世界最大級の回転するパイプオルガンを体感しよう! 大学生からのアートのはじめかた「東京芸術劇場」編

編集部:いとり

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アートに興味はあるけど、どこから鑑賞を始めていいのか分からないという人も多いかもしれません。しかしアプローチ次第では、意外と気軽に美術や芸術を楽しむことができるのです。例えば音楽鑑賞もその一つ。ゆったりと優雅な音色に身を委ねているだけでも、十分に芸術を楽しんでいるといえます。そこで今回は、さまざまなコンサートや演劇公演などを開催している『東京芸術劇場』で、パイプオルガンのコンサートを体験します。

東京芸術劇場でコンサート鑑賞!

東京・池袋駅西口からすぐの場所にある東京芸術劇場は、音楽・演劇・舞踊・演芸などさまざまな舞台芸術公演が行われている複合文化施設。東京都が、芸術文化の振興と国際交流を図ることを目的として1990年に開館しました。


パイプオルガンコンサートの様子 モダンタイプオルガン 撮影: Hikaru.☆

客席数1999席の本格的なコンサートホールに備え付けられている世界最大級のパイプオルガンは本劇場のシンボルの一つ。「クラシック」と「モダン」の異なる顔のパイプオルガンが背中合わせに貼り合せられたような2面構造となっており、計3種類のオルガンが内蔵されています。演奏する曲の時代によって音色が変わるのはもちろん、180度回転して異なる表情を楽しむことができるのが大きな特徴。この「回転するパイプオルガン」は世界でも東京芸術劇場にしかない貴重なものです。

各ホールへと繋がる巨大な吹き抜け構造のアトリウムも、東京芸術劇場の見どころです。天井と壁はガラス張りで、モダンなデザインの開放的な空間となっています。

今回は大学生の杉本慶太さん、渡邉薫子さんと一緒に、回転するパイプオルガンによるコンサートを楽しみました。

――今回、お二人にはパイプオルガンの演奏を楽しんでもらいますが、今までにパイプオルガンの演奏を聴いたことはありますか?


いえ、ありません。大学のチャペルにパイプオルガンがあるので、たまにその音を聞くことはありますが、ちゃんとしたコンサートとなるとどういったものなのか想像つかないです。

私も学校にパイプオルガンがあるので、音自体は聞いたことがありますがコンサートは初めてです。もともと音楽は好きでクラシックも聴いているのですが、パイプオルガンの演奏となると知らない分野なので今回はすごく楽しみです。

――東京芸術劇場のパイプオルガンは時代によって異なる音色とデザインが楽しめるそうですから、そちらも注目です。

パイプオルガンの荘厳な迫力に圧倒される!

今回は、コンサート前に行われている『視覚障害者のための公演説明会』に特別に参加させていただきました。この説明会では、目の不自由な方に公演をより楽しんでもらうため、演奏される曲や出演者、楽器などについての説明を行っています。
(この説明会は指定された日に実施されています。詳細は こちらでご確認ください)

ここではパイプオルガンに使われている実際のパーツに触れるという、貴重な体験ができました。杉本さんも思った以上の大きさと重さに驚いていました。


目の前に置くと意外に大きなパイプオルガンのパーツ

説明会を終えた後は、いよいよコンサートホールに足を踏み入れます。

――実際に客席から見たパイプオルガンはどうですか?



2階の客席から見るとパイプオルガンがちょうど目線の高さに見えてすごくいい眺めです。とても大きくて芸術品のような美しさ!


たしかに迫力がありますね。自分が知っているものとはかなり違います。どんなふうにオルガンが回転するのかも楽しみです!

幻想的な景色と異なる3つの音色を楽しむ60分


パイプオルガンコンサートの様子 バロックタイプオルガン 撮影: Hikaru.☆

そして待ちに待ったコンサートがスタート! この日鑑賞した「ナイトタイム・パイプオルガンコンサート」ではパイプオルガンが美しくライトアップされており、その見た目にも心奪われます。前半はクラシカルなデザインが特徴のルネサンス&バロック・オルガンの演奏を楽しみます。


撮影: Hikaru.☆

オルガンを演奏するのは、東京芸術劇場のオルガニストであり、さまざまなオーケストラとの共演でも活躍する小林英之氏。そしてトランペットはソリストやオーケストラプレーヤーとして、国内外で活躍する山本英助氏です。

格調高いクラシック様式のパイプオルガンでは、パーセルやバッハなど17~18世紀に作られた楽曲が当時の音色に合わせて演奏されました。

そして、ついに回転するパイプオルガンを目撃する瞬間が!


撮影: Hikaru.☆

固唾をのんで観客が見守るなか、ルネサンス&バロック・オルガンがゆっくりと回転すると、今度は銀色に輝くモダン・オルガンが登場! まったく別のスタイルのオルガンが登場するシーンはちょっとしたイリュージョンのようです。美しいシルバーのモダン・オルガンに青色のライトが照らされ、幻想的な光景を作り出しています。

こちらでは、20世紀初頭ドイツで活躍した作曲家レーガーなど、比較的最近の曲が演奏され、先ほどのクラシック様式の音色とは全く違う音の響きにも驚かされます。


撮影: Hikaru.☆

ときに優雅に、ときにダイナミックに奏でられるパイプオルガンの音色に没頭するうちに、60分間のコンサートが終了。

近くでパイプオルガンのすごさを実感!

コンサート終了後は、今回のコンサートを企画した東京芸術劇場事業企画課の曾宮さんにパイプオルガンの魅力を伺いました。ここで、なんとパイプオルガンの舞台に特別に上がらせてもらえるといううれしいサプライズが!

実際に演奏席に座るという貴重な経験も!



客席から見ても大きかったですけど、すぐそばに寄るとさらに大きく感じますね。


この壁に見えるのもパイプですよ。パイプオルガンの中に入りきらない大きなパイプはこうして後ろにそびえ立つように並んでいます。

パイプオルガン背後にある大パイプ



これもパイプなんですか!? あ、たしかに耳をつけると風が通っているうな音がする……。


パイプオルガンの内側



パイプオルガンの内側もこのようにパイプが並んでいますよ。パイプは全部で約9,000本あります。

9,000本もあるんですか!? でも大きなものから、こんなに小さなパイプまで、本当に数多くのパイプを必要とする楽器なんですね。



非常に広いホールですけど、パイプオルガンのコンサートを聴くとすれば、どの席が一番楽しめますか?

あくまで私の好みですが、2階席の下手側(舞台に向かって左)のバルコニーが好きですね。また、1階は音が天井に当たって降りてくるので、「音が天から降ってくる」ような感覚で楽しめますよ。


もし機会があればその席に座ってみます!

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