【TSUTAYAの先輩社員】九州経営企画室 福岡市スタートアップカフェ:穴沢純一さん 2ページ目
▲学生時代、ダブルダッチをする穴沢さん
穴沢さんのガクチカ(学生時代一番力を入れていた活動)は?
ダブルダッチというなわとび競技です。当時はマイナーな競技で、活動している団体も少なく友人3人とサークルを立ち上げるところから始めました。主に年に2回ある大会に向けて日々準備していくのですが、技を練習するほか、並行して大会で披露するプログラム自体も自分たちで考えなければなりません。音源を決めて編集し、そのリズムでどう動くか決めて……と、1から話し合って作っていきました。大学2年のときには国内大会で日本一を獲得し、ニューヨークのアポロシアターで行われた世界大会にも出場しました。ただあまりにも緊張していて、大会期間のことはほとんど覚えていません(笑)。
仕事で役立っている大学生時代の経験は?
心から尊敬できる友人に出会えたことです。ダブルダッチで一緒のチームを組んでいました。その友人は「演技を見てくれる人たちを楽しませたい、喜ばせたい」と考えて練習や大会に臨んでいました。練習やサークルでの活動を通して、その何事も妥協しない姿勢に衝撃を受けたことを覚えています。今でも仕事で悩んだり、困ったりしたときは、その友人だったらどうするかを考えて行動します。企画職を目指したのも、「お客さん目線でよいものをつくることで、誰かを喜ばせる」……そんな友人の姿勢に影響されたのがきっかけかもしれません。
就活前にやっておいたほうがいいことは?
やっておいたほうがいいと思うことは2つ。1つは本を読むこと。学生時代にまったく本を読まなかったのですが、入社してからプレゼンを行うときなどに自分の知識だけでは十分な説明ができず、後悔することがありました。特に私の場合、福岡市に来てからはどんなジャンルの起業相談にも応じられるよう、広い知識が必要で本を読むようになりました。そのため、読み始めた時期は遅いですが、今ではかなりの読書家になりました。
もう一つは、起業家などに会って話を聞くことです。可能なら日本と海外、両方の起業家に会うといいと思います。起業家の多くは5年後や10年後に世の中がどうなっていくかを具体的に想像しているため、視野が広く、インプットしている情報も豊富です。だから、例えば読書をしようにもどんな本を読めばいいかわからない……というときも、起業家の人からおすすめしてもらうと参考になります。
私自身が推薦する本を1つ挙げるなら、福沢諭吉の『学問のすゝめ』です。この本を読むまで世の中も人間も進化し続けるものだと思っていたのですが、100年以上前に出版されたにも関わらず今の世の中にも当てはまるようなことがたくさん書いてあり、テクノロジーは進化しても人間の本質は変わらないということを教えられました。
福岡市と協力して起業支援を行う穴沢さん。将来的には海外のベンチャー企業が日本に進出するときの支援もしていきたいとのことで、「海外から新しい価値が入ってくれば、それが刺激になって日本の社会もより盛り上がる」とその意義を語ってくれました。グローバルベンチャー企業を創業するなら福岡市スタートアップカフェから、となる日も遠くないかもしれません。
穴沢さんのように、新しいものをつくりたいと考えている人を支援することも企画職としての働き方の一つではないでしょうか。
趣味:読書、TVゲーム
特技:なわとび
就活で受けた企業数:10社程度
志望していた業界:企画職
今の会社の魅力:どんな業種の人ともチームを組んで仕事ができること
文:藤本あきら(サイドランチ)
写真:株式会社TSUTAYA
取材協力:株式会社TSUTAYA