理想の会社員像が見つかるかも!? 学生時代に観ておきたい「海賊とよばれた男」試写会レビュー【学生記者】

2016/11/28

あとで読む

学生注目！早稲田大学のよしだです！

大学生の多くが将来についてたくさん悩んでいることと思います。そんな悩める子羊である我々大学生に道標を与えてくれる映画を今回は紹介します。

名前は「海賊とよばれた男」。12月10日（土）に東宝系の劇場で公開されますが、悩める子羊の一員である私は一足先に東宝本社で観覧させていただきました。今回は映画を観て感じたことなど、レポートしたいと思います！

▼よしださんの書いた記事をもっと読む！
https://gakumado.mynavi.jp/student_reporters/188

■当日の雰囲気

今回の会場は有楽町に東宝本社でした……。

ん？本社ってことは会社内で映画を観るってことか!?

そうなんです、東宝の本社には11階に試写室があるんです！ 1つの映写室は1列6名掛けでだいたい10列程度だったので、60~70人は入ることになります。試写室は2つあったので、1回の試写会で100人以上収容することができる計算ですね。大事なことなのでもう一度、これは「会社内」ですからね？会社内にこれだけの設備を持っているとは、さすが東宝だなーと感じた瞬間でした。

■あらすじ

主人公の国岡鐡造（以下、鐡造）は石油販売業者「国岡商店」の店主です。彼の前には国内の販売業者や海外の石油メジャーなどさまざまな苦難が立ち塞がりますが、鐡造の今までにない発想と行動力、そして何より部下との絆でその苦難を乗り越えて行きます。

そうして戦前の日本の石油事業において重要な位置を占めていた国岡商店ですが、敗戦後の日本において石油メジャーによって石油の輸入ルートを完全に封鎖され廃業の危機を迎えます。

国岡商店最大の危機を迎えた鐡造が最後に出した答えは、「日承丸（唯一保有する石油タンカー）をイギリスが牛耳るイラン・アバダンの油田に向かわせる」と言うものでした。発覚すれば日承丸が英国艦隊に撃沈されかねないリスクがある中で、鐡造は最後の石油メジャーとの戦いに挑んで行きます。

■感想レポート

今回の映画では「国岡商店社歌」が度々大事な場面で用いられています。
この歌では社員の結束と苦難を乗り越える強い心が歌われており、社員たちは苦境に陥ったときやここ一番の場面に差し掛かったときに自分たちを奮い立たせ、国岡商店の社員としての誇りを確認するためにみんなで社歌を歌うのです。

特に印象的だったのは、日承丸の乗組員たちが出港後に船長へ、「店主からアバダン行きを命じられた」と伝えたシーンです。特に戦後すぐの状況下で、英国艦隊との衝突の可能性がある場所に向かわされることになったにもかかわらず「店主が行けと言うなら俺たちは行く」と言って社歌を歌うのです。「上司と部下の絆」がメインテーマのひとつに描かれている本作では象徴的なシーンですし、自分たちの仕事に誇りを持っている彼らの姿に感銘を受けました。

また、主演の岡田准一さんは現在36歳ですが、本作の中では自身の年齢よりずっと上の60代の役を演じています。特にすごいと感じたのは声です。若い頃の鐡造を演じるときと、還暦近くの鐡造を演じるときとでうまく声色を変えており、店主として部下の前で話すときの迫力は圧巻です。

「自分の仕事に誇りを持つこと」、「周りの人を大切にすること」。その2つの大切さを改めて感じた作品でした。大切な人とでも、周りの悩める友人とでも、なんならおひとりさまでも、一度は劇場に足を運んでご覧になってはいかがでしょうか？僕ももう一回くらい観に行こうかな(笑)。

■クレジット

監督・脚本・VFX：山崎
原作：百田尚樹「海賊とよばれた男（上下）」（講談社文庫）
出演：岡田准一吉岡秀隆染谷将太綾瀬はるか堤真一近藤正臣國村隼小林薫