海外版だとどうなっているの? ドラクエの「魔法」はどのように英訳されているか? 「メラ→Frizz」 2ページ目
■魔法の呪文もリブートされた!
現在では海外版も『Dragon Quest』というタイトルになっています。ドラゴンクエストシリーズはいわばリブートされているのです。リブート前には上記のようだった魔法の呪文も、リブート後は、日本語版の持つニュアンスをなんとか翻訳しようと努力したものになっています。
ホイミ ⇒ Heal
ベホイミ ⇒ Midheal
ベホイム ⇒ Moreheal
ベホマ ⇒ Fullheal
ベホマラー ⇒ Multiheal
ベホマズン ⇒ Omniheal
メラ ⇒ Frizz
メラミ ⇒ Frizzle
メラゾーマ ⇒ Kafrizzle
ギラ ⇒ Sizz
ベギラマ ⇒ Sizzle
ベギラゴン ⇒ Kasizzle
バギ ⇒ Woosh
バギマ ⇒ Swoosh
バギクロス ⇒ Kaswoosh
バギムーチョ ⇒ Kaswooshle
ヒャド ⇒ Crack
ヒャダルコ ⇒ Crackle
ヒャダイン ⇒ Kacrack
マヒャド ⇒ Kacrackle
イオ ⇒ Bang
イオラ ⇒ Boom
イオナズン ⇒ Kaboom
ザキ ⇒ Whack
ザラキ ⇒ Thwack
ザラキーマ ⇒ Kathwack
メガンテ ⇒ Kamikazee
ラリホー ⇒ Snooze
ラリホーマ ⇒ Kasnooze
マホトーン ⇒ Fizzle
マヌーサ ⇒ Dazzle
メダパニ ⇒ Fuddle
キアリー ⇒ Squelch
ルーラ ⇒ Zoom
レミーラ ⇒ Radiant
リレミト ⇒ Evac
トヘロス ⇒ Holy Protection
トラマナ ⇒ Safe Passage
インパス ⇒ Peep
ラナルータ ⇒ Tick-Tock
*……上記同様、同じ呪文でも複数の表記があるものがあります。
例えば、火炎系の初期魔法「メラ」ですと、日本人は「メラメラ」という擬音を知っていますから、名前だけでその効果を想像できます。しかし、日本語で表記された「メラ」をそのまま「mera」としても分からないだけでなく、ニュアンスは伝わりません。
また英語は日本語ほど擬音の多い言語ではありませんのでなかなか難しいのです。しかし、このリブート後では、より効果の強い魔法には「-le」、最上級の強い効果のものには「Ka-」を付けるなどして、分かりやすくなっています。また語感が良く、韻を踏んでいるようなものまであります。
日本語版の持つネーミングセンスの良さまでなんとか英語版に移植しようと努力しているわけです。英語訳を担当したスタッフは相当の苦労をされたでしょう。こうした工夫の凝らされているドラクエを、英語圏の人がもっと好きになってくれるとうれしいですね。
(高橋モータース@dcp)