【連載】『あの人の学生時代。』#11:トリンドル玲奈「どんなときも前を向いて」 3ページ目
緊張感がありながらも明るい『カンナさーん!』の現場
ドラマって、たとえば1話より9話のほうが絶対そのキャラクターのことをわかってると思うんですけど、それが強く出すぎてもダメだなって思っていて。なので、クランクイン前から監督とお話ししたり、衣装合わせの段階で「こういう服を着るんだな」って思ったりしながら、役については最初にある程度固めてから演じるよう心がけています。
先輩に対する態度は近いかもしれないですね。もちろん先輩だから尊敬はしてるんですけど、尊敬の気持ちがありながらも、人として仲よくなりたいというか、素直に接したいし素直に接してもらいたいって思う気持ちは似ているところがあるかなって。
今の時期って、蒸し暑かったりして過ごしづらい気候だったりもするんですけど、それでもとにかく明るい現場なんです。緊張感もありつつ明るい現場っていうのは初めてで。直美さんの人柄なのか、カンナさんの人柄なのか……なんでも明るく笑い飛ばす、みたいな。その明るさがスタッフや出演者の方々にも共通していて、それって大事なことだなって思いますね。たぶん後ろを向いている人、誰もいないだろうなっていうくらい、みんな前を向いているような現場です。
すごくやさしい方ですね。それも、包み込んでくれるようなやさしさというか。困ってるとフォローしてくれたりして本当に心強い、頼りたくなるところだらけでステキだなぁって思います。
私の母が専業主婦なんですね。だから、娘としては専業主婦の母への憧れが強いです。でも、最近ちょっと年上のお友達が子どもを産んで、その人と話をしてると「仕事をしたいと思うことがけっこうある」って言うんです。それが自分のためにもいいし、働いてる自分がキラキラしている姿をダンナさんにも見せたい、みたいなことを言っていて「なるほど」と思って。自分のためにも家族のためにも働くというのもありかなって思ったんです。私はカンナさんほど強くないというか、あそこまでがっつり働ける自信はないですけど、子どもにもかっこいい姿を見せるという意味では働くのもいいかなって思いました。
とにかく前向きで、見ていて明るい気持ちになれるドラマなので、大学生の方もぜひ見てみてください!
そんなトリンドルさんが現役大学生に向けて伝えたいことは「大変だと思うけど前向きに」。どんなに大変なことがあっても、前を向いてさえいれば大丈夫! という、自身の経験から来る温かい励ましのメッセージを贈ってくれました。
(プロフィール)
とりんどる・れいな●1992年1月23日生まれ。オーストリア・ウィーン出身。A型。モデルとしてデビュー後、女優としても活躍。おもな出演作は、映画『リアル鬼ごっこ』『任侠野郎』、ドラマ『黒の女教師』(TBS系)『いつかティファニーで朝食を』(日本テレビ系)『黒い十人の女』(日本テレビ系)など。現在、『カンナさーん!』(TBS系)、『テラスハウス BOYS&GIRLS IN THE CITY』(フジテレビ系)に出演中。また、モデルとしても雑誌『ViVi』(講談社)にレギュラー出演するなど、多方面で活躍中。
文:落合由希
写真:佐藤友昭
スタイリスト:小松千鶴
ヘアメイク:北一騎