2019年6月28日に、MCU(※)最新作『スパイダーマン：ファー・フロム・ホーム』（以下FFHと表記）が世界最速公開されます。シリーズは前作『アベンジャーズ／エンドゲーム』で大きな区切りを迎えましたが、FFHはエンドゲームのエンディングから続く物語ということで、どのような展開を見せるのか大きな注目を集めているのです。

そこで今回は、FFHと今後のMCUについて、スパイダーマン好きの学生3人に大予想をしてもらいました！

※MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)……2008年公開の『アイアンマン』以降のMARVELコミックを原作とする映画は、全て「同一の世界」を舞台にしていると設定されている。MCUはその世界の名称。

▲左から鎌田くん、外山くん、石川くん。全員マーベルTシャツで来てくれました！

今回、スパイダーマン大好き大学生の3人に、5つの項目について大予想をしてもらいました。鎌田くんはお気に入りのスパイダーマンの原作コミックを何冊も持ち込むほど熱の入りよう！
さて、どのような予想が飛び出すのでしょうか!?

▲鎌田くん持参のスパイダーマンのアメコミコレクション

予想その1 スパイダーマンは新ビッグ3に入る？

編集部 前作『アベンジャーズ／エンドゲーム』で、アイアンマン（=トニー・スターク/ロバート・ダウニー・Jr）、キャプテン・アメリカ(=スティーブ・ロジャース/クリス・エヴァンス)、ソー（クリス・ヘムズワース）の3人が「ビッグ3」の座から降りることになりました。
気になるのは「誰が新たなビッグ3になるのか」ですが、スパイダーマン(=ピーター・パーカー/トム・ホランド)は入ると思いますか？

外山くん 現状を踏まえると、スパイダーマン(ピーター)はアイアンマン(トニー)の弟子といった位置付けなので、その後釜になるんじゃないかと思います。
後は、ファルコン（=サム・ウィルソン/アンソニー・マッキー）がキャプテン・アメリカから盾を受け取っていますし、原作どおりに二代目キャップになるんじゃないかな。

鎌田くん 僕はスパイダーマンはビッグ3に入るとは思わないですね。未熟さがありますし、ブラックパンサー（ティ・チャラ/チャドウィック・ボーズマン）とか他にビッグ3に入りそうなヒーローがいるので。
そもそもスパイダーマンはストリート系ヒーローですから、アイアンマンやキャプテン・アメリカのように、ビッグ3になって大きな舞台に立つことはないんじゃないかと思います。

また、身近な人たちを守る「親愛なる隣人」でいることが信念なので、過去に一度大きな舞台に立つ誘いを自分の意思で辞退しています。そこは覆してほしくないですね。

石川くん たしかにスパイダーマンのキャラクターを考えると、「ビッグ3」という感じではないかも。ただ、自分はキャラクターの「スター性」を考えると、ビッグ3に欠かせないような気もします。未熟さは目立ちますけど、今後の戦いで経験を積んでいって、ビッグ3になることを決意するような出来事が起こるかも……と。

編集部 現状ではビッグ3に入ることはないけど、後々入る可能性はある、ということですね。

鎌田くん そういう展開もあるかもしれませんね！

外山くん そもそもビッグ3という存在を作らない可能性もありますし、現状のメンバーから選ばれないことも考えられると思います。

鎌田くん もしX-MENがMCUに合流した場合はいろんな選択肢が増えますよね。原作のニューアベンジャーズには「ウルヴァリン」も入っていますし、どうなるか楽しみです！

予想その2 MJとの関係はどうなる？

編集部 今までとは全くキャラクター性の異なる「MJ(ミシェル・MJ・ジョーンズ/ゼンデイヤ)」ですが、ピーターとの関係はどうなると思いますか？

石川くん ヒロインではあると思うので、一応はしっかりと恋模様を描くのでは!? と予想してます。ただ、どこかで大きな選択を迫られることになって、結局は結ばれることはないのかな、と……。
もし結ばれるとしても、まだしばらく先のことになるのではないでしょうか。いつの間にか大人になって結婚しているとか、そういうのもアリなのかもしれないです。

