こんにちは!リリースピッカーの杏奈です。一人暮らしをしている皆さん、実家には帰っていますか?今日はそんな実家に関するお話です!
久しぶりに顔を見せたい気持ちはあっても、家族との関係性や生活環境の違いなどから、実家に帰るのをためらってしまう人も多いのではないだろうか。
そこで今回、株式会社ビズヒッツが運営するBiz Hits広告運用のインハウス支援サービスは、実家に帰りたくないと感じることがある男女500人に「実家に帰りたくない理由」についてアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめた。調査結果に対して、おとなの親子関係相談所代表の川島崇照氏が考察した。
【調査結果サマリー】
・実家に帰りたくない理由1位は「親が口うるさい」
・実家に帰るときの気持ちは「面倒」
・実家に帰る頻度は「年2~3回」
実家に帰りたくない理由は「人間関係」と「物理的な環境」に大別された。とくに家族との関係に煩わしさを感じて、実家に帰りたくない人が多くなった。
・せっかちな親なので、久しぶりに帰ると口うるさくいろいろ言われる(30代 男性)
・帰るたびに、子どもの進学についてあれこれ言われるから(40代 女性)
・離婚後ひとりで生活しているせいか、「再婚はしないのか」「いい人はいないのか」など、私の人生に入り込もうとするため。心配しているからだとは思うけれど、私は再婚する気がないので、言われるたびに喧嘩口調になってしまいます(50代以上 女性)
親の小言や説教が、帰省をためらわせる大きな要因となっていることがわかった。
口を出される内容は、「結婚・出産」「就職」「子ども(親にとっては孫)の進学」など、親が心配している子どもの生活や将来についてが多数。心配から口を出すのだとわかってはいても、内容が子どもの価値観や状況とズレていると、大きなストレスになるという。
家族だからこその遠慮のなさで、結婚・恋愛や出産など、デリケートな部分にずかずかと踏み込まれてしまうこともある。「帰るたびに言われる」という声も多く、また言われるんだろうなという憂鬱感が帰省をためらわせる要因になっていることもわかった。
・親の「笑いのノリ」や「話題の種類」がおじいちゃんおばあちゃん化してきているなと思って、しんどく感じる(30代 男性)
・父親が相手の気持ちも考えず、ずーっと喋り続けていて疲れる(40代 女性)
・母の話が長すぎて、相手をするのに疲れるからです(50代以上 女性)
面倒に感じる理由は「話が長すぎる」「一方的に話される」など。親が一方的に話してしまう理由は、「子どもと久しぶりに会えて嬉しい」「普段話す相手がいなくて寂しい」などが考えられる。また認知機能が低下すると、同じ話を繰り返すこともある。
家族との会話に負担感があると、実家が安らげる場所にならない。
・新幹線を使えば便利だけれど出費がかさむ。高速バスだと時間がかかりすぎてしまう。そう考えていると、なかなか実家に帰ろうという気持ちにはなれません(30代 女性)
・子どもが小さい頃、長距離の移動が大変だったので実家に帰るのがおっくうになってしまった(50代以上 女性)
実家が遠いと帰省に時間がかかる。そのため「仕事で忙しい人」「体力がない人」「小さな子どもを連れての帰省になる人」には大きな負担。
また距離が遠くなると、比例して交通費もかさみがち。夜行バスなど安い交通手段もあるが、安い移動手段は体力的・時間的な負担が大きくなる傾向にあり、どちらを選ぶかというジレンマがストレスになっている人もいた。
・私は大学受験に失敗したので、有名大学に進学した高校時代の友人に会いたくない(30代 男性)
・地元の知り合いや雰囲気が大嫌い(50代以上 男性)
「地元での過去の人間関係」や「失敗体験」「劣等感を抱く体験」があり、実家ではなく地元に帰りたくないという人もいた。実家周辺に同級生などがまだ残っている場合には、帰省することで知り合いに出くわす可能性も高いからだという。
嫌な思い出がある地元を離れて新しい生活を送っているのに、地元に戻ることでネガティブな感情が呼び起こされてしまう。実家や家族に問題があるのではなく、周囲に理由があるパターン。
・親との関係性が悪いため、帰ってもいいことがない(30代 女性)
・親との関係が良くない。「親からの過干渉」「理解されない」「否定的な言動を受けてきた」などの経験があり、帰省が苦痛になることもあります(50代以上 男性)
