インターネットを販売チャネルとするビジネスモデルをつくりあげ、低価格な生命保険を提供。さらに業界で初めて保険料の内訳を開示するなど、さまざまな挑戦を続けてきたライフネット生命保険。最近はLINEで気軽に保険相談ができるサービスを導入し、多くの若いユーザを取り込んでいます。その企画・開発を担っているのが、マーケティング部で活躍する関口暁彦さん。仕事の苦労とおもしろさ、そして今も糧になっている学生時代の体験についてお話をうかがいました。

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今のお仕事はどんな内容？

マーケティング部はテレビCM、広告、取材対応、オフラインのイベントから、新規サービスの企画運用までマーケティング全般を幅広く担う部署。そこで私が担当しているのが、保険に関する検討や相談ができるLINEアカウントの仕事です。チャットボットとオペレーターの併用で、気軽な保険診断から保険料の見積り、お客さまの疑問に答えるサポートまでLINE上でやりとりできるサービスです。そこで、新しい企画やサービスを開発する仕事を主に担っています。LINEを活用したサービスはユーザにとって親しみやすいので、友達や周囲の人に使ってもらっては「これどう？」「リニューアルでここを変えたんだけど？」とよく意見を聞いています。「いいね」「イマイチだね」という生の声が聞けるので、それを次の改善に生かしています。

こうしたLINEを活用したサービスは発展途上で、先行事例もあまり見つかりません。ですから「こういう潜在的なニーズがあるのでは？」という仮説を立ててゼロから企画を立ち上げて、いつも試行錯誤を繰り返しています。開発パートナーである企業様も手探りの状態で、担当者の方と侃々諤々やりとりしながら仕事を進めていくのがおもしろいですね。どこか文化祭的な、手作りのノリがあります。

一番楽しかった＆つらかった仕事は？

先日のことですが、LINEアカウントのユーザビリティ改善を、6月末公開で予定していました。ところが若干トラブルがあり、予定に間に合わない可能性が出てきた。折しもその日は、創業者の出口治明が 全国放送の番組に出演する予定があり、多くの視聴者がサイトにアクセスしてくれるという期待を持っていました。それなのに、せっかくアクセスして頂いたのにも関わらず、LINEアカウントが「メンテナンス中です」では立つ瀬がありません。

当日は私と部長陣だけが遅くまでオフィスに残り、気が気じゃない思いでスマホを手にテストを続けていました。すると、出口のメディア出演が始まる時間ギリギリで、開発担当者から「リリースできました」という電話があったんです！ 私はその場にいた全員と大喜びしましたが、次第に頭がフラフラしてきました。そしてトイレでひとりになり「危なかった……」と一息ついた瞬間に、鼻血がドーッと出てきました（笑）。今も冷や汗ものですが、喜びと共に、スケジュールには余裕を持ってという教訓を残してくれた出来事でした。

今の会社を選んだ理由は？

私はもともと出口のファンだったんです。5年ほど前のTV出演を観て「この経営者はおもしろいな」と思い、著書が出るたびに購入して読んでいました。ある日、ライフネット生命保険に勤める大学の先輩のプロフィール画像がFacebookのタイムラインに流れてきました。そのイラストがユーモラスでおもしろいなあと思ったら、会社の採用サイトに実際に掲載されているというのです。「本当にこんな大胆なイラストを採用してしまうなんて、やっぱり変わった会社だなあ」と改めて興味を持ち、先輩にお会いして話を伺ううちに、自分がメディアや本で知っているとおりの素敵な会社だと確信しました。ちょうど中途採用の募集枠があるというのですぐに面接を受け、3回ほどで採用が決まりました。

実際に入社してみても、本当に楽しい会社だと感じています。入社してすぐに出口と話す機会があったので「前から好きなんです！」と伝えたら、すぐに「ではランチにでも行こうか」と誘われました。今までずっと縦社会で生きてきたので、まさか入社して2週間で、会長と一対一でランチができるとは思いませんでした。このびっくりするくらいのフランクさが、会社の風土にもなっていると思います。