生命保険を解約する方法と注意したいポイント

2020/08/31

保険

日本では多くの人が「いざというときのために」と入っている生命保険ですが、必要ないと思ったときや別の保険に切り替えるときなど、保険を解約することもあるでしょう。そこで、解約の方法と注意点をご紹介します。
(監修協力:飯田道子)

生命保険を解約する方法と注意したいポイント

生命保険を解約するには?

生命保険は、契約者の意思によっていつでも解約できます。手続きとしては、概ね以下の3つのステップで進められます。

  1. 営業担当者・代理店・コールセンターなどに解約の連絡をする
  2. 解約請求書類に必要事項を記入し、生命保険会社に送る
  3. 生命保険会社が、解約請求書類をもとに解約の処理を行う

解約請求書のほか、本人確認書類や保険証券が必要な場合もありますので、1の解約連絡の際、必要なものをしっかり聞いておきましょう。できれば、メモを取っておくのが安全です。

3の手続きが終了すると、それ以降は保障を受けられなくなりますが、解約返戻金がある場合は、最後にそのお金を受け取れます。

また、解約日は一般的に「生命保険会社に、解約請求書類が到着した日」とされます。これは、民法第97条において「意思表示が相手方に到達した日に効力を生じる」とされているためです。

保険の解約請求は誰でもできる?

保険の解約は、原則として「契約者本人」だけが請求できます。

例えば、契約者が夫で被保険者が妻という場合、妻から解約請求するためには代理人として委任状や契約者名義の支払口座(※解約返戻金を受け取るため)を用意しなくてはなりません。

ただし、離婚などによって契約者と被保険者の関係が著しく変化したにも関わらず、契約が続いている場合には被保険者から契約者へ解約の手続きを取るよう、請求できるケースがあります。

このようなときは、保険会社に事情を話して相談してみましょう。

生命保険を解約する際に注意したいポイント

生命保険の解約は好きなタイミングで行えますが、解約返戻金が受け取れるタイプの生命保険を解約する場合、手続きのタイミングや保険料支払いの有無によっては解約返戻金の金額が変わることがあります。

そのため、以下の3つのポイントに注意しましょう。

解約返戻金は、保険料の払込期間・契約期間で変わる

契約後短期間で保険を解約すると、解約返戻金が受け取れないかごくわずかな金額になります。また、近年販売されている「低解約返戻金型生命保険」だと、払込満了までは解約返戻金が低く抑えられ、払込満了後は高く変わります。この点にも注意しましょう。

自動振替貸付がされていないかどうか

解約返戻金があるタイプの生命保険の保険料の納付を怠った場合、解約返戻金の範囲から自動的に保険料を立替払いしてくれる「自動振替貸付」という制度があります。

つまり、払わなかった分の保険料+利息分が解約返戻金から差し引かれてしまうのです。払込の猶予期間を過ぎているにも関わらず、契約失効の連絡がない場合には自動振替貸付となっている可能性が高いため、ぜひ一度確認しておきましょう。

ドル建てなど外貨で運用していた場合の為替レート

日常的に使っている円ではなく、ドルなど外貨で運用していた保険の場合、解約返戻金が解約時の為替レートに左右されます。想定より下がっているが、どうしても解約したい場合は、一旦ドルのまま受け取っておき、上がるまでしばらく待ちつつ、直近必要な金額だけ円に替えるなどすると良いでしょう。

まとめ

生命保険の解約手続きは、原則として契約者本人であれば好きなタイミングで解約できます。

しかし、解約のタイミングや保険料支払いの有無によっては解約返戻金が変わってくることもありますので、注意しましょう。

(学生の窓口編集部)

監修協力:飯田道子
ファイナンシャル・プランナー(CFP)、海外生活ジャーナリスト。銀行勤務を経て、96年にFP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などを行っている。海外移住にも対応しており、特にカナダや韓国への移住相談や金融・保険情報を得意としている。
https://paradisewave.jimdofree.com

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