「ご覧になられた」はNG! ついやってしまう敬語ミス、気をつけたいポイント3選 2ページ目
二重敬語でも許される場合がある!
しかし、言葉とは不思議なもので、二重敬語の中でも定着しているから慣用的にOKというものがあります。
多用されている間に「その使い方もOKにしましょう」となることがあるのです。
ご覧いただける
博物館や展示会などでよく見かける「ご覧いただけます」という表現は二重敬語と意見も見られますが、厳密にいうと二重敬語ではないとされているようです。
「見てもらえる」の尊敬・謙譲表現となる「ご覧いただける」の場合、「覧る」と謙譲表現の「ご(お)~いただく」が組み合わさった表現だと言えます。
お召し上がりになる/なった
「召し上がる」は「食べる」の尊敬表現です。
尊敬表現「召し上がる」に対し、さらに「お◯◯になる」という尊敬表現をかぶせています。
ですが、この場合は二重敬語で誤用とはされないようです。
お伺いします
「お伺いします」という表記も、「伺う」という謙譲語に「お○○する」という尊敬表現をかぶせていますが、やはり二重敬語ではないとされるようです。
二重敬語はたいていNGとされているものですが、このような表現は許容されるのだとか。
やはり敬語は難しいですね。
電話の話し言葉に気を付けて!
取引先と電話で話している場合につい出てしまう表現の中には、正確には「誤用」となるものがあります。
もしもし
☓もしもし、株式会社◯◯◯でございます。 | ◯はい、株式会社◯◯◯でございます。 |
「もしもし」は敬語ではありませんが、電話番を任された新入社員にありがちな失敗なので取り上げました。
「もしもし」は相手に対する呼び掛けの言葉です。
かかってきた電話で相手のいることがわかっているのですから、「もしもし」と電話に出るのはおかしいことだと思われるでしょう。
名前+役職
☓山田課長は離席しております。 | ◯山田は離席しております。 |
「課長」「部長」などの肩書は、肩書自体に「尊敬表現」が入っているとされますので、外からかかってきた電話に対して、身内の人間に肩書を付けて話してはいけません。
社内の人間の名前を社外の人間に伝える際は、言いづらいかもしれませんが「山田は……」などのように伝えましょう。
まとめ
敬語表現は小学校で勉強するものの、日本語を勉強しない限り大人になるにつれてあいまいな記憶で使ってしまいがちです。
頭で理解していても実際に身に付いていなければ、義務教育の勉強が役に立っていないと言えます。
実際の会話のなかで、正しい敬語を意識しながら使っていくことが大切です。
目上の人に失礼にならないよう正しい敬語表現を意識して使い、教授や先生との関係を良好に保つだけでなく、社会人生活も快適に過ごせるようになりましょう!
(高橋モータース@dcp)