#へんてこアート入門 『大哺乳類展2―みんなの生き残り作戦』編

編集部:いとり

お気に入り!

あとで読む

#へんてこアート入門 『大哺乳類展2―みんなの生き残り作戦』編

大学生といえば、美術館や博物館の学割も多く、何かしら展覧会に行ってみたいと思っている人も多いでしょう。しかし、興味はあるけどどれを見に行けばいいのかわからない、なかなか足が向かないという人いると思います。
そうした人におすすめなのが、一風変わった切り口の展覧会や専門知識がなくても楽しく学べる企画展です。今回は、「へんてこアート入門」として、国立科学博物館の特別展『大哺乳類展2―みんなの生き残り作戦』をご紹介します。

人間と同じ哺乳類たちの多様性に注目

今回の企画展の監修を務めた、国立科学博物館の研究員・田島木綿子(ゆうこ)さんに、見どころや担当者イチオシの展示を聞いてみました。

国立科学博物館の研究員・田島木綿子(ゆうこ)さん

――2010年に行われた『大哺乳類展 陸のなかまたち/海のなかまたち』から9年ぶりに開催されますが、今回の展覧会はどのような内容になっているのでしょうか?

田島さん 副題に「みんなの生き残り作戦」とあるように、哺乳類がどのようにして生き残ってきたのかが学べる内容です。生き残る手段はさまざまありますが、その中から今回は「ロコモーション(移動運動)」を軸に、「食べる」「産む・育てる」という面でどのような工夫をしているのかに注目した展示になっています。

――今回の企画展の見どころは?

田島さん 今回は、500点以上もの多くの剥製(はくせい)や骨格標本を展示しています。そのボリュームや、標本の素晴らしさに注目していただきたいですね。また、展示されているのは全て私たちと同じ哺乳類です。同じ哺乳類なのにこんなに姿形が違うのかと、その多様性も感じ取ってもらえればと思います。

標本の数々

――見どころだらけですね。

田島さん マッコウクジラの標本も見どころです。片側が模型で片側が骨になっているもので、この形での標本展示は世界初だといわれています。

マッコウクジラの標本

こちらは模型側

マッコウクジラの標本

反対に回ると見事な骨格標本になっています

動物たちの子孫を残すための涙ぐましい努力

――今回の企画展において、一般的な展示会や美術展とは「ここが違う」というポイントを教えてください。

田島さん ただ標本を並べるのではなく、そこに物語や意味を持たせて展示するのが展覧会や展示会の魅力だと思っているので、その点には特にこだわりました。また、そこまで強いメッセージにはしていませんが、私たち人間だけが生き延びるのではなく、豊かな自然やほかの生き物たちとの共存も大事であることを最後に伝えています。
大学生のみなさんにはぜひその点も感じ取ってもらえるとうれしいですね。

人と動物との共存にフォーカスしたコーナーにも注目

――注目の展示物は数多くありますが、田島さんが一番気に入っているのはなんですか?

田島さん 「陰茎」です(笑)。

――そんな展示があるんですか!?

田島さん 「繁殖のための作戦」のコーナーで、さまざまな動物の陰茎を展示しています。長さや形はさまざまで、中には確実に挿入するために陰茎に骨のある動物もいます。その陰茎骨も展示していますよ。

陰茎の展示

――つい魅入ってしまうかもしれませんね(笑)。

田島さん 陰茎の形を変えてしまうほど子孫を残すために必死、ということを学んでもらえると思います。

――ありがとうございました。

とにかく会場狭しと並ぶ標本が圧巻! 中でも骨格標本は動物の実際の動きに合わせて組まれており、骨だけなのに今にも動きだしそうなほどリアルです。また、模型と骨格標本とのハイブリッドなマッコウクジラも見逃せません。その大きさに驚くこと請け合いです。
もちろん「陰茎」も必見。動物たちの涙ぐましい努力に注目してみてください。ぜひ長期休暇や週末に足を運んでみてはいかがですか?

●特別展『大哺乳類展2―みんなの生き残り作戦』
会期:2019年3月21日(木)~6月16日(日)
入場料:一般・大学生1,600円、小・中・高校生600円
開館時間:9:00~17:00(金曜・土曜は20時まで)
※入場は各閉館時刻の30分前まで
※ただし、4月28日(日)~5月5日(日・祝)は午後8時まで、5月6日(月・休)は午後6時まで
休館日:月曜日および5月7日(火)
※ただし、4月29日(月・祝)、5月6日(月・休)、6月10日(月)は開館
住所:東京都台東区上野公園7-20
https://mammal-2.jp/


GWスペシャルイベント
20:00まで夜間開館する4月27日(土)~5月5日(日)の期間は、毎夜18:00~18:30にスペシャルトークを開催(開場17:45)。本記事に登場する監修者の田島木綿子さんをはじめ、上野動物園や新江ノ島水族館などからゲストが登場する日もあり、動物好きは見逃せないイベントです。詳細は公式サイトをご確認ください。

(中田ボンベ@dcp)

関連記事

「大学生活」カテゴリの別のテーマの記事を見る

おすすめの記事

編集部ピックアップ

学生の窓口会員になってきっかけを探そう!

  • 会員限定の
    コンテンツやイベント

  • 会員限定の
    セミナー開催

  • QUOカードPayが
    貯まる

  • 抽選で豪華賞品が
    当たる

一歩を踏み出せば世界が変わる無料会員登録

あなたのきっかけを探そう

気になる #キーワード をタッチ

テーマから探そう

あなたへのきっかけが詰まった、6つのトビラ

会員登録でマイナビ学生の窓口をもっと楽しく!

閉じる
マイナビ学生の窓口に会員登録(無料)すると、
お気に入り機能などを利用してもっと便利にご活用いただけます!
  • 抽選で豪華賞品が
    当たる

  • 会員限定の
    学割でお買い物

  • 会員限定の
    セミナー開催