一人暮らしで部屋が決まったら考える部屋のレイアウトも、テレビを置くなら優先して「テレビ+テレビボード」の設置場所を決めてください。テレビとテレビの視聴位置、つまりソファーやテーブルの位置がポイントです。視聴距離が短いと視力を弱めてしまい、悪影響が残るかもしれません。好みのデザインやサイズ、部屋のレイアウトなどを考えて、最適な位置にテレビを設置しましょう。

＜タイプもさまざま！テレビ設置用のテレビボード＞

・「コーナーに設置するタイプのテレビボード」

部屋の隅、つまりコーナーを利用したテレビの設置には、コーナー用テレビボードがおすすめです。室内のさまざまな方向からテレビの画面を観ることができ、視聴距離を維持できるというメリットがあります。しかし、コーナー型テレビボードの場合には、テレビボードのサイズも限られているので、最大37型までが一般的です。

・テレビや設置場所に合わせて変えられる「伸縮型テレビボード」

壁面に沿って設置するタイプのテレビボードには、奥行きと高さが一定でも幅を調整できる「伸縮型テレビボードがあります。現在お手持ちのテレビサイズと、あとで買い替えるかもしれないサイズとで、調整しながら使うことができます。
気に入ったデザインや、部屋のスペースに余裕があれば、テレビが小さめのサイズでも伸ばしたまま設置できます。テレビボードのゆとりのある場所には、インテリアのデコレーションアイテムなどを飾って楽しむこともできるでしょう。

・収納付き「ハイタイプテレビボード」

AV機器が好きな人やDVD、テレビゲーム周辺機器などがけっこうあるという人におすすめテレビボード。そして、収納の少ない一人暮らし用の賃貸物件に、おすすめアイテムになるのは、収納付きのテレビボードです。
テレビサイズは50型ぐらいまでの収納が可能ですし、両サイドや上部に、ディスプレイエリアが含まれます。ガラス扉や収納用の引き出しも多く、デザインだけでなく機能性にも優れているタイプのテレビボード。高さは外寸で160～180cmくらい、幅は150～200cmくらいまでとサイズバリエーションもさまざまです。
収納力も高く、お気に入りの照明やスピーカーなども置いて、スタイリッシュに楽しむことができることで、比較的男性に人気のあるタイプ。でも、ディスプレイ付きとなると女性でも使いやすく、小物やメイクアップ・ツールなどをおしゃれに飾ることができるので魅力のあるインテリアになります。

＜テレビを設置したときのテレビボードのゆとりが「インテリア」＞

実際には、テレビを置く「台」、つまりテレビボードは、テレビの幅と同等の寸法があれば機能上の問題はありません。32型であれば、幅72.8cm。43型だと、幅97.0cm。49型で、幅109.3cm、そして55型で幅122.8cmとなります。ぴったりしたサイズであれば、75cm～130cmくらいまでの幅のテレビボードを選ぶことができます。

しかし、一人暮らしの部屋がコンパクトであるといっても、インテリアをおしゃれにしたり、ゆとりの空間があったりということも大切。そこで、テレビの幅よりもゆとりのあるテレビボードをチョイスするなら、安定感のある設置ができます。インテリア専門店や家電専門店、テレビメーカーによると、テレビよりも両サイドが10cmずつ大きいことが理想的とされています。可能な範囲で少しずつ余裕があると、インテリアとしての空間とゆとりを楽しめるでしょう。

■一人暮らしのテレビの選び方 まとめ

一人暮らしの部屋に置くテレビの選び方について、おすすめのサイズやデザインを紹介しました。テレビがあると笑ったり泣けたり……単調になりがちな一人暮らしのライフスタイルにもメリハリが付きます。部屋のレイアウトに合わせてテレビやテレビボードを設置し、一人暮らしのエンタメとして、またインテリアとして楽しんでみてはいかがでしょうか。

・執筆：高橋美布
建築や設計デザインの経験を活かして、インテリアやリノベーションにかかわるコラムを執筆中。「和」の魅力を海外でもアピールしながら、海外のインテリアや家具の魅力、部屋作りも伝えたいと思っています。