外山くん 僕は、今までの「ヒロインとしてのMJ」とは異なり、ピーターの「よき理解者」になると思います。
ピーターがMJのピンチを救うことがあっても、そこから恋ではなく信頼が生まれて、お互いに成長し合えるような協力関係が築けるといいですね。

鎌田くん MJもそうですけど、ピーターも原作と全然違うキャラクターなので、正直予想できないです(笑)。
ただ、MCUでは経過を省略して結果を描くことが多いので、「最終的に結婚した」といった形で、二人の恋模様は描かず、将来何らかの作品で結末だけ描かれることがあるかもしれません。

予想その3 ミステリオとの関係性は？

編集部 FFHの予告で一番のサプライズが「ミステリオ（ベック/ジェイク・ギレンホール）」の登場です。彼との関係はどうなると思いますか？

鎌田くん 個人的には「ミステリオと一緒にスーツを作る」というくだりがあると予想してます。トニーがいなくなって、ピーターには「科学力」が足りなくなったので、ミステリオがそこを補う形になるんじゃないかなぁと……。
予告にも登場した黒いスーツは、まさにミステリオと一緒に作り上げたものなんじゃないでしょうか。

編集部 ミステリオのほうが年上で経験も豊富そうですから、よき先輩として引っ張っていってくれるかもしれませんね。石川くんはどうですか？

石川くん 予告ではミステリオが「世界を救うには犠牲が伴う」と言っていますが、トニーなど、大切なものを失ってきたピーターは、ミステリオの言葉に反して犠牲を伴うような選択をしないのかなぁと思ってます。
ミステリオと対立することになるかもしれませんが、最終的にはよいパートナー関係を築いてほしいですね。

鎌田くん たしかにそれはあるかも！ 原作にはスパイダーマンが「No One Dies」(誰も死なせない)と決意するシーンがあるんですが、その決意を守れるかどうかが重要なポイントです。

予告でのミステリオの言葉を踏まえると、FFHでも同じような決意をして、誰も死なせない選択をする可能性があります。

編集部 そこでピーターは大きく成長をするのかもしれませんね。

鎌田くん 最初はミステリオが先輩というか、お兄ちゃんのように振る舞うのですが、最終的にミステリオを乗り越えるくらいにピーターが成長するとうれしいですよね。

編集部 ミステリオは原作ではヴィラン(悪役)でしたが、「もしかしたら……」ということも？

外山くん たしかに、MCU作品では予告を大きく裏切るサプライズが何度かあったので気になりますよね。ただ、原作のヴィランが映画でもそのまま敵だと面白くないから、今作は予告どおりに「味方」でいると思います。
鎌田くんと石川くんが話していたように、ピーターを救い、導いてくれるいいパートナーになってくれるといいですね。

予想その4 新スーツにはどんな機能がある？

編集部 予告では、スパイダーマンの新しい「黒いスーツ」が登場しました。この新しいスーツにはどんな機能があると思いますか？

外山くん 新しい機能が付くというよりも、逆にシンプルな「生身で戦うためのスーツ」になるのではと思います。
トニーからもらったスーツがすでに万能ですから、トニーに頼らない自分の力だけで戦うスーツを作ると盛り上がりますね。

鎌田くん やっぱり「自力でのスーツ作り」は、自己を確立させるために大事なものですからね。これまでと同じスーツを着て戦うと、結局トニーに頼りっぱなしになってしまいますから、トニーからの独立という意味でもぜひ盛り込んでほしい要素です。

石川くん 自分も同意見です。FFHは「トニーがいない世界でピーターがどう成長するか」がテーマだと思うので、彼からもらったスーツと決別して、自分だけのスーツで戦う姿を描いてほしいです。

編集部 3人とも原点回帰といいますか、シンプルなスーツになると予想しているのですね。

鎌田くん ただ、予告にも出てきた黒いスーツには「透明化」の機能が備わっているのではと予想してます。原作では「アイアン・スパイダースーツ」に透明化の機能が備わっていたので、MCUでも同じように透明になってもおかしくないと思います。

ただ、ピーター一人ではそんな高性能なスーツは作れないと思うので、ミステリオと協力して作ることになるんじゃないでしょうか。あと、これも原作にある機能なのですが、いろんな色に変化しても面白いですね。

