百発百中!? 出身地をズバリ的中される「方言チャート」の秘密を開発に携わった女子大生に聞いてみた!

学生の窓口編集部

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みなさんは、質問に答えるだけで出身地が分かる「方言チャート」をご存じでしょうか? これは東京女子大学の篠崎晃一教授が、ゼミに所属する学生と共に作り上げたもの。その最新版が2015年7月に公開され、話題となりました。今回は、篠崎ゼミでチャート制作に携われた、現代教養学部国際社会学科国際関係専攻4年の勝村彩さんと大久保理紗さんにお話を伺いました。

■先輩の残した方言チャートをさらに進化!

――この「方言チャート」に携わったきっかけを教えてください。

大久保さん 私たちが作る以前に、先輩方が「47都道府県版チャート」を制作していまして、それが2014年に公開されました。今回、それを私たちが引き継ぐことになるに当たって、「さらに細かく地域を分けて特定できるようにできないか」と思い「100の地域」が分かるように進めてきました。

――先輩が作られたものをブラッシュアップされた、ということなのですね。お二人はどういった部分を担当されましたか?

勝村さん 私たちはチャートの中で使う質問の制作を担当しました。私は大阪府と和歌山県、兵庫県を担当したのですが、より正確な質問を作ることができるよう、実際にその地域に住んでいる人や出身の人に「こうした言葉は使いますか?」といった聞き取り調査を行いました。

大久保さん 私は北陸地域の担当でした。

――作業の中で「これは難しかった」と思ったことはありますか?

大久保さん チャートの正確性を上げるためには、若い人でもお年寄りでも共通して使っている方言を選ばないといけません。しかし個人差も多く、その中でその地域ならではの方言や、チャートに適した言葉を見つけ出すのが難しかったですね。他にもネットなどで目にする独特の方言が、実際にその地域で使われているかどうかの裏付けもしたのですが、この確認作業も難しかったです。

――聞き取り調査を行う中で「これは面白いな」と感じたことはありますか?

勝村さん やはり独特の方言に面白いものが多く、例えば私の担当した和歌山地域ではビーチサンダルのことを「水せった」と言うんですね。これが全く聞き慣れない言葉なので驚いたのですが、実はビーチサンダルは地域によって全然呼び方が違って「ギョサン」と呼ぶ地域もあります。こうした同じ商品でも地域によって呼び方が異なるのが面白いと思った点です。

――ビーチサンダル一つを取ってもそこまで違うのは面白いですね。

勝村さん ビーチサンダルという歴史的には新しい文化のものでもこれだけ違うのは面白いと思います。また、100の地域を判別できるように同じ県でも細かく分けて調査したことで、同じ県なのにちょっと離れただけで言葉や言い回しが全然違うことも多く発見し、それも興味深いことでした。

大久保さん 私が担当した福井では神様のことを「まんまんちゃん」と言うのですが、実は遠く離れた長崎でも使うことが分かりまして、こうした全く違う地域でも同じ方言を使うケースがあることが面白く、また驚きました。

――その他に興味深い方言はありましたか?

勝村さん 例えば愛知や宮崎では信号が点滅することを「パカパカする」と言ったりするなど、擬態語でかなり地域差があるのは興味深かったですね。

大久保さん かわいらしい方言では私の出身地である宮城県の「おはよう靴下」というものがあります。これは穴の開いた靴下のことを言うのですが、女性目線でかわいらしい方言だといえます。

■地域交流が社会人生活でも生きる

――方言チャートの制作に携わって「良かった」と思う点はありますか?

大久保さん 質問制作のために地域の人と交流したことで、非常に幅広い交友関係が築けたことが自分の中で良かったと思う点です。

勝村さん 私もいろんな人と交流を持てたのが良い点です。他には就職活動の面接などで「方言チャートに携わった」ということを伝えると、面接官の方から「知っている」と言われ盛り上がったりしたのも良かった点です(笑)。

大久保さん 私は卒業後は営業職に就くのですが、今回の方言チャート制作によって、さまざまな人と知り合い、会話をした経験は必ず生きると思っています。

勝村さん 私も卒業後は販売の仕事に就くことになっています。物産展などの企画をすることもあると思うので、そこで「方言をうまく取り入れた企画」を提案するなど、今回の経験を生かした活動をしていきたいですね。

――社会人になると全く知らない人と話す機会も増えますが、地域ネタは鉄板ですから必ず役立つでしょう。お二人の代で100の地域まで分かるようになりましたが、次は市区町村単位レベルなどさらなる細分化を期待しますか?

勝村さん 今回は、旧国名や藩の境界をもとに分けましたが、今後は、地元の方たちが意識している県内の地域差などにも着目すると面白いかもしれません。

大久保さん ネットでも取り上げられるなど、この方言チャートは少しずつ認知度が高まっていますので、後輩に受け継いでもらってどんどん改良していってもらえたらうれしいですね。

――次のバージョンでどのような進化を見せるのかも楽しみですね! ありがとうございました!

今回取材したお二人の例に限らず、やはり大学生活でのさまざまな経験は社会人になっても生きるものです。漫然と大学生活を送るのではなく、何かにチャレンジすることが大切ではないでしょうか。

ちなみに方言チャートでまだ鑑定したことがないという人は、ぜひお試しください。予想以上の高精度に驚くはずですよ!

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(中田ボンベ@dcp)

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