世界の各地域にはさまざまな「神話」があります。日本にもイザナギやイザナミが国を作る、スサノオノミコトがヤマタノオロチを退治する、といった内容の「日本神話」があります。では海外にはどんな神話があるのでしょうか。今回は世界各地の有名な神話、またその神話がどんなものかを紹介します。

●ギリシャ神話

ゼウスやアテナ、アルテミスといった日本でもおなじみの神々たちが登場する神話。ゼウスとその父であるクロノスとの戦い、またゼウスが神界を統治した後に起こる、神々による愛憎劇が描かれています。この愛憎劇は昼ドラのようなドロドロっぷりです。ギリシャでは学校の歴史の授業で神話を教わるそうです。

●ローマ神話

古代ローマはギリシャを支配した際にその文化に大きな影響を受けました。このローマ神話も、中身はギリシャ神話そのままで、登場する神々だけは古代ローマのものに変えています。例えばギリシャ神話のゼウスはローマ神話ではユピテル、アテナはミネルウァといった名前になっています。

●北欧神話

ノルウェーやスウェーデンといった北欧の国々で伝承されている神話です。世界樹ユグドラシルによってつながれている9つの世界を舞台に、オーディンやトールといったゲームなどでもおなじみの神々が登場します。また、神と巨人の最終戦争が描かれていますが、この戦争の名前が「ラグナロク」。ゲームの影響で剣の名前だと思っている人も多いかもしれませんね。

●ケルト神話

紀元前9世紀頃に中央アジアからヨーロッパ地域に移住した人たちをケルト人と呼びます。彼らが伝承してきた神話がケルト神話です。現代に残るケルト神話はアイルランドやウェールズ地方で伝承されているもので、神と人との戦いや、クー・フーリンという神の子が登場するアルスター伝説などがあります。「アーサー王の物語」もこのケルト神話の一話です。

●インド神話

その名のとおりインドに伝わる神話です。「ヴェーダ神話」「ブラーフマナ・ウパニシャッド神話」「叙事詩・プラーナ神話」と、成立時期によって大きく3つに分けて伝承されています。インド神話にはシヴァやヴィシュヌ、またインドラやガネーシャといった、日本のゲームやアニメなどで耳にすることの多い神様が数多く登場しています。

●エジプト神話

古代エジプトで信仰・伝承されてきた神話です。世界の創造の過程やセトやオシリス、ホルスといった神々の「骨肉の争い」などが描かれています。他にも太陽神のラーや、イシス、ネフティスといったエジプト九柱の神々が登場。最近はスマホゲームでこうしたエジプト神が登場することが増えていますし、なじみ深い名前かもしれません。

●アステカ神話

メキシコ中央部に栄えた古代アステカ王国に伝えられていた神話です。世界(宇宙)の始まりである創生の神話や、その世界の終焉まで内容は多岐にわたります。他の神話と同じく、非常に多くの神が登場しますが、その中でも日本のゲームやアニメなどに名前が登場することが多いのが風の神である「ケツァルコアトル」でしょう。東京の代々木公園にはケツァルコアトルの像もあったりします。

他にも、南アメリカ大陸に広がるアンデス山脈周辺に暮らす民族に伝わる『インカ神話』や、メソポタミアに伝わる『バビロニア神話』などさまざまな神話がありますが、今回は耳にすることの多い神々が登場する神話を紹介しました。この中では、インド神話が特に強烈なエピソードが多くあります。機会があればシヴァにまつわる話だけでも調べてみてください。仰天すること請け合いですよ。

(中田ボンベ＠ｄｃｐ)