社会の不条理を実感! 大学生に聞いた、「スクールカースト」の存在を感じたのはどんなとき
インドの厳格な階級制度になぞらえて、いつしか言われるようになった「スクールカースト」。やんちゃなリア充グループを頂に、次に続くのは、そこそこクラス内で交友関係のある平民層。その下に目立たない下層民、そして、このピラミッド構造の中にすら入れないボッチがいます。名著「世界がもし100人の村だったら」よろしく、教室という数十人程度の組織がまさに世界を、いや社会の縮図であることを痛感する。というのが通説です。では、この「スクールカースト」を体感したという人は実際にどれくらいいるのでしょうか? 学生男女を対象にアンケートを取ってみました。
■学生時代、「スクールカースト」の存在を感じたことはありますか?
はい 154人(38.4%)
いいえ 247人(61.6%)
過半数が「スクールカーストの存在は感じたことはない」と回答。しかし、401人中154人が「ある」と答えました。では「はい」と回答した人は具体的にどんな出来事から、スクールカーストの存在を認識したのでしょうか?実例を見ていきましょう。
●容姿による格差
・イケメンの発案した文化祭の劇のシナリオは必ず通る(静岡県/大学4年生/女性)
・顔がイケメンの人のほうが注目される(奈良県/大学4年生/男性)
・かわいい子とそうでない子は扱いが違いすぎる(千葉県/短大・専門学校生/女性)
・きれいで人気の女子は理不尽なことでも許されていた(大阪府/大学院生/女性)
容姿を気にして人との優劣に悩むのは、よっぽどのイケメン・イケ女でない限り、学生時代に誰しもが通る道。この扱いの理不尽を受け入れることも、社会で生きていくには必要なのかもしれません。
●運動能力で決まる地位の優劣
・運動が得意な子は人気があった(兵庫県/大学4年生/女性)
・体育祭で活躍した男子はいろいろな女子からちやほやされていたけれど、体力のないヒョロガリな男子は無視されたり、女子からも冷たい視線を浴びせられていた(京都府/大学3年生/男性)
・体育祭で活躍した人ばかりがモテる(栃木県/大学4年生/男性)
・運動系の部活に入ってる女子が偉そうにしていたから(大阪府/大学4年生/女性)
身体能力による優劣で地位が決まるのも、学生生活ならでは。運動が苦手な学生さんも、社会人になれば足の速さやジャンプ力を競う場所は滅多にないので安心してください。
●教師によるえこひいき
・成績上位の子はいつでも先生に質問に行けたようだけど,ほどほどの子たちは結構追い返されたりしていた(愛知県/大学4年生/女性)
・教師の態度があからさまに違ったから(千葉県/大学4年生/女性)
・先生に名前を覚えてもらえてなかった(茨城県/大学4年生/女性)
・いろいろな場面で先生に優遇される(茨城県/大学2年生/女性)
教師とは言え、人は人。この大人に対する嫌悪感でふて腐れるか、反骨心をもって努力するかで人生が大きく変わりそうですよね。
●コミュニケーション力が立場を分ける
・全体で何かを決めるときに発言力の差を感じた(東京都/大学3年生/男性)
・明るい人が人気で、暗い人は人気がない(東京都/大学2年生/女性)
・いろいろな場面でクラスの中心的なグループの意見ばかりが尊重されていた(山口県/大学4年生/女性)
・コミュ力のある人間同士で集まり、クラスやチームの中心でにぎわう一方、その他の人たちはひっそりとしていた(千葉県/大学1年生/女性)
その後の就職活動にも大きく関わってくるコミュニケーション力。教室で培われたそれは、企業側からも重宝されそうです。
●女子の中でのカースト制度
・中学校では気の強い女子が中心となってしまい、おとなしい女子はその子たちに目をつけられないよう注意する必要があった(宮城県/大学院生/女性)
・気の強い女の子が女子のグループを仕切っていた(兵庫県/大学4年生/女性)
・同じグループの女の子が遊んだりご飯に行くときに「あの子は誘う、あの子はちょっとね……笑」みたいな区別をしていた。(東京都/大学4年生/女性)
クラス全体でもカースト制度があるし、女子のグループ内にもピラミッド構造が存在したと感じた人も多いようです。
いかがでしたか? このような「スクールカースト」の仕組みを理解すること。その中でうまく立ち回り、自己表現していくことは、ある意味、勉強よりも大事なことかもしれませんね。
文●ロックスター
マイナビ学生の窓口調べ
調査日時:2015年12月21日~2016年1月4日
調査人数:学生男女401人