【連載第18回:医学部受験】 <沖式数学>センター試験対策vol.1<数と式 / 集合と論理>
みなさん、こんにちは。数学講師の沖 元介です。
今回は、次年度の受験生へ向け、書かせていただこうと思います。
高2生諸君!!
もう、あなたたちは受験生です!!
高2の3学期は、
高3ゼロ学期ですよ!!!!!!
これから何回かに分けて、主にセンター試験対策について単元別に書かせていただきます。
《 数と式 》
多くの人がパーフェクトを目指したいところだと思います。力技で計算すれば正解できることもありますが、
スマートに最短で解けるように練習をする必要があります。
例えば、『対称式』『交代式』『基本対称式』などの用語は理解していますか?
数2分野の『解と係数の関係』などの知識は利用できていますか?
以下、簡単な対策や勉強法についてです。
<対策1>
繰り返しになりますが、『素早く』『正確に』を徹底しましょう。単に正解を得るだけでなく、
模範解答の別解なども積極的に取り入れ、理想の計算過程を追求する必要があります。
<対策2>
『対称式』や『交代式』の問題については、安易な代入はしてはいけません。
必ず、先を見越して『基本対称式』を作成してから代入を試みましょう。
その際に、数2の知識である、『解と係数の関係』などを利用するとスマートな解答が作れる事があります。
<対策3>
ここは少し、整数部分や小数部分の問題について、具体的な例を取り上げてみましょう。
例えば、簡単な例として、2√7 の整数部分は?
『4』と思った方は要注意です。
正解は『5』ですね。
√7は2.・・・・だから、整数部分を2倍して『4』としてしまう生徒が多くいます。
正しくは、2√7 =√28 と書き換えなければいけませんよね。
細かい事ですが、デキる生徒でも見落としやすい知識があります。
教える側も、これらを意識させる指導が必要ですね。
<対策4>
不等式の問題 も生徒にとっては悩みの種だと思います。
解答を作るにあたり、数直線を活用 しましょう。
理由は、視覚的に理解することが重要であるからです。
次回のコラムでは、『2次関数』の内容に触れますが、関数でグラフを描くのも同じ理由からです。
《 集合と論理 》
カンで「必要条件」や「十分条件」などと答えていませんか?
この分野は、意外と配点が高いので、1問の失点が命取りです。
以下、簡単な対策や勉強法についてです。
<対策1>
『集合』の分野は、「要素の個数」と「記号の意味」をしっかりと理解していれば大丈夫でしょう。
またまた、簡単な例ですが、『∈』と『⊂』の違いは大丈夫ですか?
要素と部分集合と、即答できないのなら要注意です。
<対策2>
『論理』は、主に真偽判定と条件判定が問われます。
・条件判定の際の、「主語」はどちらであるのか。
・「仮定」と「結論」の関係は理解できているか。
・「偽」と判定する場合は、「反例」を挙げられるか。
以上3点を意識して勉強に取り組みましょう。
<対策3>
上記の知識を完全に理解できたとして、最終的にぶつかる壁は 命題を分析する能力 です。
命題には、様々なパターンが考えられます。
例えば、『集合』が入っているケースや『方程式』や『不等式』が入っているケース、
日本語で『三角形ABCが直角三角形で〜』などと入っているケースなどです。
これらを個別に分析する能力というのは、この分野の勉強をしているだけでは、身につきません。
従いまして、勉強の順番は工夫する必要があるでしょう。
第1弾は、こんなところでしょうか?
今後の勉強の参考になれば幸いです。
次回は、『2次関数』『図形と計量』について書かせていただきます。
【著者プロフィール】
沖 元介(MEDUCATEエグゼクティブ講師)
大妻中野中学高等学校 数学講師早稲田塾 数学講師/増田塾 数学講師/Navio 数学講師/個別教室のトライ 数学講師/SBI大学院大学 経営管理研究科 アントレプレナー専攻 在学中
現在都内の複数の学校や塾で数学を指導する。『数学を学ぶのではなく数学で学ぶ』を信条とする。その傍らで、大学院大学にてMBA取得を目指し勉強中。教育×経営学の可能性の模索中である。
MEDUCATE(株式会社リベライズ) http://meducate.jp/