大学生による公共電波のラジオ番組! FM西東京『ミッドナイトスクール』ってナニ?
みなさんは、『ミッドナイトスクール』というFM西東京のラジオ番組をご存じでしょうか? この番組は関東のさまざまな大学から集まった学生たちが制作・進行を行っているもの。今回は、このミッドナイトスクールに参加している大学生のみなさんに、番組の魅力や番組に関わって学んだことなどを伺いました。
■大学生が全て手掛けている番組
ミッドナイトスクール代表の近藤優人さん(東京経済大学2年)にお話をうかがいました。
――まず、『ミッドナイトスクール』とはどんな番組なのか教えてください。
近藤さん この番組は企画から収録、編集を「学生のみ」で行い、それを放送してもらうというものです。「一から十まで学生で行っている」というのが、一番の特徴であり、魅力ですね。
――放送時間はいつなのですか?
近藤さん 毎週土曜日の夜12時から12時半まで放送される30分番組です。本放送以外にも、土曜日のお昼の音楽番組の中で、生放送の宣伝枠もやらせてもらっています。
――いつから始まったものなのでしょうか?
近藤さん 番組は2013年の10月にスタートしました。それ以前も、大学生による『カレッジピープル』というラジオ番組が放送されていましたが、それは曜日ごとに違う大学が担当するもので、ミッドナイトスクールとはまた違ったものでした。その番組が終了し、別々の曜日ではなく各大学の学生を集めてやろうということになったのがミッドナイトスクールです。
――大学生で一から十までということですが、録音機器などの操作も全て大学生で……ということですか?
近藤さん そうですね。参加している学生に決まった役割はなく、全員がパーソナリティーから編集まで全てを担当します。なので収録も全員が参加して話すこともありますし、編集も誰かが毎回担当するわけではありません。
――まさに「全員一丸」となって制作されているということですね。
■毎週企画が変わるラジオ番組!
――番組の内容はどのようなものですか?
近藤さん 一般的なラジオ番組のように定例のコーナーを設けず、毎週異なる企画をお送りしています。この企画は毎週集まってみんなで考えているもので、大学生らしいチャレンジ精神旺盛なものが多いですね。
――例えば、個性的な企画ではどんなものがありましたか?
近藤さん 面白いものだと、「仮説検証」というものがあります。例えばですが、「兄弟構成が同じ人同士は仲良くなりやすい」という仮説があるとして、それが本当なのか検証します。他には、さまざまな地域に行ってアンケート調査を行う系もありますね。渋谷にいる大学生と田無にいる大学生にインタビューして「どれだけ意識が違うのか」を調べたりもしました。また、一夜漬けで何ができるかといったチャレンジもしました。
――意識調査は面白いですね。
近藤さん やはりチャレンジ企画や一夜漬け企画にはぶっ飛んだものが多く、「19時間かけて鎌倉までの60キロの道のりを踏破する」という一夜漬けがありました。このときは進むごとに一人また一人と脱落していき、最終的にたどり着いたのはたった一人だけでした。
――それでもたどり着いたのがすごいですよ(笑)。ラジオの反響はいかがですか?
近藤さん 最近はTwitterのフォロワー数が増えたり、Facebookの閲覧、またお便りも増えていますが、正直、そこまで大きな反響はありません。まだまだこれからといったところでしょう。
■学生だけど活動しているフィールドはプロの領域
――参加されている皆さんは、やはり「ラジオがやりたい」ということで参加されているのでしょうか?
近藤さん そうですね。参加している学生は、大学でも放送研究会に所属していたりすることが多いです。ただ放送研究会レベルだと、どうしてもアマチュアといいますか、本物のラジオに携わる機会がありません。ですので、こうした公共の電波で自分たちの番組が発信できる貴重な場に、何かを伝えたい、発信したいという思いのあるメンバーが集まったといえます。
――ミッドナイトスクールに参加して、ここが面白いということはありますか?
近藤さん この番組は、なぜかひときわ目立つ個性のあるメンバーが集まっています。類は友を呼ぶではありませんが、各大学からこの個性豊かなメンバーが集まって番組がやれていることが、面白いと感じることです。ちょっとズルい言い方ですが、こうした団体に所属して活動できている時点で、「全てが楽しい」と感じています。
――この活動で学んだことはありますか?
近藤さん 協力することの大切さ、そして難しさですね。収録は週に1回で、そこで企画会議も行います。つまり週に一度しかみんなで集まって話す機会がありません。その短い時間で意見をすり合わせ、番組を組み立てていかないといけないのです。それには協力が不可欠です。誰をどう動かせばスムーズにいくのか、またどのようにすれば円滑に協力できるかなどをを学んでいる途中です。
――この活動に参加して「これは難しい」と感じたことはありますか?
近藤さん 難しいと感じたのは、やはり「スポンサー獲得」の部分ですね。学生が制作しているとはいえ、プロの世界で活動させてもらっているわけです。お金をいただくからには、しっかりとそれに見合ったお返しをしないといけないというのが、難しいと感じることです。その苦労は毎回感じていますね。ただ、その苦労があるからこそ、楽しく活動させてもらっているのだと実感しています。
――近藤さん自身、今後の目標はありますか?
近藤さん 地元に愛される、サインを求められるような存在になりたいです。また将来はラジオ番組のパーソナリティーを任せられるようなアナウンサーを目指しています。
――最後に、読者の大学生や進学前の高校生にメッセージをお願いします。
近藤さん 「夢を諦めないで努力すること」を大切に考えてほしいですね。私自身も、今自分の夢に向かってミッドナイトスクールというチャンスの舞台で努力しています。努力を惜しまず、つかんだチャンスは逃さないように頑張ってもらいたいです。また、番組にはさまざまなメッセージが込められているので、ぜひ私たちの番組を聴いてください。
――ありがとうございました!
大学生たちによるラジオ番組「ミッドナイトスクール」。取材の際、収録ブースにお邪魔させていただきましたが、一般的なラジオ番組にはない、大学生ならではのフレッシュな魅力を感じました。同じ学生ならその雰囲気に魅了されるはずです! 勉強の合間に、ぜひ聴いてみてはいかがですか?
ミッドナイトスクールは毎週土曜日の夜12時から放送中!
FM西東京「ミッドナイトスクール」のHP
⇒http://842fm.west-tokyo.co.jp/program/school/
また、ミッドナイトスクールでは大学1、2年生の新メンバーを募集中です!
※2016年1月25日時点
(中田ボンベ@dcp)