考えた人すごすぎ! 回文の傑作20連発「夜鳴くなよ柴犬。居場所なくなるよ」
「回文」という言葉遊びがあります。上から読んでも下から読んでも同じ文になるというもので、「竹やぶ焼けた」「私負けましたわ」といったものが有名ですよね。今回は、この回文の傑作をご紹介します。世の中にはすごい回文を作る人がいらっしゃるのです……。
●泣くな子猫よ 子猫泣くな
●お菓子が好き好きスガ シカオ
●夜鳴くなよ柴犬。居場所なくなるよ
●世の中ね顔かお金かなのよ
●任天堂うどん店に
●軽い機敏な子猫何匹いるか
(土屋耕一さんの著書のタイトル。この著作は回文集です)
●品川にいま棲む住まい 庭がなし
(土屋耕一さんの作品)
●白雪の 夜も積るよ 軒揺らし
(土屋耕一さんの作品)
●水仙花選ぶ 油絵完成す
(土屋耕一さんの作品)
●堕落妻が居て 家庭が真っ暗だ
(土屋耕一さんの作品)
●ブーと煤が立つは 弱ったガスストーブ
(土屋耕一さんの作品)
●飼い慣らした豚知らないか?
(雑誌『ビックリハウス』投稿作品)
●あなたしまりなくなりましたなあ……
(雑誌『ビックリハウス』投稿作品)
●けだるき一日、生きるだけ
(雑誌『ビックリハウス』投稿作品)
●え、また新年会かい。観念し給え。
(土屋耕一さんの作品)
●酢豚つくりモリモリ食ったブス
(土屋耕一さんの作品)
●「居ますかね」偶(たまたま)やって来たが、強引な手使い再々勝って難言う碁敵(ごがたき)、徹夜、またまた寝かすまい。
(島村佳一さんの作品)
●室名改竄(かいざん)判然か。犯人は誰か。加害者不在証明(アリバイ)を大威張り、怪しい、画家、彼だ、犯人は、完全犯罪壊滅し。
(島村佳一さんの作品)
●長き夜のとをのねぶりの皆目覚め波乗り船の音のよきかな
(宝船の絵に添えられる和歌)
●むら草に草の名はもしそなはらばなぞしも花の咲くに咲くらむ
(『奥義抄』に掲載の回文の和歌)
上で紹介した、土屋耕一さんはコピーライターですが、回文作りの名手。回文集『軽い機敏な子猫何匹いるか』などの著作があります。また、島村佳一さんは長い回文作りの名人で、織田正吉さんの『ことば遊びコレクション』によれば「かなにして五百四十七字から成っている」作品があるのです(同書P.193より引用)。
■英語にも「回文」がある!
ちなみに、英語では回文は「palindrome」といいます。英語でも回文はできます。例を挙げてみましょう。
●A Santa at NASA.(NASAのサンタ)
●Dennis and Edna sinned.(デニスとエドナは罪を犯した)
●No devil lived on.(悪魔は生き続けられなかった)
英語で回文を作ってみるのもけっこう面白そうです。もし時間があったら、日本語でも英語でも、回文作りに挑戦してみませんか?
データ引用元:『軽い機敏な仔猫何匹いるか 土屋耕一回文集』土屋耕一
http://urx3.nu/oYNL
データ引用元:『ことば遊びコレクション』織田正吉
http://urx3.nu/oYNM
(高橋モータース@dcp)