サムライ先生の中学生からの自立教育(1)「2人に1人がつまずく?社会人デビュー」
こんにちは、自立教育コンサルタントのサムライ先生こと後閑 治彦です。
2000年以降、ニートやフリーターなど『社会的自立のできない若者』が深刻な社会問題となっています。この問題に対して「ゆとり教育」でも「詰め込み教育」でも、「集団授業」でも「個別指導」でもない、『自立教育』という観点から考えたいと思います。
■2人に1人がつまずく?社会人デビュー
6月11日に内閣府より公開された『平成27年版 子供・若者白書』
「第4章 社会的自立」によると失業率の低下、就職率の上昇など全体としては改善傾向にあるものの、フリーターを含む非正規雇用やニートを含む若年無業者の割合は緩やかな上昇傾向にあり、平成26年3月の大学卒業者の2割弱が安定的な雇用につけていないとのこと。
ここに、大学生の8~10人に1人と言われる中退者、新規学卒就職者の3人に1人と言われる早期離職者を加味すると、若者のおよそ2人に1人は「学校生活」から「社会生活」への移行においてつまずきを経験していることになります。もちろん、病気やけがなど止むを得ない事情や進学・資格の勉強などの前向きな理由も含まれていますが、働き方も多様化している中、つまずいてしまった時に「ひきこもり」や自殺のように自ら将来の可能性を閉ざしてしまうことなく、立ち直って次へチャレンジできるかどうかは『若者が社会的自立をできるかどうか』に懸っていると思われます。
■なぜ、若者は『社会的自立』につまずくのか?
上記のような報告を見ていると、若者が社会に出た途端に自立できなくなってしまうかのような印象を受けますが、実際は違います。「社会生活」以前に「学校生活」さらには「家庭生活」の時点で【自立】できずに【依存】状態の子供たちが増えている、というのが教育現場で指導してきた私の印象です。単にテストの点数や受験の合否に一喜一憂するのではなく、子供たちがまずは「家庭生活」「学校生活」においてしっかり自立できるよう導くこと、それこそが子供たちと日本の未来のために我々大人ができる務めなのだと思います。
では、子供たちが「家庭生活」「学校生活」において「自立しているとは?」「子供たちを自立へ導くために必要な教育とは?」という具体的なお話を次回以降書きたいと思いますのでご期待ください。
【著者プロフィール】サムライ先生(後閑 治彦)
自立教育コンサルタント。慶應義塾大学理工学部卒業後、教育業界10年の経験を経て独立。塾で伸びない子専門のプロ家庭教師「サムライ先生」としても活動。勉強方法の指導を通して子供たちの『自立教育』に努める。
ブログ:http://blog.livedoor.jp/katekyo_zamurai/