【検証してみた】築地、歌舞伎座、皇居……東京駅付近の人気観光スポットはタクシー初乗りで行けるのか! 2ページ目
■若いドライバーも増えている! 意外と知らないタクシーのアレコレ
チャレンジの道中で、國安さんにタクシー業界のさまざまなお話を伺いました。これが意外なことや興味深いお話ばかりでして……
――タクシーの運転手さんは拘束時間が長くつらい仕事というイメージがあるのですが……
國安さん よく「1日仕事して次の日が丸一日休みでまた次の日が1日仕事」というイメージを持っている人がいますが、そうでない会社もあります。例えばうちの会社では日勤と夜勤と勤務時間を選ぶことができます。私は朝から夜までの日勤を選んでいます。
――一般的な会社員のように週休2日、例えば週末の2日を休みに……ということもできるのですか?
國安さん 「1カ月に○日出社しないといけない」という決まりがあって、その規定さえ守れば休むことが可能です。なので、私は基本的に週末を休みにしていますよ。
――拘束時間が長いとか、休みがなく激務というイメージがありましたが、実際はそうではないのですね。
國安さん もちろん、稼ぎたい人は多く働けばいいですし、自分のペースに合わせて選択できるのが魅力です。私もその点に魅力を感じて別の業界から転職しました。
――下世話ではありますが、お給料ってどうなっているのですか?
國安さん これも会社によるのですが、「歩合」と「固定」を自分で選ぶことができます。例えば私は歩合でして、売上げのだいたい6割が収入になります。ですので、もし月に100万円売り上げを立てることができれば、お給料は約60万円ということです。こうした「自分の力で稼ぎを立てることができる」というのも魅力だと思っています。もちろん。歩合は怖いという人も固定でスタートすればいいだけです。
――勤務形態もある程度自由で、お給料も安定している……そう考えると魅力的ですよね。
國安さん 私も2年前にこの業界に入りましたが、最近は大学を卒業して新卒でタクシー運転手になるなど、この業界に魅力を感じている若い人たちも増えていますよ。
■あのタクシーならではの匂いは実は……
――全く話は変わってしまいますが、タクシーの「独特の匂い」は芳香剤か何かなのですか?
國安さん 特にタクシーで共通の芳香剤を使っていたりするわけではないので違うと思います。これは私の推測なのですが、タクシーは大人の男性が毎日のように長時間運転し続けます。そのため、大人の男性の匂いが取れないほど車に染み付き、それがうっすらと香っているのではないでしょうか(笑)。
――「うっすら」というのがポイントですね(笑)。
タクシー業界の興味深い話や、トリビアのようなことを伺うことができました。タクシーのあの匂いが本当に「薄まった男の匂い」だとしたら面白いですよね(笑)。
また、ワンメーターチャレンジは残念な結果になりましたが、春休みに初めての東京観光をする人はぜひ参考にしてみてください!
取材協力:東京ハイヤー・タクシー協会、三和交通株式会社
(中田ボンベ@dcp)