【インタビュー】実体のない本屋さん『いか文庫』って一体何者? 「エア本屋」が語る、WEB時代の読書のすすめ 2ページ目
■いか文庫の店主、バイトちゃんの大学生時代
―いま、こんなに精力的に様々な活動に取り組まれているのは、きっと学生の頃から本や本屋さんに対して熱い思いを持っていらっしゃったからでは……と感じるのですが、店主さんとバイトちゃんの大学生時代、振り返ってみてどんなものだったか教えて下さい。いか文庫に繋がっている部分は大学時代のどんなところにあったのでしょうか?
<店主の大学生時代>
誘われるがままに入った写真部で出会った友人達と、写真だけでなく音楽や本など様々なものに出会い吸収したことが、今の私を形作っていると思います。特に、ヴィレッジヴァンガードに初めて訪れた際の衝撃が私の人生を変えました。そして、大学卒業後はスポーツメーカーに勤めていたのですが、30歳になる前に突如思い立ってヴィレッジヴァンガードに再就職し、そこで本を売る面白さに目覚め、現在、リアル書店にも勤めながら、いか文庫の店主もしています。
大学時代にもっとやっておけば良かったなぁ…と思うことは…もっともっとあらゆるジャンルの本を、とにかくたくさん読んでおくべきだった、ということです。ほぼ毎日思います。
<バイトちゃんの大学時代>
大学時代はラジオの放送作家のアルバイトをしていて、毎日3分程の「都内のお出かけ情報紹介コーナー」を担当していました。毎日放送があるので、毎日ネタ探しをして、気になるものはすぐに取材をし、原稿を書いて…という日々でした。この経験のおかげで、気になる物事は自分の目で見て確かめることの大切さや、0から物を作ることの楽しさを知りました。こういう姿勢は今のいか文庫の活動にも繋がっているなと感じます。
(でも実は一番役に立っているのは、アルバイトで貯めたお金で"おいしいイカ"をたくさん食べたことかも?)
やっておけばよかったと感じることは英語の勉強です。日本語でも説明が難しい“エア本屋 いか文庫"を、英語で説明するのは難しいんですよ。