あるいはそんな機会自体が現れないこともあると思います。でも、それはおそらくタイミングの問題。忍耐強く、自分が好きなものをあくまでも「追い求めていく」という姿勢を失わないようにしていけば、大丈夫。私も自分が好きなもの、興味があるものをやるために、ずいぶん下積みの仕事からずっと頑張ってきて、ここまで来ました。すぐできないからといって諦めないで、頑張るといいと思います。

最新作『トイ・ストーリー4』に込められた最大のテーマは

ーー最後に、今回の『トイ・ストーリー4』は、特にシリーズを通して見てきた人にとっては、ウッディの「選択」に衝撃を受けるラストになっていると思います。そのあたりも含め、今作に込められている最大のテーマを“ひとこと”で表現するならなんでしょう?


(C)2019 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

ひとこと……! いっぱいある中で、ひとつと言われるとすごく難しいんですが、やはり今までのトイ・ストーリーシリーズのすべての中核にあることとも繋がる 「friendship(友情)」でしょうか。ウッディ&ボー・ピープもそうだし、ウッディ&バズもそうだし、ウッディ&フォーキーもそうだと思うんですが、その間にはいつも「友情」がありましたからね。


(C)2019 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

映画作りへの深い愛を貫き、ピクサーのプロデューサーという仕事までたどりついたマークさん。「好きなことを追い求めていく」。選択すべき道に迷ったときには、この言葉を思い出したいですね。そして、過渡期を迎えたウッディの“最後の選択“にも注目して、『トイ・ストーリー4』ぜひ劇場でご覧ください!

『トイ・ストーリー4』
7月12日(金)全国ロードショー
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
著作:(C)2019 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

文・編集:学生の窓口編集部・すい
写真:島田香

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お笑いとK-POP好き。名前の由来は「すいすい物事がうまくいくように」「水のようにチームになくてはならない存在になるように」から。
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