友情・努力・勝利じゃない?! 少年ジャンプで連載された異端な漫画7選 2ページ目
『週刊少年ジャンプ』1988年1・2-15号で連載された漫画です。この漫画の世界観では、サッカーは天空の神々から賜ったスポーツであり、全ての球技のルーツとなっています。全人口の半分がサッカーに熱狂しているこの世界で、悪の組織・サードエンバイアがサッカーによる世界征服をたくらみます。主人公・逸刀志狼は「真蹴球戦士」を率いて対抗するのですが……。とにかくトンデモな設定とむちゃな展開が交錯する異端の作品で、ブラックホールを右手に内蔵したキーパーが登場したりします。
●『機械戦士ギルファー』巻来功士
『週刊少年ジャンプ』1983年51号-1984年13号で連載された漫画です。同誌で原作賞を受賞した「メカバトラー ギルファー」を基に、巻来功士先生が作画した作品です。ゼウスボックスというシステムに自分の脳を移し、機械戦士となったギルファーの戦いを描きます。ロボット同士のいわばプロレスを描いた作品ですが、そこには独特の魅力があり、今も忘れられないというファンのいるカルトな漫画です。
巻来先生が後に描き下ろした『連載終了! 少年ジャンプ黄金期の舞台裏』によれば、担当編集者からは「原作は使えそうな部分だけ使ってくれればいいよ」という指示だったそうですから、本作の内容はほぼ巻来先生のオリジナルといえるかもしれません。
●『はだしのゲン』中沢啓治
中沢先生が自らの被爆経験を基に描いた漫画です。小学校の図書館などに置かれていることが多いですから、読んだことのある人がほとんどでしょう。しかし、本作が『週刊少年ジャンプ』誌上で連載されていたことをご存じでしょうか? 1973年25号から連載が開始され、1974年39号で終了しました。少年ジャンプコミックとして単行本が刊行されることはありませんでしたが、同作はその後続編が描かれ、ジャンプ誌上で連載された分も単行本化されました。
このようなちょっと毛色の変わった作品が連載されていたというのは、『週刊少年ジャンプ』の懐の広さを示す証拠でもないでしょうか。実際、短命に終わった作品でも、「あの作品が忘れられない」なんてことはけっこうあって、時間がたってから別の出版社から単行本が発売されたりします。あなたは、『週刊少年ジャンプ』に連載された異端な作品というと、どんなタイトルを挙げますか?
(高橋モータース@dcp)