ポーランドのおすすめ観光地20選! 歴史ある街の観光スポットを紹介! 4ページ目
この制度は14世紀から18世紀までの約400年間、ほとんどのポーランド国王の戴冠式を執り行った大聖堂であり、国王の墓所でもあります。
中に入ると中央に置かれた見事な銀細工の棺に目を奪われます。ここにはポーランドの守護聖人である聖スタニスワフの聖遺物が収められており、この聖堂が持つ権威の高さがうかがい知れます。その周りを取り囲むように置かれた墓の数々は歴代国王のものです。
大聖堂は幾度もの増改築を繰り返してきたため、さまざまな建築様式が入り乱れています。中でも奥に作られたチャペルはルネサンス建築の傑作と言われ、その壮麗さは思わずため息が出てしまうほど美しいです。
ポーランドのおすすめ観光地12.カジミェシュ地区
バベル城の南東にあるカジミェシュ地区は、1335年にクラコフとは別の町として作られました。当時迫害されていたユダヤ人の保護に熱心に取り組んでいた王がこの地区を開くと、多くのユダヤ人が各地からクラコフに移り住み商工業の発展に寄与しました。
第二次世界大戦までユダヤ人の街として栄えましたが、大戦後は多くのユダヤ人が姿を消し、荒廃してしまいました。近年はおしゃれなカフェや個性的なショップが増え、最新スポットとして活気を取り戻しています。ユダヤ文化フェスティバルの会場にもなっており、音楽や料理、映画、演劇が楽しめる楽しい場所となっています。
ポーランドのおすすめ観光地13.タルヌフ
クラクフの東にある街タルヌフは、世界遺産都市、デモシチと並んでルネサンスの雰囲気が残る美しい街です。それまで中世的な街並みだったタルヌフは、16世紀にこの地を支配していた大貴族によってルネッサンスの風が吹き込まれました。
今ではルネッサンスの真珠と称えられる人気の観光都市として、また、ザリピエやボボーヴァの起点の街でもあります。
鉄道駅バスターミナルは町の西に位置しており、クラコフ通りを北東にまっすぐ進むと観光の中心である旧市街に着きます。アーケードを持つ美しい建物に囲まれた市場広場は、中央に立つ旧市庁舎と並んで街のシンボルとされています。現在では地方博物館として利用され、かつて栄えた貴族や英雄に関する展示をしています。
ポーランドのおすすめ観光地14.ビャウォヴィエジャ
ベラルーシにまたがる128,000ヘクタールのヨーロッパ最大の森林地帯は、手付かずの自然が残る貴重な動植物の宝庫で、国立公園にも指定されています。年間100,000人以上の観光客が訪れ、一度は絶滅の危機に瀕したヨーロッパバイソンの野生化に成功したことでも有名になりました。
観光の拠点から北へ歩けば、自然森林博物館や国立公園の入り口があります。小さな商店やレストラン、ホテル、銀行があるので、一通りの準備はここで済ませるようにしましょう。博物館ではガイド付きで自然の成り立ちや動植物の分布などをわかりやすく説明してくれます。観光は歩いても可能ですが、レンタサイクルを使うことをおすすめします。
ポーランドのおすすめ観光地15.グダンスク
バルト海沿岸の港湾都市グダンスクは、ポーランドで最も美しい街の1つです。クラコフと並びポーランドが世界に誇る文化、歴史、観光の一大拠点としてその威容を誇ります。町は1000年以上の歴史を誇り、14世紀にはハンザ同盟都市として繁栄を謳歌しました。
旧市街は、ゴシックやバロック、ルネサンスといった各時代の建物で埋め尽くされており、当時の繁栄ぶりを今にも伝えています。華やかな街並みを持つ一方、この街は激動の歴史を歩んでもきました。自由都市、ポーランド領、プロイセン領となり、1939年にはこの地で紛争が起こり、第二次世界大戦の勃発につながってしまいます。
ポーランドのおすすめ観光地16.トルン
地動説を唱えたポーランドの天文学者コペルニクスが生まれた街、トルン。13世紀にドイツ騎士団によって開かれた街は、14世紀から15世紀に商業都市として発展をとげました。石畳の道にレンガ造りの建物が並ぶ旧市街は中世のままの姿を今も留めており、ユネスコの世界遺産にも登録されました。
街の名物はピエルニクというジンジャークッキー。ショパンが好物として食べ、この地を訪れた際には大量に購入してワルシャワへ郵送したと言われています。街の中心は旧市街広場で観光案内所もここにあります。見所は広場から半径500メートル以内に集中しており、半日もあれば観光することができます。町歩きを終えたら旧市街の対岸にある公園に行くのもおすすめです。川沿いに旧市街を望む、すばらしい眺めを楽しむことができるでしょう。
