中古車販売店に行くと、展示しているクルマのフロントウィンドウに大きく金額の書かれたプライスボードが置いてあります。このプライスボードは車名・グレードや年式そして価格だけでなく、7つの重要な項目について書かれています。実はこの７つの重要な項目はクルマ情報サイトの車両情報ともリンクしていますので、紹介しましょう。

まず、価格に関してですが、多くの場合記載されている金額は消費税込みの車両本体価格であることが一般的です。クルマを購入する際には、この「車両本体価格」の他に、税金や登録にかかる手数料などが必要です。それらを足した合計を「支払総額」や「乗り出し価格」と言います。予算いっぱいの「車両本体価格」のクルマを選んでしまうと、手続きをしたら予算オーバーだった！となってしまうので注意しましょう。

見るべきポイント1：走行距離

重要な項目の1つ目が走行距離です。これはその中古車の走行距離を示しています。メーターが壊れて交換されている場合は交換と書かれていて、整備記録簿などに交換時の走行距離が記載されていることが多いです。そして走行距離を示すオドメーターがハッキリと分からない場合は不明と記されます。

見るべきポイント2：点検整備記録簿

2つ目の重要項目は前使用者の点検整備記録簿があるか、ないかです。展示時点から遡って過去2年以内に定期点検が行われて、その記録簿がある場合は有、ない場合は無と書かれます。

点検整備記録簿は中古車の履歴書であり、カルテといえるものです。前オーナーがこれまでどのようにメンテンスしてきたのかがわかる手段です。もし、走行距離が多い中古車でも細かくメンテナンスしていれば安心できますし、その逆で走行距離はそれほど多くないけど、メンテナンスがほとんどされていないと不安ですよね。

それだけ、点検整備記録簿は中古車購入では必須アイテムなのです。これがないというのは論外ですし、あっても白紙では意味がありません。

見るべきポイント3：定期点検整備実施状況

そして3つ目は定期点検整備実施状況です。これは定期点検整備の実施をいつ行うのかを示すもので、展示前に行っていれば済、クルマを引き渡すまでに行うものには納車時と表記します。

見るべきポイント4：定期点検整備費用の扱い

続いて4つ目はこの定期点検整備費用の扱いについてです。定期点検がすでに済んでいる場合は、その整備費用が車両本体価格に含まれますし、納車時までに行う場合は、その費用が含まれているか、いないかが記されています。

見るべきポイント5：修復歴の有無

重要項目の5つ目の修復歴の有無です。修復歴と聞くと、大きな事故を起こしたクルマなの？と思われるかも知れませんが、全てがそうではありません。

自動車公正取引協議会という機関が定めた部位が修復・交換されている場合に修復歴有りとなります。ちなみにバンパーのスリ傷やドアの凹みは修復歴有りになりません。最近では車両状態評価書というものがあり、どこを修復したのかがわかるようになっています。

見るべきポイント6：保証の有無

6番目が保証の有無です。クルマを引き渡すまでに整備や点検は行いますが、走行中にトラブルが発生した際に、保証で修理してくれるかどうかがわかります。

保証付きの場合、保証内容と期間を記した保証書をユーザーに渡すことが決められています。注意したいのは、保証付きであっても販売店やクルマによって保証内容や期間は異なっていることです。保証付きだからと安心と考えずに、しっかりと確認することが大切です。

見るべきポイント7：リサイクル料金の預託金表示

最後の7番目がリサイクル料金の預託金の表示です。リサイクル料金はクルマの所有者が購入時に支払います。リサイクル料金が車両本体に含まれていない場合や未預託の場合は別途いくら掛かるのかが記されています。現在はほぼすべての中古車は預託済になっています。

展示場、情報サイトに関わらず中古車のプライスボードにはこれだけの情報が掲載されています。情報サイトではさらに燃料や装備なども表示されているので、自分の希望に合ったクルマをより見つけやすくなっています。

（文／萩原 文博）

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