実家に帰れば家族と顔を合わせて一緒に過ごす。そのため家族との関係が悪い場合、帰省は大きな精神的負担となる。
家族との関係が悪くなってしまった理由は、「過干渉」「自分の行動や意思を否定されてきた経験」「家族が威圧的な言動をする」など。家族との折り合いが悪く、身体症状が出るほどのストレスを感じる人もいた。
・物が散らかっていて掃除もおろそかなので、汚いと感じる(20代 女性)
・家の中が埃っぽく、くしゃみがよく出るから(30代 男性)
・家が古くてぼろく、トイレが汚い(40代 男性)
具体的には「掃除が行き届いていない」「物が多い」「古くて水回りが汚れている」など。実家に暮らしている家族が老い、掃除が行き届かなくなっているケースもあった。
とくに水回りでは清潔さが重視されるため、お風呂やトイレが汚いことで、帰省したくなくなってしまうケースもある。
・寒すぎてお風呂に入るのがおっくう(30代 女性)
・純日本家屋の広い和式の家なので、冬は廊下や玄関が寒すぎる(50代以上 女性)
「寒い地方にあるから」という理由をつけた人は少なく、古さや暖房器具の不足を理由にした人が多くなった。
古い家では断熱性が低く、冬に厳しい寒さを感じることも少なくない。また実家を出てしまったからなのか、「自分の部屋にエアコンがない」という人も。
身体的な不快感がストレスになり、帰省のハードルを高めることがわかった。
「疲れる」「憂鬱」など、実家が心も体も疲れさせてしまう場所になっている人も少なくなかった。
実家に帰りたくないと感じることがある人を対象にしているため、帰省に対してネガティブな感情をもっている人が多くなっている。
・仕事のことや家族のことを聞かれるので、ちょっとめんどくさいです(30代 男性)
・家族には会いたいけど、移動が面倒(40代 女性)
・とにかく片道2時間半電車に揺られて帰るので、遠くて億劫になる。実家の母が同じ話を何度もするので、面倒になる(50代以上 女性)
「帰省の準備や移動が面倒」「帰省してからの過ごし方が面倒」の2パターンがあった。
実家が遠かったり泊りがけの帰省だったりすると、交通手段の手配が手間だし、移動に時間がかかるのも負担。実家に着いてからも「家族から詮索される」「興味のない会話に付き合わされる」「家事や買い出しを頼まれる」といったことがあると、面倒に感じるという。
面倒なことが帰省のたびに繰り返されているからこそ、「ああ、今回も面倒だな」と思うと推測できる。
・普段ひとりで過ごしていることが多いので、話しかけられると疲れてしまいます(20代 女性)
・話し相手を長時間するため、精神的な疲れが大きい(40代 男性)
・移動の疲れや慣れない環境での生活リズムの変化により、身体的・精神的に疲れる(50代以上 男性)
身体的な疲労もあれば、精神的な疲労もある。
身体的な疲労の原因は、移動や「実家の家族に合わせた生活リズム」「家事をさせられる」など。一方精神的な疲労の原因としては、「家族との会話」「親戚への気遣い」「地元の知り合いに会わないかという心配」などが挙げられた。
実家に帰ることで、普段自分が暮らしている環境とは違う場所にいることになるため、心身両面でストレスを感じる人が多いとわかる。つまり実家が、安らげる環境や自分好みの環境ではなくなっているケースも多いと推測できる。
・「また結婚結婚って言われるんだろうな」と思って、憂鬱になる(20代 女性)
・親との会話がストレスになり、リラックスできないため、帰ること自体が憂鬱です(30代 女性)
・召使いのような気分になるため、憂鬱(50代以上 男性)
実家で嫌な気分を味わうことが予想されるために、憂鬱に感じる人も。
実家で嫌な気分を味わう原因には、「実家に帰りたくない理由ランキング」で挙げられたような、親の小言や親との不仲がある。帰省するとここぞとばかりに家事を頼まれたり、買い出しに同行させられたりして、召使いのような気分になる人もいた。
・基本的には嬉しい気持ちになります。帰りたくない気持ちも発生しますが、家族で会って話したり、一緒にごはんを食べたりすると幸せな気持ちになります(20代 男性)
・たくさん話すことがあり、ワクワクする(40代 女性)
・家族に会えるのは嬉しい(50代以上 女性)
たまには実家に帰りたくないことがあっても、基本的には家族や実家が好きで、帰省を楽しみにしている人もいる。家族の顔を見たい、話したい、一緒に食卓を囲みたいという感情があるからだという。
