旅客機のパイロットになるにはどうすればいい? 資格と試験について知ろう 2ページ目

編集部:いとり
2017/04/11
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■パイロットになるには航空大学校や専門のスクールで自家用操縦士資格の取得を目指す!

定期運送用操縦士を目指すには、まずは自家用操縦士資格を取得する必要があります。当然ながら特殊な資格ですので、一般の大学などで得ることはできません。国立パイロット養成機関である『航空大学校』や学校法人が運営する『日本航空大学校』、または専門のスクールなどで取得するのが一般的です。航空会社によっては自社でパイロットを養成している場合もあります。その場合は通常の面接のほか、航空適性検査や航空身体検査を受けることになります。

操縦士資格の取得は、工学、法規、航法、気象、通信といった幅広い分野の知識を座学で学び、実機による訓練を受けることになります。また、自家用操縦士の試験を受けるには、以下のような条件が設けられています。

●自家用操縦士の受験資格
年齢17歳以上、総飛行時間40時間以上
・10時間以上の単独飛行
・出発地点から270km以上の飛行で、中間において2回以上の生地着陸をするものを含む5時間以上の単独操縦
よる野外飛行
・夜間における離陸、着陸および航法の実施を含む20時間以上の同乗教育飛行
※生地着陸……まだ着陸経験のない空港に着陸させること

この資格を満たしている場合に、自家用操縦士の試験を受けることができます。試験内容は航空法や航空機に関する知識を問うもののほか、気象に関する問題が出されます。また、筆記試験だけでなく実機操縦試験も行われます。これに合格することで、晴れて自家用操縦士の資格を得ることができます。

ただし、最初に取得する自家用操縦士資格では、セスナと呼ばれるエンジンが1つのプロペラ飛行機しか操縦できません。というのも、自家用操縦士をはじめとする飛行機の操縦免許は、同じ資格でも航空機の種類によって等級で分けられており、その等級ごとに試験に合格する必要があります。ですので、もし「多発機」と呼ばれるエンジンが2つ以上あるレシプロ機を操縦するならば、「自家用操縦士の『多発機』の免許』」を取得する必要があるのです。

自家用操縦士の資格を取得した後に、事業用操縦士の資格取得に進みます。事業用操縦士の資格取得試験を受けるためには、以下のような資格を満たす必要があります。

●事業用操縦士の受験資格
年齢18歳以上、総飛行時間200時間以上
・100時間以上の機長としての飛行
・出発地点から540km以上の飛行で、中間において2回以上の生地着陸をするものを含む20時間以上の機長としての野外飛行
・機長としての5回以上の離陸および着陸を含む5時間以上の夜間の飛行
・10時間以上の計器飛行

自家用操縦士は40時間でしたが、こちらは総飛行時間200時間以上と5倍です。事業用の飛行機を運転するには、それだけ経験が必要ということです。試験内容は、自家用操縦士と同じく航空法や航空機、気象に関する知識が問われますが、より高度な知識を問うものとなっています。また、事業用操縦士の資格の場合も、同一の資格であっても航空機の種類などで等級が分けられているため、等級や型式ごとに試験を受け合格しないといけません。

次はいよいよ定期運送用操縦士の資格を目指すことになります。定期運送用操縦士の試験を受けるには、以下のような資格を満たすことが条件です。

●定期運送用操縦士の受験資格
年齢21歳以上、総飛行時間1,500時間以上
・100時間以上の野外飛行を含む250時間以上の機長としての飛行
・200時間以上の野外飛行
・100時間以上の夜間の飛行
・75時間以上の計器飛行

求められる総飛行時間はなんと1,500時間以上! 事業用操縦士とはケタ違いの経験が求められるのです。試験では、工学や航法、気象から通信まで、非常に高い知識を必要とするものや、フライト中のトラブルの対処に関する問題などが出されます。難関試験と言えますね。

見事に試験と実機試験に合格すれば、定期運送用操縦士の資格を得ることができます。ただし、これはあくまでも機長になるためのスタートラインに立ったにすぎません。実は一定以上の大きさの航空機に乗り組む機長になるには、国土交通大臣の認定を受けなければならないのです。これは航空法第72条で定められているもので、航空機乗組員等に対する指揮監督能力や、異常状態における航空機の操作など、機長に必要な知識及び能力が問われます。つまり、旅客機の機長として活躍するには、定期運送用操縦士となった後に、長い経験と深い知識を得る必要があります。そのため、副機長から機長になるには10-15年ほどの期間を要します。人命を預かるわけですので、やはり経験は最も大事な要素なのです。

旅客機のパイロットとして活躍するために取得することになる資格や、活躍するまでの流れをご紹介しました。こうした試験をパスし、旅客機を操縦するようになるまでは、相当な努力が必要なのです。パイロットになりたいと思っている人は、相応の努力が必要なことを理解し、日々勉強に励んでください。

参考:国土交通省「パイロットになるには」
http://www.mlit.go.jp/about/file000041.html

(中田ボンベ@dcp)

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