ポーランドのおすすめ観光地17.ポズナン
この街は、ポーランド初代君主がポーランド王国を興した街で、10世紀から11世紀にかけてポーランド最初首都として栄えた古い都です。都市機能は後にクラコフへ移りますが、その土地の特性を生かし東西交易の中継地として発展を続けました。
現在ではポーランドの都市として、国内最大の国際産業見本市が毎年開催されます。街中には歴史的建造物が数多く残されており、それを見るだけでも満足です。国立美術館の美術品コレクションは、普段絵画にあまりなじみのない人も魅了します。ポズナン駅から徒歩で少し歩くと繁華街に出ます。
高級レストランが立ち並び、そのすぐそばには国立美術館もあります。旧市街の裏にはポズナン大聖堂が建っており、足を延ばしてみても楽しいかもしれません。
ポーランドのおすすめ観光地18.ヴロツワフ
オドラ川に臨むこの地は、古くからポーランド南西地方の中心でした。6世紀にはスラブ人の集まりができたという記録もあり、歴史の古い街の方であると実感させられます。その後14世紀になるとボヘミアを国に支配され、やがて神聖ローマ帝国に組み込まれた後1945年まではドイツの一部として存在していました。複雑な歴史を持つ街ですが、それだけに文化遺産も豊富にあります。郊外にある100周年記念ホールは2006年にユネスコの世界遺産に登録されました。
文化が融合しているため、数々の教会はすべて違ったスタイルで建設されていて、ずっと見ていても飽きません。広場へ向かうと多くの地元民が集まり、のどかな雰囲気を感じます。
広場の最も南にある建物は13世紀に建てられた市庁舎で、見学も可能です。繊細な装飾が特徴の市庁舎は、現在アート博物館としても一般公開され、国内外から多くの人々が訪れます。
ポーランドのおすすめ観光地19.ボレスワヴィエツ
ドイツやチェコの国境とも近いシロンスク地方の南部にある街。手描きの陶器の街として知られ、小さな街の中に20以上の工房兼ショップがあります。良質の粘土がある土地であったため、陶器作りが13世紀に家内工業として始まりました。1842年にはヨーロッパの国際見本市で賞を獲得しその名を世界に轟かせました。
城壁に囲まれた現在の街の基礎は15~16世紀に作られ、現在も旧市街広場には美しく保存されたバロック様式やルネッサンス様式の建物が並んでいます。
駅やバスターミナルなどは街の中心にあり、旧市街広場までは徒歩5分ほどで行けます。1日あれば名所をすべて回れるので、日帰りで他の街へ戻ることも可能です。陶器工房巡りをしたい場合は、レンタカーやタクシーを使っての移動が効率がよくおすすめです。
ポーランドのおすすめ観光地20.ウッチ
ポーランドの都市ウッチは、19世紀になって繊維産業で大きくなった工業都市。この街はもともと小さな町に過ぎませんでしたが、ポーランドの繊維産業の中心地を作ると言う目的でヨーロッパ中から多くの熟練労働者、資本家が数多く集まったため発展していきました。この地は成功を夢見た人々たちが続々と集まってきたことから「約束の土地」とも呼ばれています。
街には富豪の建てた豪勢な邸宅が見受けられ、宗派の異なるさまざまな様式の教会などから、この街の持っていた多様な文化的背景が感じ取れます。冷戦終結後、繊維産業はなくなりかけましたが、町は数々の博物館や美術館を持ち、工業跡地を一大アミューズメントセンターとして再開発するなどして盛り上げています。
ポーランドのおすすめ観光地を紹介しましたが、いかがでしたか? 「平原」という意味をもつポーランドは、歴史遺構の他、森や湖など自然の美しさと調和した街並みも必見で、見所満載です。親日国としても有名なポーランド。ワルシャワだけでなく、クラコフや他の都市も巡るなど、日程に余裕を持って周遊の旅をしてみてはいかがでしょうか。
執筆:つかさあおい
学生の頃から趣味だった旅行は、いつしか仕事になりツアーコンダクター歴は15年。日本国内(47都道府県制覇)と海外(12カ国40都市)を旅するように。現在は旅行ライターとしてまだまだ日本人が知らない現地ネタを情報発信中。ディープでおもしろい国内旅行、その土地ならではの海外の歩き方をご紹介します。