「失敗そのもの」…だらだら働いて10年経った"ぬるま湯女子"の後悔 #フレッシャーズサバイバル

更新:2020/03/26

社会人ライフ

社会人のみなさんのお悩みを解決していく連載 #フレッシャーズサバイバル
今回は「人生をだらだら過ごしたと後悔している」というご相談です。
フレッシャーズのみなさんは、「人生にはこういう後悔があるのか……」と、参考になるかと思います!ぜひチェックしてみてくださいね。

入社一年目から転職したいと思い続けて早10年。だらだらと続けている現状。次の目標を定めずぬるま湯に浸かりっ放しの自分は失敗そのものです。職場の人とは必要最低限しか喋らず、仲の良かった同期もみんな去りました。 (女性/社会人/32歳/ルーシーさん)


ぬるま湯に浸るのも一流の処世術!


え、待って待って?
10年、ぬるま湯に浸かりっ放しなことを「失敗そのもの」って言ってるの?
いや、ぜんぜんそんなことない。むしろすごい。どうしてすごいのかこれから説明するから、まず聞いてくださいね。

とりあえず、10年という歳月の長さを実感できる、みんなが知っていそうな出来事をあれこれまとめてみました。ネタにバラつきがあるのは気にしないで!

2010年、市川海老蔵さん灰皿テキーラ騒動。
2011年、東日本大震災。
2012年、東京スカイツリー開業。
2013年、『あまちゃん』大ヒット。
2014年、STAP細胞を巡る騒動。
2015年、福山雅治さんと吹石一恵さん結婚。
2016年、米大統領選でトランプ氏が勝利。
2017年、パンダのシャンシャンブーム。
2018年、MeToo運動が世界的に広まる。
2019年、蒼井優さんと山ちゃん結婚。

そして今はコロナウイルスの話題でもちきりの2020年春…ほんとうに、振り返ってみるといろんなことが起きた10年間でしたね。

でね、ルーシーさん。

そんないろいろあった2010年から2020年にかけて、ぬるま湯に浸かって生きてこれたアラサー女子がどれほどいたか想像してみたことある?

もうね、死屍累々。

就活で倒れ、パワハラで病み、ブラック企業に潰され、婚活で疲れ、妊活に苦しみ、そして保育園落ちた日本死ね、です。

たくさんの女子が目標に向かって果敢に挑んでは壁にぶつかり、病んだり折れたり自分を見失ったりしました。それでひとまわり強く大きくなれた人もいるけれど、もちろんそうじゃない人もいる。努力だけで壁を乗り越えられるほど、残念ながら世の中公明正大にできていない。

でもそんな時代に、ルーシーさんは10年間、ぬるま湯に浸かりながら働いてきた。
それって、すごいことですよ!
とてもラッキーだし、要領がいいとも言える。
ハードなお悩み相談に日々答える私から言わせてもらえば、苦しむことなくだらだらと続けられるポジションを10年間確保したなんて、失敗どころか「大成功」。
ここはひとつ卑下することなく、
「10年、上手くやったな。まずまずおいしかったな」
と思ってみてほしいです。

他人と比べずに、「自己満足」をもっと大切にしよう


さて、過去をポジティブにとらえたところでここからは未来について考えましょう。
今からどうするか?選択肢としては大きくわけて2つ。

・だらだらポジション、あと10年おかわり!
・次の目標を定めて動き出す!

さあ、どっちにしましょうか?
考えるにあたって大事なのは、世間体や常識をあまり気にしすぎないことです。
あと10年、だらだらしたっていいじゃない!って言う人はあまりいないと思いますが、もしそのプランを魅力的に感じるなら、選んだっていいんです。
なんたってルーシーさんには、この激動の10年間をだらだらポジションで乗り切ったキャリアがある。そのやり方が向いていることは保証されています。
でも、次の10年も同じようにだらだらするのは芸がないので、以下の努力義務を自分に課しましょう。

・貯金をしっかりする
・コミュ力を高め、人間関係を広げる
・興味がある分野について勉強し、知識や情報を得る

このあたりをがんばっておけば、「そろそろだらだらやめよっかな」と思った時に動きやすくなります。

さて、もうひとつの選択肢「次の目標を定めて動き出す」ですが、こちらを選んだ場合もやることはほぼ同じです。働きながら貯金、人間関係、勉強。機が熟したら行動開始。どんな目標を選んだとしても、さしあたってできることは決まっているものです。ただ10年だらだらプランよりも、もっとガチで取り組む必要があります。そしてガチで取り組んだとしても、報われるとは限りません。

努力だけで壁を乗り越えられるほど、残念ながら世の中公明正大にできていない。だからなるべく消耗せずに、うまいことだらだらポジションを続けるか。それとも挫折も覚悟で、ぬるま湯から飛び出すか。どちらも立派な生存戦略。卑下せず、焦らず、前向きに、そして要領よく進んでいきましょう。応援しています!

文・瀧波ユカリ
漫画家、エッセイスト。北海道生まれ、日本大学芸術学部写真学科卒業。主な著書に『臨死!! 江古田ちゃん』『ありがとうって言えたなら』等。雑誌Kissにて『モトカレマニア』連載中。

Twitter:@ takinamiyukari
公式サイト:Takinami Yukari Official Site


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