俳優・小関裕太の #叱られ力 「ダメ出しを力に、落ち込む時間は短く」 2ページ目
【INDEX】
1.「ダメ出し」は気づきを得るきっかけ
2.落ち込む時間は短いほうがいい
3.自分の思いは資料にまとめて伝える
4.同世代・小関裕太から大学生へ伝えたいこと
5.撮影秘話(1)時代劇なのに「アドリブ」だらけ
6.撮影秘話(2)カマキリだけじゃなかった極寒の田んぼシーン
7.撮影秘話(3)小関裕太が考える三郎の裏設定
8.小関さんサイン入りチェキプレゼント
『サムライマラソン』撮影秘話1:時代劇なのに「アドリブ」だらけ
――本作は幕末を舞台にした映画でありながら、監督はイギリス人(バーナード・ローズ)という新しいサムライ映画ですね。現場の雰囲気はどうでしたか?
撮影現場はもう、あまりにも違いました。でもそれはイギリス人監督だからというわけではなくて、「バーナードさんだから」という部分が大きかったと思います。
まず「台本通りにやらないでくれ」って言われたんです。セリフも「君がその役であれば、何を話してもいいし、何をしてもいいから自由にやってくれ」って。なので、本当にアドリブ合戦になってましたね。実は時代劇をアドリブでやるってすごく難しいんです。幕末当時にはない言葉遣いがあったりとか……「マジで?」とか言わないじゃないですか(笑)。それを考えながらアドリブを言うのは難しかったです。
あと、刀を鞘に収める瞬間とか、馬に乗るシーンの中でのイケてる部分、普通なら絶対おさえるようなシーンは撮っていなかったんです。だから「そこ映さないんだ」っていうのは何度も思いました。きっと、バーナードさんはまた別のところに日本文化のおもしろさを感じてるんだろうな、って。その視点は新鮮でしたね。「時代劇をやらないでほしい。現代の感覚で1855年の再現をしてほしい」とも言われましたから。
――「時代劇をやらないでほしい」と言われたとはいえ、小関さん自身本格的な時代劇は初めてだったと思うのですが、やってみていかがでしたか?
やっぱり刀の所作……当時も使い慣れてはいないけれど、持ち慣れてはいるはずなので、その“持ち慣れてる感”を出すようにすることが難しかったです。あとは走り方には気をつけました。映画の中にも出てきますけど、西洋のような走り方がまだない時代なので、日本人の昔の走り方といわれる常に腰が落ちた状態での走り方を、夜中に家の前でひたすら練習してました。
『サムライマラソン』撮影秘話2:カマキリだけではなかった極寒の田んぼシーン
――田んぼの真ん中で横たわっている三郎の顔の上を、大きなカマキリが歩くシーンがとても印象深かったですね。
あれ実は最初、もっといっぱい、顔の上だけじゃなくて全身に虫がいたんですよ。コオロギ、バッタ、カマキリ……デカイのがうじゃうじゃいて。まばたきができないから涙が出てきて、つらかったんです。でも、そのシーンも僕はどこか客観的に見ていて「おもしろいな」って思ってました。
――顔の上を虫が這うって、なかなかない経験ですよね……!
あのシーンは、撮影の1週間くらい前に監督が思いついたみたいなんです。台本の段階ではたしか、「カメラが三郎の目線になって、虫が飛んでいくところを見せる」ということになっていました。それが急に顔に虫を乗せることになって。現場で「美術さんが今虫を集めてるから、楽しみにしてて!」って言われて「……はい」って。はいとしか言いようがない(笑)。
それから、撮影現場は11月末の山形で、極寒だったんです。しかも前日に雨が降って、地面がビショビショで。田んぼの中にいたら凍え死ぬような山奥でした……。バーナードさんは黒澤明監督にリスペクトがあるので、カメラに映っていないところまでこだわって作り込む方なんです。だから、すごく遠くのほうで戦ってるシーンで、自分は絶対に映らないけれど、その間も僕は田んぼの中でじっとしていなきゃいけなくて……ホントに死ぬかと思いました(笑)。
――反対に楽しかった思い出の撮影シーンはありますか?
馬で駆け抜けるシーンは爽快感があって楽しかったです。今回乗馬も初挑戦だったんですけど、最初は難しくて。下手な乗り方を続けてると、お尻の皮がむけていくんですよ。でも撮影も後半になると、馬ともだいぶコミュニケーションが取れてきました。
『サムライマラソン』撮影秘話3:小関裕太が考える三郎の裏設定
――ご自身の中では、三郎はどんな人物だと思われましたか?
三郎のキャラクター設定は、監督とディスカッションしながら決めていきました。監督のイメージと僕の思う三郎像をすり寄せていく感じで、どんな人物かを時間をかけて考えていきました。
これはそのディスカッションの中で出てきた設定ですが、三郎は意外と現代的な若者というか、今の若者と同じように反抗期もあって、いろいろとうまくいっていない。家柄はいいので、毎日馬術も剣術もやっているけど、なんか腑に落ちない思いの中、失恋するんです。それがきっかけで、新しい自分になりたいという思いと、自己嫌悪みたいなものが入り混じって、命をなげうって今回刺客に志願したのかなぁ……って。
だから、三郎の裏設定は思春期の普通の男の子。僕はそう思って演じました。
――役を演じるときは、いつもそういう設定を考えるんですか?
そうですね。設定を考えるの、好きなんです。それが趣味みたいな感じです(笑)。19歳のとき『FROGS』という舞台でカエルの役を演じたんですけど、そのときはカエルの目線に立って設定を考えました。大きな川があって、ここに縄張りがあって……って、自分で地図を作るのも楽しかったです。もともと想像するのが好きで。
設定を考えて演じたとしても、全部が全部観ている方には伝わらないと思うんです。でも、演じる上で自分の自信になるし、「こういう人を演じてるんだ」っていう自覚にもつながるから、設定を考えることで演じる楽しさはより増えると思います。
本作で演じた三郎も、監督と共にしっかり設定を作りこんでいた小関さん。まさしく、普段から物怖じせず意見をぶつけてきたというご自身の経験から完成された役。「いい作品を作る」というゴールのためなら「ダメ出し」や「意見を述べること」にも動じないその精神力は、子役時代からの積み重ねあってこそのようです。
●小関裕太(こせきゆうた)
1995年6月8日生まれ。NHK『天才てれびくんMAX』など、子役時代から俳優活動を始める。その後、舞台や映画、ドラマなどに多数出演。2月22日公開の映画『サムライマラソン』では、初の時代劇作品に挑む。
http://artist.amuse.co.jp/artist/koseki_yuta/
●映画『サムライマラソン』作品情報
2月22日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
© “SAMURAI MARATHON 1855” FILM Partners
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