準備が面倒だったり「口うるさいな」と感じることがあっても、家族へのポジティブな感情が上回る人も多いとわかる。
・まだ実家にも着いてないのに「早く家に戻りたいなあ」と思います(20代 女性)
・早く自分の家に帰って、いつものペースを取り戻したいと思う(50代以上 男性)
実家ではなく、現在の自宅が「帰る場所」になっている人も多いことを示している。実家では家族に気を遣ったり、家族の生活リズムに合わせたりするケースも多いからではないだろうか。
そのため、ひとり暮らしの家や、自分が決めて守ってきたルールやリズムの中で暮らせる家を、恋しく思う人も多いとわかる。
・「面倒くさいけど、たまには顔を出さなきゃな」と少しプレッシャーがある(30代 女性)
・実家の扱いについて、使命感と焦りで頭と気持ちがグチャグチャになる(50代以上 男性)
プレッシャーの内容としては「結婚・出産を急かされるプレッシャー」「帰省への期待に対するプレッシャー」などがありました。
また親が高齢だったり実家が古かったりする場合は、帰省するたびに「親の介護や実家の取り扱いをどうしよう」という気持ちになり、将来に向けたプレッシャーを感じることもあるとわかる。
・会話が疲れるから帰りたくない(30代 男性)
・たまに顔を出さなくてはと思いつつも、できるだけ行きたくないなと思っています(40代 女性)
「疲れる」「憂鬱になる」とわかっているがために、帰省したくないと感じてしまう人もいる。ただ、帰りたくないと思いつつも、帰省を義務と感じて実際には帰省している人もいた。
月1回以上帰省している人は少数派。年に1回以下の人が4割近くを占め、全体的に帰省頻度は低いと言えるという。
アンケートでは、実家への帰省をしんどく感じている人も多いことがわかった。
精神的ストレスに加え、「実家が遠い」「汚い」「寒い」といった物理的・環境的な要因も、帰省に対するネガティブな意識につながっている。
実家が落ち着ける場所ではなくなっている場合に、帰省したくないと感じる人が多くなった。
▽川島崇照氏の考察
家族だから当たり前と思って親が配慮を欠いていると、子どもに強い警戒心や抵抗感を抱かせてしまうという結果が見えてきます。
子どもが成人した後も結婚や仕事について遠慮なく口を出すことで、子どもは実家を「批判される場所」として認識してしまいます。親は心配や愛情から助言をしているつもりでも、子どもにとっては人格を否定されているような感覚になり、実家への帰省を避けたくなるのは自然な現象です。
良好な親子関係を保つためにも、子どもには親とは違う独自の価値観や生き方があるという認識を持つことが大事ですね。親も子も、それぞれが自分らしく生きることを認め合えた時、真の意味での良好な関係が築けるのでしょう。
▽監修者紹介
川島崇照(かわしま・たかあき)
おとなの親子関係相談所代表、川島崇照メンタルトレーニング・オフィス代表
1974年生まれ。幼い頃、家庭内では日常的に怒鳴り声が飛び交っており、ストレスを抱えた親から毎日のように否定や罵倒を受けていた。2011年にカウンセラーとして独立した後『おとなの親子関係相談所』を設立。今までにサポートしてきた相談者数は延べ4万人。日々毒親との関係に悩む人たちのカウンセリングを行いながら、毒親の支配や依存から脱出していくためのサポートや傷つけられた心の回復を目指すためのトレーニングなどを実施している。
著書に『嫌いな親との離れ方』(すばる舎)、ポッドキャストで『親子の悩み解決ラジオ』を配信。
【調査概要】
調査対象:実家に帰りたくないと感じることがある方
調査期間:2024年4月17日~21日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:500人(女性366人/男性134人)
回答者の年代:20代 19.2%/30代 41.4%/40代 24.2%/50代以上 15.2%
「Biz Hits広告運用のインハウス支援サービス」の公式サイトURL(https://bizhits-inhouse.com/)
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編集/杏奈(ガクラボメンバー)
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