社会人になると、学生時代に比べてまとまったお給料を毎月手にすることになる人が多いでしょう。お給料を「1億円」など、大きなお金に育てていけるよう、学生時代から身につけておきたい習慣にはどのようなものが挙げられるでしょうか。

■1.自分の意思で銀行口座を開く

銀行口座の開設にこだわりをもっている人は意外と少ないかもしれません。親が開いてくれたものや、店舗が近かった、アルバイト先から指定されたなどの理由で今の口座に落ち着いていることもありますよね。

でもその口座は、本当に自分の生活に合った口座なのでしょうか。銀行によって受けられるサービスは違ってきます。例えば新生銀行だとセブンイレブンやローソンなどのATMを24時間・365日無料で使うことができます。東京スター銀行だと1週間で満期が来て利率がやや高い「スターワン1週間円預金」というサービスがあります。ソニー銀行には毎月一定額ソニー銀行に手数料無料でお金を送金できる「おまかせ入金サービス」があります。その他にも携帯のキャリアや、クレジットカードとの併用で預金利率が上がるサービスなどもあり、銀行選びを慎重にするだけで使い勝手や手数料、金利面でお得になることも多いです。

自分の生活圏内でATMが無料になることや、貯金用口座を作るならどこが有利かなど、こだわって金融機関を選択できるようになっておくと、社会人になったときにお金を守りやすくなります。

■2.支払方法に敏感になっておく

東京ガス、東京電力、東京水道局などの水道光熱費の支払は都度コンビニ払いするのではなく、口座振替にするとそれぞれ毎月50円（税抜）ずつ割引を受けることができます（年間1800円）。また分割払いではなく一括払いすることで保険料が割り引かれる保険商品もあります。クレジットカードを上手に使えばポイントがついて実質の支払が割安になるケースもありますね。このようにいつも通りの支払でも払い方を変えるだけでお得になる場合があります。どの払い方を選ぶのが一番お得なのか考えられるようになっておくと、「仕組み」で得できる技術が向上するため有利です。

■3.確定申告をしてみる

アルバイトのお給料が月額8.8万円を超える場合、給与明細で所得税が源泉徴収されていることに気づくかもしれません。複数のアルバイトを掛け持ちしているなど個人の年間収入を正確に把握するのは難しいため、源泉徴収では仮に計算して所得税を控除しています。もし、その年の1/1～12/31までの1年間の合計を計算して収入が103万円未満の場合、所得税はかかりません。そのため、源泉徴収されていたけれども年間103万円を超えなかった場合などでは確定申告をすると、ひかれていた所得税がすべて戻ってきます。

社会人になっても同じように会社が仮の税金計算をしてくれます。しかし、その仮の計算の中には、例えば寄附をしたことや、医療費がたくさんかかったといった個人的な事情までは含めることができません。寄附や医療費がかかりすぎた場合にも税金が少なくなる制度がありますが、自分で確定申告をしなければ減税してもらうことができません。自分が支払っている税金の仕組みについてもある程度理解しておくと、減税の制度などをもれなく受けることができます。

ご紹介した3つの習慣は社会人になってからも使うことができます。生活が変わったときにより有利な選択肢や手続きが行えるよう、トレーニングしておくことで自分のお金を守りやすくなります。これをすることで、必ず「1億円」を貯められるようになるわけではありませんが、学生のうちから貯金や節約、資産運用に対して積極的な意識を持っておくことが重要です。上記3つの簡単なことでも、学生だと経験したことない人も多いはず。まずは、基本的なことから始めてみて、少しでもお金について考えることが重要です。