GWのデート・観光に! 近畿大学建築科の学生が選ぶ、 大阪のお気に入り建築物スポット5つ 2ページ目
■華麗なる大正建築で庶民が会合するという「大阪市中央公会堂」
↑大阪市中央公会堂。豪壮な建物です。「中之島」のエリアに、日本銀行、大阪府立中之島図書館と、この形式の建物が並んで、大阪のオトナな観光スポットでもあるようです。
2002年に国の重要文化財に指定された、日本の近代建築史上とても重要な「ネオ・ルネッサンス様式」の建物だとか。外観には赤レンガの壁に白い御影石が配置されて、窓には装飾、青銅の屋根にはドームがあって、素晴らしく華麗なオーラを放っています。
しかも、いまも市民が「公会堂」として、ホールや会議室を借りることができるそうで、ド派手でかっこいい建物で庶民が寄り合って会合をしている、というところが大阪らしいように思います。
この公会堂は1918(大正7)年、いまは大阪屈指のオフィス街である中之島に開館しました。建築家は、原案が岡田信一郎さん、実施設計が辰野金吾さんと片岡安さんだそうですが、実質は日本銀行本店や大阪支店、京都支店(重要文化財)を設計した辰野さんが仕切り、「辰野式」と言われるデザインで有名です。
中には入れないと思って行ったところ、自由に入れて、1階ロビーや地下フロア、公開している展示室は見学することができました。高級そうな洋食レストラン(中之島ソーシャルイートアウエイク)とショップ(公会堂SHOP)もあります。
どの部屋も利用料はホームページで公開されていますが、これだけ立派な施設がこの料金!? という安い設定です。申し込みは抽選で大人気とか、あっぱれ大阪!
↑大集会室。パンフレットによると、1,116席もあるのだとか。オペラやコンサート、式典などに利用されています。大理石風の円柱、シャンデリア、舞台や壁面、天井の装飾はどれをとっても荘厳な意匠(いしょう)で見応えがありすぎます。
↑大集会室のイス席です。集会がなかったので入れました。2階席もあります。円柱は大理石を模した様式とか。映画に出てきそうな空間です。
↑正面、エントランスです。気楽に入りづらい雰囲気ながら、誰もが見学できるスポットなのです。毎週木曜午前中にガイドツアー(前月に申込制)もあるそうです。
↑1階の大集会室のロビーです。大中小の会議室が全部で16あるとか。階段がたくさんあって、建物全体が入り組んだ迷路のように感じます。
↑1階の正面玄関を入ると、この扉をくぐることになります。上の写真のロビーと同じ空間にあります。ただし、現在、正面玄関は閉じていて、階段を降りた地下から建物に入りました。
↑なんとレトロなエレベーター。いまも大阪の市民が使うホールの第一線で活躍していて、モダンに映ります。昔の人から引き継がれてきた様子が伝わってきて、感慨深くもあります。
↑展示室は自由に見学できます。建てた当時の意匠や、その後の復元作業の職人の技術などの資料、周囲の近代的な建築の案内など情報が盛りだくさんで、建築物好きは必見だと思います!
大阪市北区中之島1-1-27
06-6208-2002
9:30~21:30(展示室~20:00) 第4火曜休(祝日の場合はその翌日)
京阪電鉄中之島線なにわ橋駅から徒歩約1分