予想その5 トニー・スタークがピーターに託したものは何か

編集部 トニー・スタークは師匠としてピーター・パーカーに多くのものを残したと思いますが、ピーターがトニーから受け取ったのは何だと思いますか？

外山くん やはり「精神的なこと」が大きいのではと思います。トニーは自分を犠牲にしてみんなを救いましたが、そのヒーローとしての生き様は、ピーターに大きな影響を与えました。
トニーの意志を汲んで、ピーターはよりヒーローとして成長すると予想しています。

編集部 「ヒーローの在り方」を託された、ということですね。

鎌田くん ぼくは、「トニーがベン叔父さんになった」んだと考えています。これまでのスパイダーマン作品では、ピーターはベン叔父さんの死をきっかけに、叔父さんから聞いた「大いなる力には大いなる責任が伴う」という言葉の意味を考え、正義のために戦う決心をします。
しかしMCUではその描写がなく、そのせいかピーターは戦うときも自分勝手なんですよ。

外山くん たしかに『スパイダーマン:ホームカミング 』での戦いは身勝手だったかも。『アベンジャーズ／インフィニティーウォー』ではその意識が少し変わっていたみたいですが、トニーの意志を受け取った今作でピーターがどう変わるのか見てみたいです！

石川くん あとはトニーから妻や娘といった「家族」も託されたのではと思います。単に自分の家族を守ってほしいという意味ではなく、愛する人を守り、共にすごすことも大事という意味だと僕は思っています。それはトニーが果たせなかったことなので……。

鎌田くん それはあるかも。実は スパイダーマンのライターであるダン・スロットが、最後に担当したエピソードのエンディングで「スパイダーマンはそれぞれのベン叔父さんを守る存在だ」と結論付けているんです。

つまり、誰かの大切な人を守るのがスパイダーマンということ。トニーが託した意志も、これに近いのかもしれません。「親愛なる隣人」であり、街に住む人々の大切な人を守るヒーローとして活躍してくれるとうれしいですね。

番外編 トム・ホランドが演じるスパイダーマンの魅力は？

最後に、トム・ホランドが演じるスパイダーマンの魅力を聞いてみました。

石川くん 個人的には、「普段の姿のイモっぽさ」と「スタントシーンのしなやかな身のこなし」がトム・ホランド版スパイダーマンの魅力ですね。恐らくそれが監督から課せられたミッションだったんだと思いますが、見事にクリアしていると思います。
また、過去に出演した作品でいろんなダンスの技術を習得したらしいので、そのスキルも生かしているのでしょう。

外山くん たしかにスパイダーマンの実写作品の中で一番「学生っぽさ」がありますね。トビー・マグワイアやアンドリュー・ガーフィールドもよかったのですが、高校生としてはちょっと大人っぽかったので……。

トム・ホランドが一番「ティーンエイジャーなスパイダーマン」って感じがします。学園生活の模様も細かく描かれていて、その部分も見ていて楽しいですね。

鎌田くん 外山くんの言うように、過去作は主人公を演じる役者が大人すぎたので、ちょっと違和感がありましたが、ようやく「等身大」になったという印象です。トム・ホランドは実年齢が若いので、高校生ならではの未熟さがリアルに感じられるようになったと思います。
その未熟さを魅力に仕立て上げているのも、MCUのスパイダーマンのうまいと思うところです。

石川くん 等身大の高校生というか、本当にこんな学生がいそうだと思っちゃいますよね。

鎌田くん MCUのスパイダーマンはキャラクター以外の要素もリアルですよ。例えばピーターが住むクイーンズは、白人のあまり多くない地域ですが、作中の学校のシーンではちゃんとそれを意識した演出になっていました。リアルに作り込むことで、作品の魅力も高まっているのだと思います。

まとめ

5大予想をまとめると、

となりました。

原作コミックや過去のスパイダーマン実写映画、またこれまでのMCU作品の流れからさまざまな予測が飛び出し、参加してくれた3人の知識と熱に終始圧倒されてしまいました。
「ミステリオと一緒にスーツを作る」など「本当にそうかも！」と思ってしまうような予想も飛び出しましたね！

果たして正解するのか、世界最速となる6月28日の公開を楽しみに待ちましょう！

(中田ボンベ＠ｄｃｐ)

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