おすすめの恋愛小説20選! 幸せについて考えさせられる……大学生のうちに読んでおきたいラブストーリーは? 3ページ目
「結婚」の悲喜をとりあげたおすすめの恋愛小説
14.『きみに読む物語』 ニコラス・スパークス ~記憶をなくしても、変わらない愛がある~
認知症を迎えた妻に、毎日ひとつずつ物語を聞かせる夫。若い2人が主人公の物語に静かに耳を傾けていた彼女は、ある一言を夫に告げます。
長年添い遂げてきた2人だからこそ、語れる物語があります。過去があったからこそ、今この幸せがある。愛し抜くことの幸せを教えてくれる物語です。
15.『風のむこう、きみへ続く道』飯田雪子 ~今君に贈る、大切な贈り物~
結婚式を目前に控えた主人公は、結婚前にやり残したことがある、とひとり旅に出かけます。それは彼と長い人生を共に生きるために、必要な旅でした。
結婚は幸せばかりが続くわけではありません。だからこそ、結婚前にある程度の覚悟を決めたい。主人公の旅の理由が明かされるとき、あたたかい気持ちになります。
16.『きらきらひかる』江國香織 ~大切に思う気持ちは変わらない~
アルコール依存症の妻と、ゲイの夫と、その恋人。3人の奇妙で、アンバランスな関係の元に成り立つ結婚生活を描いた小説です。
結婚しているからと言って、誰もが満ち足りた絵に描いたような幸せを過ごしているわけではありません。夫婦の数だけ、愛の形がある。既存の価値観に左右される必要はないはずだ、と伝えてくれる一冊です。
17.『星の王子さま』サン・テグジュペリ ~どんなに傷つけられても、愛しく思う気持ち~
『星の王子さま』は実は愛の話である、ということはご存知でしたか? 奔放なバラに愛想を尽かした王子さまはさまざまな星を訪ね、地球に辿り着きます。そこで、パイロットにバラのことを話していくうちに何よりも大切で愛しい存在であることに気づきます。
自分が傷ついても、相手を愛する気持ちを教えてくれる、世界中に愛された物語です。
18.『異類婚姻譚』本谷有希子 ~結婚は、甘いばかりじゃない~
あるとき、夫婦の顔が似てきたことに気づいた主人公は、はじめはもがくものの、やがて似て行くことで楽になることに気づき、受け入れるようになっていきます。
だらしのない夫と、それを許容してしまう妻。相手のことが「好き」だから結婚したのか? 一緒にいて「楽」だから結婚したのか? 結婚の影の部分にスポットをあてた民話的小説です。
19.『マチネの終わりに』平野啓一郎 ~心に想う人があっても違う人と結婚できるのか?~
運命の相手とも言える女性と出会った主人公。彼女には婚約者がいたものの、やがて結ばれます。しかし、ある1通のメールにより2人は別々の道を歩んでしまうことになるのでした。
それぞれ別の人と結婚し子供を授かりますが、2人の心からお互いの存在は消えることがありません。心から愛した人と、今目の前にいる必要な人。どちらを選ぶべきだったのか。自身が結婚を決める際にも参考になりそうな一冊です。
20.『初恋温泉』吉田修一 ~実在する温泉地を舞台に、様々な「結婚」を描く~
自慢話しかしない夫に愛想をつかせた妻、妻に内緒で不倫旅行に精を出す男など、「結婚」をテーマに5つの短編が収録されています。
登場する温泉は、すべて実在する温泉です。夫婦の些細なすれ違いが細かく描かれており、これから社会に出ていずれは結婚を考えている方がいれば、躓いたときの参考になるであろうおすすめの小説です。
ふと気がつけば、あの人のことを考えている。昨日まで気負わずに接していたのに、今日はどう振舞っていいかわからない! 恋は、ある日突然始まります。この戸惑いを友人に話すにはまだ勇気がいる。あるいは干物男・女になりかけで、恋愛なんて忘れてしまった……そんなときは、恋愛小説に頼って恋のレッスンを受けましょう。
執筆者:絵ノ本 桃子(ナレッジ・リンクス)
出版取次、図書館などに勤務した後、ライター・出版プロデューサーとして数々の書籍の執筆や企画制作に携わる。現在は親子で読書を楽しむ提案を発信するWebメディア兼本屋 「親子絵本専門店NanuK」を運営している。