「夫婦力」というコトバを知っていますか？ 初めて聞いた方も多いでしょう。夫婦力は、夫婦が夫婦であるための基本的なルールやマナーを守って夫婦生活を続けていく力のことです。夫婦力が弱まっていると感じる方は、パートナーとの夫婦力を見直してみましょう。

■いつまでも仲の良い夫婦であるために

結婚したばかりの頃は、好きで一緒になったのですから、いつもパートナーのことを思い、朝の「行ってらっしゃい！」も、パートナーの帰宅時の「お帰りなさい！」もごく日常の一部となっていたことでしょう。しかし、子どもが生まれ、育児に追われるようになると、いつのまにか基本的な夫婦間のマナーも途切れがちになっていませんか？ 長い結婚生活において、いつまでも仲の良い二人であるためには、それなりに夫婦力をアップさせるための努力が必要です。一日の行動をちょっと振り返ってみましょう。夫婦力が以前より弱くなっていると感じることはありませんか？ 夫婦力をアップさせるには、どのようなことに気をつけたらよいでしょうか。

■夫婦力アップのための最低限の4つのマナー

・基本的な挨拶

朝は一日の始まり。気持ちの良いスタートを切るために、先に家を出る夫（妻）への「行ってらっしゃい！」を忘れずに。前の晩に、些細なことで喧嘩した不穏なムードのまま一日が始まらないように、玄関口で「昨日はごめんね。」と言ってにこっと笑ってみる。朝はリセットする絶好のタイミングです。仕事から帰宅した夫（妻）を、「おかえりなさい！」と明るく出迎えましょう。社会に出ても、挨拶は基本的なマナーですが、夫婦間でも最低限のマナーです。

・帰宅時間が遅いときは、きちんと予定の変更を伝える

仕事が忙しくなると、なかなか夫婦一緒に食事をとる機会は少ないかもしれませんが、帰宅が遅くなるときは、連絡を入れることも夫婦間のマナーのひとつです。

・会話

会話のない夫婦ほど寂しいものはありません。11月22日の「いい夫婦の日」にちなんで、ある生命保険会社がインターネットで20～79歳の既婚者対象にアンケートを行いました。調査は夫婦関係が円満なグループと円満でないグループに分けて分析されました。その結果、「夫婦円満に何が必要か」という問いに、「よく会話をする」と答えた人が円満なグループに非常に多く、円満でないグループと大きな開きがありました。

・感謝のことば

また、同アンケートで、夫（妻）から言われたいひと言が夫も妻も「ありがとう」が堂々の1位だったそうです。2位が夫は「お疲れさま、ご苦労さま」、一方妻は「愛している、好き」との結果でした。2位の結果は、男女間の差がはっきりと表れていて興味深いですね。

■夫婦力アップのためのちょっとしたコツ

最低限の夫婦間のマナーに問題のない夫婦でも、さらに夫婦力をアップさせるためのちょっとしたコツがあります。

1.「ねえ」、「おい」ではなく、名前で呼び合う。
2.相手の話をしっかりと聞いて、相槌をうつ。
3.「愛してる」と今さら口に出して言えないなら,LINEで伝えてみる
4.朝、起きた時に「お早う！」と言いながら、妻の鼻をちょっとつまんでみる。そんな些細なことでも、妻はうれしいもの。ただし、これは時と場合によります。熟睡しているときは、控えましょう。
5.在宅時でも身だしなみを整える。
6.結婚記念日、誕生日などイベントはきちんと祝う。
7.ときには夫が子守りを代わり、妻に一日遊べる自由な時間を作ってあげる。
8.共通の趣味がなくても、ときには夫の好きなゴルフにつきあう。
9.手をつないで散歩する。
10.料理を一緒に作る。

夫の時間、妻の時間、そして二人が一緒に行動する時間が程よいバランスで保てる夫婦関係を目指せるとよいですね。子どもがいても、たまには親に預けて、二人だけで出かける時間をつくってリフレッシュするのも夫婦力アップに良いでしょう。

夫婦力をアップさせる最低限のマナーは基本的なことですが、さらに彩りある楽しい夫婦生活を送るには、ちょっとしたコツが必要です。たった一度の人生、一度であるべき結婚生活、明るく楽しく過ごすには、ちょっと賢くなって、大人としての思いやりとやさしさを与えられるパートナーでありたいですね。