内科医に聞いた! 悩みやストレスで胃が痛む理由と対処方法

学生の窓口編集部(S)
2016/03/09
新生活
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内科医に聞いた! 悩みやストレスで胃が痛む理由と対処方法

失恋をした、家族や友人との付き合いで悩みがある、仕事や学業でプレッシャーが続くときなど、「食欲がない」、「胃がどーんと重い」、「吐き気がする」といった経験がある人は多いのではないでしょうか。「ストレスが原因の胃炎は、10代から年代を問わずによく起こりえます。ストレス性胃炎、神経性胃炎とも言います。放っておくと大変なことになる場合もあります」と話すのは、内科医で大阪府内科医会副会長、泉岡医院(大阪市都島区)の泉岡利於(いずおか・としお)院長。そこで、ストレスと胃の関係やセルフケア、予防法、放置するとどうなるのかなどについて、詳しいお話を聞いてみました。

■ストレスで自律神経のバランスが乱れて胃が痛む

――ストレスや悩みごとが原因で胃が痛む理由を教えてください。

泉岡医師  胃や腸の動き、心臓や脈の拍動、呼吸、汗の出かた、睡眠状態などは、自分の意思ではコントロールできない「自律神経」が調整しています。ストレスがあると自律神経のバランスが乱れて、内臓の活動が活発になり過ぎて疲労することがあります。胃では、食べ物を消化する胃液に含まれる「胃酸」が過剰に分泌されます。

すると、その胃酸が胃の粘膜を傷付ける、血流をさまたげて胃の粘膜の働きを低下させることがあります。それに、ストレス状態や緊張が続くと、胃が収縮して痛む原因になります。

――「胃酸過多」になる、「胃が収縮する」のですね。どんな症状が起こるのでしょうか。

泉岡医師  みぞおちのあたりが痛む、重い感じがする、食欲がない、胸やけがする、吐き気がする、実際に吐くなどの症状があります。

――何やら思い当たりますが、ストレス性胃炎とほかの胃の病気とは関係があるのでしょうか。

泉岡医師  まず、胃が痛む理由は、胃の粘膜の炎症、損傷、胃の筋肉が収縮する、けいれんを起こすなどです。

そうなる原因としては、ストレスのほか、アルコールやタバコ、香辛料など刺激が強いものを過剰に飲み食いしたとき、暴飲暴食ですね、その刺激、風邪薬や解熱鎮痛剤など薬の副作用、アレルギーなどが考えられます。

それに、胃粘膜の中に生息する「ピロリ菌」として知られるヘリコバクター・ピロリ菌によって、胃炎・胃潰瘍(かいよう)などが引き起こされることが分かっています。ピロリ菌は、胃の粘膜層を損傷、破壊する、胃を守っている粘液を減らして胃酸からの攻撃を受けやすくします。

胃の病気には急性胃炎、慢性胃炎、胃潰瘍、胃がんなどたくさんありますが、どの場合でも、原因となっている、あるいは悪化させる要因の一つに、ストレスである可能性があります。

■胃が痛むのは、休息が必要なサイン

――病院に行った方がいいタイミングを教えてください。

泉岡医師 思い当たる原因があればそれを取り除き、適切な市販の胃薬を飲むなどして休養し、2・3日様子を見ましょう。それでも改善しない場合や、急激な痛みがある場合は内科や胃腸外科を受診してください。

また、重要なのは、ストレスが原因だろうと思って1週間以上も放置しないことです。内視鏡検査をすると、慢性胃炎や胃潰瘍、胃がんが見つかる場合もあります。

――内視鏡検査とは胃カメラのことですね。胃が痛んだとき、それらの検査をしても炎症はないし病変はないと言われたことがあります。同僚は、よくあることと言いますが、何がどうなっているのでしょうか。

泉岡医師 症状があるのに検査をしても胃炎が認められないこともよくあって、それは辛いことだと思います。一方で、胃に炎症があるのに症状がなくて、検査をしないと気付かない人もいます。

胃痛や重苦しさなどの症状があっても、胃に器質的な異常が認められない現象を、「機能性ディスペプシア」と呼んでいます。ディスペプシアとは消化不良の意味ですが、胃や十二指腸の不快な症状を指します。これもストレスや疲労と関係があり、日本人の4人に1人がこの症状があると言われています。

――やはりその症状は多いのですね。「悩みもストレスもないと思っていたけれど、ストレス性胃炎かもと診断されて、ストレスがあったのかと気付いた」という人がいます。

泉岡医師 そういう例はかなりあります。ストレスに気付いていないからストレスがたまっていくことになりかねないので、胃が痛い、吐き気があるなどの症状が出たら、休息が必要なサインだと考えてください。

ストレスが原因の場合は薬では治りきらない、あるいは一時的におさまっても繰り返すことがあります。胃薬で治ったように思っても、次は腸の具合が悪い、頭痛がするなどほかの場所で不調を起こすこともあるでしょう。ですから、ストレスそのものを取り除く必要があります。

ストレスの原因を見つめてリラックスできる時間を作りましょう。そのうえで、刺激が強い食事、暴飲暴食、また揚げものやスイーツなど油脂分が多くて消化に時間がかかる食事を避ける、睡眠をとって体を休める、軽い運動をするなど、生活習慣を整えてください。

――ありがとうございました。

胃の痛みについての知識を整理しておき、症状があってストレスに思い当たれば、その原因を考えて解消法を実践する、食生活や日々の行動のリズムを見直すようにしたいものです。

(品川緑/ユンブル)

取材協力・監修 泉岡利於氏。医学博士。内科医、大阪府内科医会副会長。医療法人宏久会泉岡医院院長。
泉岡医院 大阪市都島区東野田町5-5-8
http://www.izuoka.com/

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